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木造住宅を耐震スケルトンリフォーム!/築60年の家が蘇りました
三代で受け継ぐ築60年の家





難工事のため、別のリフォーム会社さんが躊躇した築60年の家は、エコリフォームさんのおかげで、耐震に優れた素晴らしい家に生まれ変わりました。

内装から外観まで新築以上に仕上げていただいて、家族一同大喜びで感謝しています。


先にも述べましたように、Y様邸は経年・雨漏りによる家の傷みが大きく、更に、近隣マンションの建設の影響による地盤沈下があり、 基礎部分が地中に埋まりかけていました。
基礎工事だけで、1ヶ月以上の時間を要しました。

外壁の中は、壊してみないとわからない箇所です。
実際、解体してみてわかったことですが、長年の雨漏りにより、予想を上回る傷みが進んでいました。 (工事中に倒れてきてしまうというヒヤッとするアクシデントもありました。)
結局、外壁は全て新しく施工し直すことになりました。

Y様邸は、都心であるが故に家が密集した場所に建っています。
そのため、前の道路の幅員が狭く、安全にもいつも以上に気を使う必要がありました。


現場責任者の塩谷です。
住宅の再生、とも思える今回の事例は、数多くの問題や障害がある木造住宅でした。

まず、経年している事はもちろんですが、地盤より住宅の床が下がっています。
道路の工事に伴い地盤面のレベルが上がり、とうとう1階の床と同じぐらいになってしまいました。

そして、前面の道路はようやく軽自動車が通れるぐらいの幅員です。
資材の搬入、搬出ともに困難な場所に位置していましたが、 充分に気を使い、またご近隣の皆様の暖かいお心遣いもあり、 何とか安全に工事を進めることができました。

こちらのページの記事は何しろ「工事の様子」ですから、泥だらけの写真が多く、 ちょっとばかりむさくるしいですが(!?) 大掛かりなスケルトンリフォーム、木造住宅の耐震性を上げる工事をお考えの方には是非ご覧頂きたい、工程の全記録です。




これから約3ヶ月に渡り、私どもで現場をお預かりします。近隣にお住まいの方々には数多くのご迷惑をお掛けすると思いますが何卒宜しくお願い致します。

解体の大工、土工から設備業者、足場架設業者と現場で説明を行います。

このあたりは住宅密集地の為、お隣のお宅の屋根が越境しています。
そこで、お隣の方に屋根に足場をかける許可を頂きました。 ありがとうございます。



ただ壊すのではなく、丁寧に現況を確認しながら、リフォームを担当させて頂く大工による手壊しによる解体となります。

経年劣化が激しかったため、仮で補強を掛けながらの解体作業となりました。

すっかり解体されるまでに、一週間かかりました。



私たちは、このように大掛かりな木造住宅の耐震スケルトンリフォームを得意としており、これまでにさせて頂いた実績も多くありますが、それでも、現場ごとに何かしらの問題は発生します。

今回の現場では、想定していた範囲を上回る耐震施工が必要と、解体後の確認で判断いたしました。

解体後の現場は、すさまじいものがあります。お客様も目の当たりにして、心の中は心配な気持ちもおありだったかもしれません。それでも、「信頼してお任せします」と仰ってくださいました。



解体したところ、あるべきところに基礎が無いことが判明しました。
Y様邸は何度も増改築を繰り返してきた木造住宅で、おそらくそのつど違う大工により施工されたのでしょう。 結果、考えられないような構造になってしまっていました。

基礎自体も、地面に陥没してしまっています。
原因として雨水が長年にわたり土を侵食し、地盤が緩いのも手伝っしまったようです。
最近近くに建った大型のマンションの工事も影響しているようです。

更に、基礎の上にある土台も、相当な傷みが進んでいました。 土台と言う土台は、シロアリに駆逐され、使い物になるものはほんの一部といった状況です。


工事前の状態です。基礎が埋まっています。


建物の外周をまわる基礎は、これまでより少し高くして、 懸念事項である外部からの雨水の浸入に対する対策とします。


床下には、コンクリートを流し込むことで、基礎がより強固なものとなります。
コンクリートは床下から上がってくる湿気を遮断してくれるので、建物の寿命を延ばす事にもつながります。


重量のある屋根瓦は早々に撤去します。古い下地も撤去し、新しい下地、防水シートを施工します。

基礎を継ぎ足す工事になりますので、建物をジャッキアップをする必要があります。

建物部分を軽くするため、屋根の重い瓦を下ろし、取りついている壁を出来るだけはがします。
これだけでもジャッキアップすれば、ある程度上がります。

そして、負荷をかけながら土台を抜いていきます。

埋没してしまったコンクリート基礎の上に、新しく立ち上がりの基礎を作ります。
基礎の幅は基本的に150mmですが、強度を考慮し、大きいところでは280mmにもなる部分もありました。

今回は、型枠を作成しながら、コンクリートを注入し、新しい土台を取り付けていくという方法で行いました。

もちろん、大変な手間ですし、費用は新築の基礎工事より掛かってしまいます。
築50年、60年の木造住宅を再生するということは、そのくらいに大掛かりな事なのです。


今回の基礎工事では、普段では使用する鋼製の型枠は使用せず、現場で制作しながら一つずつ組み立てました。

作成した型枠には、鉄筋と結束したアンカーボルトが取り付けられています。

コンクリートを流し込みます。

枠を外します。綺麗に出来上がっています。

レベル(水平)をとりながら、紀州のヒノキの土台をセットします。アンカーボルトでしっかりと結合しています。

土台の下には基礎パッキンを事前に取り付けました。 これで湿気にも対策できます。

土台の全体が見えてきました。
リフォーム前は、土台の状態も悪く、レベル(水平)が全く取れていなかったのですが、新しい土台はベテラン大工が丁寧にレベルを取って施工していますので、安定感があります

さて、既に出来上がっている立ち上がりのコンクリートには、耐圧版の鉄筋が差し込まれています。

鉄筋を丁寧に結束しながら、格子状に鉄筋を敷き詰めて行きます。
「D13」と呼ばれる、直系13mmの鉄筋を使用しました。

コンクリートを流し込みます。

完成です。200mm近くの厚さの耐圧コンクリートが出来上がりました!


ようやく長い長い基礎工事の終了です。 解体から、ほぼ1か月が経とうとしています。

床の耐圧コンクリートがも乾いてきた頃、お施主様に確認していただきました。
だいぶしっかりとしてきた家のご様子にご満足いただけたようでした。

これで、地面からの水の浸入に悩まされる事は、もうありません。 基礎は大幅に補強、土台も新しくなりましたので、ひとまず安心です。

通常の工事ですと、まずは耐圧版(一般的にベタ基礎と呼ばれています)を施工してから、立ち上がりの基礎を作るのですが、 上に建物が乗っている状態でのリフォームなので、その順番で施工することができず、立ち上がり→耐圧版の順番で工事を行いました。

また、土台のセットも、通常でしたら耐圧版のコンクリートができた後に行うものなのですが、 こちらも、現場の判断により、通常とは逆の工程で行いました。

基礎の業者さんに任せていくわけにはならない作業の連続の為、新築住宅の基礎工事の数倍は大変な作業となりましたが、おかげさまで何とか無事に出来上がり、だいぶ建物もしっかりとしてきました。




基礎と土台が出来上がって、ここからは、通常の木造住宅の耐震スケルトンリフォームのような工事となります。
重要な梁や柱に適切な耐震工事をいたします。

また、間取りが大幅に変わりますので、新しい柱や、耐力壁を施工します。



色の濃い木が元々ある梁です。白いものが新しいものです。

色の濃い部分は、取り去ることができない構造の梁です。
強度的にもきわめて不足していましたので、下から集成材の梁で補強しました。

架構計画は慎重に、現場の責任者である一級建築士の塩谷が、ひとつひとつ 検証しながら、大工と進めました。

現場での作業は、毎日が緊張の連続ですが、 補強を重ねていくたびに、家が揺れなくなっていくのが実感できるのは嬉しいものです。


地震の力から木造住宅を支え、倒れないようにしているのは、「耐力壁」と言われる部分です。

もともとある耐力壁を強くするのはもちろんのこと、 間取りの変更にともない、適切な箇所に新たな耐力壁をしっかりと作成します。

「X」形の「筋交い」があるのが、耐力壁となる部分です。


土台と柱、梁と柱などの接合部分には、地震による引っ張りの力に耐える「耐震金物」をしっかり取り付けます。
金物には種類があり、場所によってそれぞれ適材適所があります。


使用した材木は和歌山からわざわざ取り寄せたものです。
中に隠れてしまう部分だからこそ、今回は信頼のおける「山長商店」の材木を採用しました。







こちらの建物の壁は、モルタルを「ラス下」と言われる小幅の薄い板に塗ってありました。 それが、増改築を繰り返していたがために、かなり厚い壁となっていました。

その重みと、雨漏りによって壁の中にまで水が入りこんでいたことで、 予想以上に壁の腐敗が進んでしまっていたのです。

実際、基礎の工事の最中に畳2枚程度の壁が落ちてくるというトラブルも発生しました。

すべての壁を検査してみたところ、ほとんどの壁で同じような現象が起きていることが判明しました。



外壁については、初めの予定では、モルタルの外壁は現状のものを使用し、 新しくする窓サッシのまわりだけ補修をして、防水のために新しく塗装をして仕上げる予定でした。

しかし、今回このような危険性が明らかになったことによって、古い外壁は全て新しくさせて頂いた方が良い、 という判断になりました。

例えば現状のまま、残せるところを活かして工事をする事は出来たとしても、これから先、こちらの建物に長くお住まい頂くに当たっては、いつかやり替えの必要が出てきてしまうでしょう。
それならば、今回新しくさせて頂いたほうが、建物のためだと私たちは考えます。



工事中に追加の工事が出てしまう事は、予算、工期の面でお客様にとってご負担が出てまいります。
そのことは、私たちも良く分かっているので、なるべく追加の工事の発生しないように、 初めの段階である程度下地の交換などは視野に入れて、計画をさせて頂いております。

今回はそれを上回る工事の変更が必要という判断になったため、 お客様に現状をご説明して、外壁のやり替えをさせて頂く事で、ご了承を頂きました。

今回の変更により、外壁を解体し、ゴミを搬出する必要がでてきます。
そして、外壁になる板を注文し、左官業者も再手配しなければなりません。

よって、完成予定が三週間ほど延び、追加の工事費用が発生てしまいましたが、 お客様は、「安心して暮らせるように、外壁の工事もお願いします」と仰ってくださいました。 ありがとうございました。




既存の外壁は撤去してしまいます。

まずは下地を施工します。合わせて新しいサッシも取り付けられていますね。

リフォーム後は水の被害を受けたりしないように、防水シートをしっかり張りめぐらします。

耐久性が高く軽量な「サイディング」で仕上げ、完成です!





屋根も傷みが進んでおり、 2階は4つの部屋全てに雨漏りがありました。

基礎工事を行うにあたり、建物を軽くする必要がありましたので、 屋根は着工後、早々に撤去してしまいました。
瓦を撤去すると下地は相当な傷みが進んでいました。 室内2階から上を見上げると日が室内に差し込むほどでした。

この状態では、雨漏りもしてしまう訳ですね。


普通の屋根のリフォームでは、元々ある屋根下地は撤去せず、 その上から更に新しい下地となるベニヤを貼っていくのですが、
こちらのお宅は下地が相当に痛んでいたので、そうはいきません。
早々に新しく枠を組んで下地を組み、ベニヤを貼っていきます。 防水シートを張って、これでもう雨漏りもしませんから、安心です。

※ここまでの工事は、基礎工事が始まる前に、早々に済ませてしまいます。



「家を軽くする」ということは、木造住宅の耐震をするにあたって、重要なポイントとなります。

新しい屋根は、軽量で耐久性にも優れた「カラーベスト」を採用いたしました。

更に、今回は屋根工事の際に屋根からの通気を取ることとしました。
屋根通気は夏の小屋裏の中にたまった熱い空気を屋根から自然に通気するシステムです。


また、軽量化された屋根にアルミ製の雨どいを取り付けします。
このアルミの雨どいも耐候性に優れ、メンテナンスフリーのものです。

現在使用されている雨どいは、プラスチック製がほとんどです。値段も安価であり施工性も良いのですが、紫外線に対しての退行性は若干弱いものがあります。

その点、アルミは外部のサッシでも定評があるように経年劣化に対して有効です。

耐震的に、屋根は軽くした方が良いと言われる理由
受けた力(例えば地震力)は地面より上へ行くほど重量の影響を受けます。
棒の先におもりのついた振り子を、おもりを上にして地面に刺し、揺らしてみた状態を想像してみてください。
その距離が離れていればいるほど(高い建物)、そして上のおもりが大きければ大きい(重い)ほど影響は大きくなりますよね?
家も同じで、建物全体を揺らした場合、上にあるものが軽ければ揺れも少なくなります。ですから、耐震リフォームの現場では、屋根の軽量化は不可欠なのです。





電気配線は、人間の体でいえば「神経」のようなものです。
何かを動かしたり、止めたりする働きは、電気を使用することが極めて人間の神経と良く似ています。

そして、現在では、一昔前に比べて、電気の使用量が格段に多くなっているので、電気配線の計画もとても大事な部分となります。

配線計画は、私たちコーディネーターにとって重要な役割の一つです。

配線の計画は、お住まいになられる方の生活に密接に関係します。
どこでテレビをご覧になるのか、家具の配置はどうするのか...
コーディネーターより、丁寧にお聞きして、コンセントの位置などを決めていきます。

最近では、パソコンやデジタルのテレビ配線も重要です。LANケーブルの選択や モヂュラーの位置や電源など決めていただく度に、設計へ指示 します。

色々なことが図面の中に記載され、現場で実際の工事が行われます。 決められた図面により、職人さんが的確に配線工事を行います。



電気が「神経」なら人間に例えるなら配管は「血管」です。
給水や給湯が「動脈」の役目を果たします。

今回の現場では、使用できる設備はほとんどありませんでした。

排水も「土管」と呼ばれる現在では使用できない設備であり、給水も給湯もすべてやり直ししました。


スケルトンリフォームの良いところは、これらの設備がほとんど新築と同じレベル になることです。
使えるところは残してということではなく、すべて新規に作成します。 費用も新築と同じぐらいに掛かってしまいますが、後から取り替えられない ものだけに慎重に確実に施工します。



断熱材
断熱材

いくら耐震が良くなっても、快適さが伴っていなければ、安心して住むことはできません。

昔ながらの木造住宅の場合、断熱性の悪さに悩む方が多くいらっしゃいます。
Y様邸でも、建物の性能の大きな要因である、気密・断熱性能を上げるために 断熱材の施工の見直しが必要でした。

今回、建物をスケルトンにした後、外部に面する壁と、 1階・2階、床、天井に断熱材を施工します。

このことにより、家の断熱性能が格段に高まり、 夏の冷房、冬の暖房の効率が良くなります。 もちろん、ランニングコストの軽減にもつながります。

断熱材も様々なものが出回っておりますが、私たちは住む人の健康と環境に優しいものを使用しています。
壁の断熱に採用した「パーフェクトバリア」は、ペットボトルのリサイクルで作られており、高性能で、エコロジーです。

このように、断熱も全体で徹底的に行えるのも、スケルトンリフォームの大きな利点です。


建物で熱の出入りが一番多い場所は、窓や玄関です。
この窓・玄関の断熱性能を上げることで、外気からの影響を少なくし 冷暖房の効率を上げることが出来ます。

新しい窓サッシは、アングルが樹脂になったタイプで、 ガラスはペアガラス(複層ガラス)のものですので、結露も低減します。




仕上げ Y様邸のスケルトンリフォーム、着工から約2ヶ月が経過しました。

建物の構造の大幅な耐震、屋根、壁、水道や電気設備は新しくなり、家の気密性もアップしました。
工事前とは全く別の家になったと言っても良いでしょう。

いよいよ、キッチン等の設備も整い始め、内部の仕上げに入ります。
目に見えて完成に近づいて行く、お客様にとっては一番嬉しい時期がやってきました!


仕上げ





着工から3ヶ月、Y様邸のスケルトンリフォームがついに完成しました!
お客様からは「新築そっくりではありません、新築以上です。」とのおほめのお言葉をいただきました。

また、実際にお住まいになってかしばらくして、少し大きめの地震がありましたが、その際も「家はミシミシしなくて、あまり怖くありませんでした。耐震安心です」とご連絡をいただきました。

まことにありがとうございました!









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