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数寄屋の耐震リフォーム 2015年からの工事をご紹介

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数寄屋の耐震リフォーム! Part2(2015.4.9更新)
江知勝様の耐震リフォーム工事の様子を引き続きご紹介いたします!

年末年始の繁忙期を避けるため昨年の11月末でいったん工事をお休みしていましたが、2015年になり再開しております。

昨年の工事では主に1階の耐震補強を行っておりましたが、年が明けてからは、玄関(2014年の間に途中まで終わっており、その続きです)、そして2階の工事が主になります。

>>建物のあらましや、昨年行っていた1階の工事の様子はこちらで詳しく紹介しています


2015年1月 玄関・耐震フレーム施工

昨年中に出来る範囲の補強と、耐震フレーム施工のための基礎造りまで終わっていた玄関、年が明けて、残りの補強工事を行います。

>>2014年内に行った玄関の補強工事の様子はこちらから

今回、江知勝様の玄関の補強に用いる「J-耐震フレーム」。

こちら、木造軸組み工法の建物における、店舗の入り口や車庫といった大型の開口部を補強する為に開発された門型フレームです。開口部が広すぎると建物の強度が落ちてしまうのですが、このフレームを設置することで、開口部はそのままに、耐震性を高める事ができます。

江知勝様では、J-耐震フレームを正面玄関に設置いたします、 そして、設置したフレームはそのままむき出しという訳にはいきませんので、この数奇屋の建物に馴染むような化粧を施します。

工事の様子をご覧ください。

こちら、昨年中に設置されていたJ耐震フレーム用の基礎です。
こちらに繋げる形でフレームが設置されます。

年が明けて、いよいよフレームの設置工事が始まりました。開口部に門型に取り付けられます。

専用のボルトでしっかりと既存の構造部と接合されます。

既存の梁にもしっかりと固定されています。
このフレーム、角の緑の部分は、アラミド繊維シートが接着されています。

アラミド繊維は、住宅の基礎や、鉄筋コンクリートの補強に使用される、非常に強固な素材です。角の部分は、地震の揺れの際には大きな力がかかる個所ですが、このアラミド繊維が上手くその力を分散させてくれます。

基礎との結合部はといいますと、このようになっています。

当然ですが、ビクともしません!

とても優秀なフレームですが、数奇屋建築の中でむきだしでは非常に目立ちますので、上から紀州産の杉の化粧板を張ります。

品のある木目が美しい紀州杉の化粧板。柱部分にも張られました。

そして、天然オイル塗装で仕上げます。

塗装をすると、こっくりとした印象になってより味わい深いです。

江知勝様の顔になる玄関ですから、細かい意匠まで凝りました。こちらの部分、 J耐震フレーム補強の為に一部、切除しなければならなかったのですが・・・

このように造作して、素敵に仕上がりました!上に張っているのは、「代萩」という昔ながらの素材です。
足元の基礎の部分にも 装飾的なタイルが張られ、補強の為の基礎には見えなくなりました!

そして玄関天井。こちら、この度の耐震補強の前には、数寄屋特有の網代天井がありました。

しかし、この度、天井フレームを目立たせすぎないようにする為、天井の高さを少し下げることになりました。
既存の網代天井の少し下に、新しい天井下地を作ります。

下地ボードまで張られたところ。既存の天井と新しい天井の間に出来た隙間を利用して、照明が設置されました。この趣のある照明は、以前、こちらの客間で使われていたものを再利用しました。

そして、新しい天井板が設置されます!せっかくの雰囲気をリフォーム後も壊さない為、新しい天井も、ヘギ板を使った網代天井にいたします。

長野県の「小林ヘギ板店」の熟練職人さんが丁寧に手で編んでいる非常に貴重な素材なんですよ。現在、ヘギ板を作ることができる職人さんは、2名しかいらっしゃらないそうです。

天井完成!違和感の無い、味わい深い雰囲気に仕上がりました。

リフォーム前と後の比較です。耐震フレームが入ったのが目立たず、違和感無く馴染んでくれました。

2015年1月 2階「C」「D」部屋の耐震補強

2階の耐震補強も始まりました。まずは図面北西の、C・Dと記載されている続き部屋の客室の工事の様子です。

こちらの耐震補強になります。このお部屋は図面で「C」と記載されているところです。

この床の間の部分は左右に耐力壁が立てられます。

この壁面も一度剥がし、耐力壁になる壁を造り直します。

こちらは「C」のお隣になります「D」と記載されたお部屋。照明が非常に美しいですね。こちらも壁面の一部を耐力壁にする補強を行う事になります。

解体の前に、養生作業です。江知勝様の補強工事は、今あるものはほとんどそのまま活かしますので、意匠にキズ等を付けてしまったりしないように、丁寧に覆いを掛けます。

耐力壁にする個所を剥がすところから始まりました。

下がり壁に使われている「落とし掛け」という化粧材を取り外しています。

こちら、新しく搬入された木材は・・・・

この左右に壁を立てる床の間の柱になりました。

柱の上部分です。ぴったり加工して、天井裏を通っている梁に結合されています。

さきほど取り外した「落とし掛け」です。これは今後も再利用いたしますので、大工さんがちょっとサイズを加工です。

壁の下地が入りました。「落とし掛け」も再度取り付けられていますね。

構造用合板を張り、耐力を持った壁に!

最初に既存の壁が剥がされた個所も、耐力壁になりました。

こちらは、二つのお部屋の間にある小さな廊下です。この突き当たり部分も耐力壁になりますので、このように既存の壁を剥がし・・・

構造用合板を張って耐力壁に。

構造用合板の上から仕上げのための下地ボードを張ります。

古色が塗られ始めています。新しい柱はまだ白いので、経年して色合いが濃く変化した既存の柱の中だと浮いてしまうため、そのカムフラージュの為のものです。

塗料は「久米蔵」を使用。古民家の改修によく使用される、天然素材を使った古色用塗料です。

そして左官屋さん登場です。 まずは既存の京壁を落とすところから。
まだらになっている箇所が、京壁が落とされた状態の壁です。

壁の塗り替えは、今回、補強を行わなかった個所も含め全体で行います。何故なら、 新しく塗り替えた個所と既存の個所があるとやはりどうしても違いがわかり、目立ってしまうからです。
こちらも、壁の補強は行っていない箇所ですが、京壁だけは塗り替えられます。

そして、下塗り→仕上げ塗りの順で、新しく京壁が塗りなおされます。

塗りあがった後に早く乾燥させる為の送風を行っています。
プロの左官屋さんの仕事は流石です。非常に美しい仕上がりとなりました!

ほぼ完成の室内。一度取り外されていた畳が再び入りました。


2015年1月 2階階段・吹き抜け部分の耐震補強

2階階段スペース、吹き抜け部分の壁面を補強いたします。

写真の「千客万来」という壁掛けのある面とその左右が補強箇所です。

まずは、階段や、工事をしない壁にキズを付けない様に養生を行い・・・

このように、工事の為の足場を造ります。

既存の壁が剥がされます。

構造用合板を補強する3面の壁の、上から下までぴっちり取り付けします。

下地ボード→京壁の下塗りを行います。

仕上げの京壁が塗られました。写真はまだ乾燥していない状態です。

完全に乾いたら、調度品を元の位置に戻し、以前の状態に戻りました。

2015年1月~2月 2階「A」「B」部屋の耐震補強
続きまして図面南側、A・Bと記載されている続き部屋の客室の工事の様子です。
普段は真ん中がパーテーションで仕切られていますが、団体様がお越しの際にはこちらを取り払って、大広間として使用できるようになっているそうです。

こちらは「A」の方のお部屋。写真正面、床の間の部分の壁を一度壊して補強いたします。

こちら、「B」のお部屋。この開口部の左右に新たな耐力壁を立てます。

解体が始まりました。こちらも、建物を大事に残しながらの補強工事なので、壊す箇所以外は養生してから、必要な箇所のみ丁寧に解体します。

「A」のお部屋ではこちらの床の間の壁を一面、耐力壁にしますので、もともとの壁が取り外されました。

そして、耐力壁にする為の構造用合板を張ります。この後、内装の下地ボードを張り、じゅらく壁を塗ってゆくこととなります。
>>構造用合板について

こちらは「B」のお部屋です。こちらでは、壁一面が障子になっている箇所の左右に、耐力壁を立てる補強を行いますので、一旦、建具を取り外します。

柱を立てて・・・

構造用合板が嵌めまれた耐力壁が左右に新設されました。

こちら、欄間障子がある箇所です。
左右に耐力壁を立てるのに合わせ、上の欄間障子も形を変える必要があります。
一度、全て取り外して、同じ場所に再度、嵌め込む為の枠を造作しました。

こちらは、「A」「B」のお部屋に隣接する廊下です。 なにやら設置していますが・・・

A,Bの境目に立つ柱と結合する形で補強された、新しい梁です! 左右の金物が、左右の柱と梁をしっかり繋いでくれています。

補強が終わりましたら、他のお部屋と同じく、京壁で仕上げます。まずは下塗り。

仕上げ塗りです。今回、壁を壊さなかった箇所も、京壁は塗りなおしをします。
新しく塗った箇所と以前から塗られていた箇所では色に差が出てしまうからです。

もちろんこの梁も、上に下地ボード→京壁下塗り→京壁の順で仕上げます。

壁塗り後、再び、建具が設置されました。
左右の壁は今回新しく立てたものですが、古色塗装がされ、とても新設には見えないくらい周囲に溶け込みました。

さきほど枠を造作しなおしていた欄間障子もはめ込まれました。 以前は開閉ができるようになっていた障子なのですが、 左右が壁になった為、嵌め殺しの形になりました。

下の畳も、今回を機に新しいものに交換されました。最高級国産い草を使った畳です。
こちら、AとBの二間続きで使った場合と、各お部屋仕切った場合で、掘りごたつにしたり、塞いで通常の畳にしたり、自由に調整できるようになっている、特注のものです。

ほりごたつで、お客様が足を入れる部分には、新たにカーペットフロアを張りました。

養生が撤去され、A、Bの耐震補強、完成です!

2015年1月~2月 2階「E」「F」部屋の耐震補強
こちら、図面でE、Fと記載された東側の二間続きのお部屋です。 Eのお部屋の一部壁の補強と、隣接した廊下で補強を行います。

Eのお部屋では、こちらの壁を耐力壁にします。

丁寧に解体いたしました。

耐力壁にする為の、構造用合板です。
この写真では既に、構造用合板の上に内装の下地ボードが張られ始めているところです。

こちらは補強を行う壁ではありませんが、京壁の塗り替えを行いますので、既存のものを落とす作業を行っています。

二部屋に隣接した廊下です。こちらも一部壁を補強し、床の張替えを行いますので、必要な箇所のみ解体を行いました。

写真の廊下奥、補強を行った壁です。 こちら建物の角に当たる箇所なので、補強必須でした。
この写真では既に、京壁塗装まで終わったところになります。

床は、紀州のヒノキ材の無垢板で張替えです。節の無い、大変貴重な材を使わせていただきました。

無垢材には必ず仕上げの塗料が必要です。(何も塗らないと板が反ったり割れたりします)ここでは、キヌカという、米ぬかを原料とした仕上げオイルを使用。 品のあるツヤが出て、美しい仕上がりです。

お部屋の床です、下地や掘りごたつの枠を補強しました。

畳が入りました。以前のものは経年で痛んできていましたので、新しいものに交換です。

調度品を元に戻し、E&F部屋の補強、完了です。

2015年2月 2階トイレの内装

こちらは補強をする箇所ではないのですが、この度の工事に合わせ、上記のように内装を整えることにいたしました。

リフォーム前の様子です。
床は板の間風のクッションフロアになっていましたが、江知勝様のこの建物の中では、 ビニールの素材感がちょっと浮いてしまいます。

そこを改善するのに合わせ、建具の交換や、洗面台ニッチの造作を行う事になりました。

【リフォーム後は・・・】
こんな感じで変わりました! この建物の雰囲気に合った、落ち着いた仕上がりです。

床は、高級感のある大判のタイルに張替えられました。 見た目が良くなるだけで無く、お掃除もしやすくなりますよ。

洗面台には、木の板で、使いやすいニッチを。こちらには生花など飾る事ができるようになりました。

ちょっと見えずらいですが、扉もこちら、建具職人さんにオーダーで造っていただいたものに変更です。
アガチス材の付き板で、小さな小窓が可愛らしいです。

2015年2月後半~3月初旬 外部、門の内側に自転車置き場を造作

数寄屋ならではの入り口である、凝った造作の「数寄屋門」。

この門を入った内側の脇に、従業員さんやオーナ様が自転車を置くスペースの造作依頼をいただきました。

こちらはお客様が出入りする場所です。極力、目立たず、違和感の無いものにする必要があります。

まずは、足元の基礎工事から。

使用する材料が搬入されました。この材を使って、料亭のような雰囲気に溶け込む、木造の風流なスペースを造作いたします!

柱や梁、屋根が手早く組まれてゆきます。

どうでしょう!ちょっとした四阿(あずまや)のような雰囲気のスペースとなりました。

表面に桧皮を使った仕切りが、自転車を目隠ししてくれます。

こちらは屋根です。まずは防水の為のシートを敷き・・・

仕上げは、寺社建築でよく使用される、銅葺きの屋根です。

元々の入り口の屋根の色と差がありますが、こちらも同じ銅葺きなんです。
銅は、経年で緑青色に変化し、味わいが出ます。 この自転車置き場の屋根も、いずれは同じような緑青色に変わってゆきます。

2015年3月・江知勝様改修工事、終了いたしました!

2014年10月から始まった江知勝様の耐震工事ですが、2015年3月にてついに完了いたしました。

私どもにとっては今までの経験の集大成とも言えるような、貴重なお仕事となりました。大切な建物をお任せくださった店主様には、深く感謝申し上げます。

5ヶ月弱にわたる工事の間、お店は通常営業をなさっており、店主様とスタッフ様はいつもと違う環境でご苦労があったかと思います。 その中でも、多大なご協力いただきました。重ねて感謝申し上げます。

江知勝様はこの建物のみならず、すき焼きも本当に美味しく、店員さんも皆さん気持のいい方々ばかりでいらっしゃいます!

これからも沢山の方々が、江知勝様のお店で素敵な時間を過ごすことができますよう、いちファンとして祈念しております。

この度はありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました!


>>2014年までの工事の様子はこちらのページで


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