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M様邸 ハウスデータ
築年数 | 20年 |
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構造 | 木造3階建て住宅 |
内容 | 賃貸部分を住居に耐震リフォーム |
地域 | 東京都江東区 |
M様は、木造3階建て住宅の2階を賃貸にされていましたが、ご夫婦の居住用にリフォームされることになりました。
耐震性を十分に保ちながら壁を撤去し、開放感のある広々としたLDKを実現。 自然素材を使って、デザイン性の高いお部屋に仕上げました。
Before
After
リフォーム前は3つあった和室を1つにして壁を撤去し、明るく開放的なLDKに。キッチンも使いやすいL型キッチンに交換します。 収納スペースを充実させ、賃貸仕様だった水まわりもゆったり広くなります。
また、壁が減って耐震性が低下するのを防ぐため、耐震金物を設置して、安心して暮らせるお住まいにします。
限られたスペースを有効活用し、機能的にお暮らしいただける空間をご提案しました。 建物の構造を考慮して、間仕切り壁を撤去しても、むしろ耐震性が増すようなプランになっています。
※詳しくは、耐震リフォームとは?をご覧ください。
また、日照があまり望めない立地ですが、室内のインテリアを明るくすることで、より開放感が感じられるよう工夫しています。
さらに、どのお部屋にいても快適に過ごせるように、断熱材をたっぷり施工して、室内温度もバリアフリーになっています。
解体して構造を確認
床、壁、天井をすべて解体して、建物の構造部分を確認します。 現状をしっかり把握し、どのように耐震補強を行うか計画を立てます。
梁を鉄骨に交換
オープンな間取りにするため、梁をより強度の高い鉄骨に交換して補強します。 赤い部分が鉄骨です。
天井の下地を施工
柱と梁を補強してから、天井の下地を施工します。 リフォーム完成後は見えなくなる部分ですが、強度を保つためには重要な箇所です。
断熱材を入れて完成
床、壁、天井にぐるりと断熱材を入れ込みました。 これで冬は暖かく、夏は涼しく過ごせる空間になります。
光を通すタイプの玄関ドアに交換し、床をタイル張りにリフォーム。玄関ホールの床はカバザクラの無垢フローリング仕上げです。
リフォーム前は少し暗かった玄関スペースが、とっても明るくなりました。
玄関収納は、ウッドワン製の無垢材の収納を採用しました。
Before
間仕切り壁を撤去して、広々とオープンな空間になったリビングダイニング。 通常、壁を減らすと耐震性は低くなってしまいますが、建物の強度を保つため、耐震補強システム金物「コボット」を設置しました。
コボットは、四隅に設置した金物をステンロッドでたすき掛けに結ぶ形になっています。 耐力壁の2.4倍の粘り強さがあり、国土交通省大臣認定も受けている耐震金物です。
※詳しくは、バッテンの金物で地震に強い家に コボットをご覧ください。
Before
リビングダイニングには、建物の構造上、撤去できない柱がありました。 お部屋の真ん中に柱があったのでは、邪魔になってしまいます。
そこで、柱を化粧丸柱に交換し、柱と一体になるようにオリジナルデザインの丸いテーブルを造り付けました。 インテリアのフォーカルポイントにもなり、見た目もおしゃれです。
リビングダイニングの建具も、玄関収納と同じ、ウッドワン製の無垢の建具を採用しました。
自然塗料で仕上げることで、無垢材の持つあたたかな風合いをそのまま残しています。
無垢の建具は、時が経つにつれて深い色合いになり、無垢材の良さをより味わうことができます。
※詳しくは、無垢材で造られた建具をご覧ください。
システムキッチンはL型にしてオープンに。お料理中も、ご夫婦がお互いの存在を感じられる空間になりました。
キッチンのカラーは、奥様のお好みのライトグリーンを選ばれました。 キャベツのようなグリーンの可愛いキッチンで、気分も明るくなりますね。
日照があまり望めない分、明るいインテリアでカバーしています。
Before
キッチン背面の収納も、システムキッチンとお揃いのライトグリーンです。 たっぷりとした収納スペースに、調味料や食器などをたくさんしまえて便利です。
奥のスペースにも収納を造作しました。お水やお米などのストックや、大きなものも収納していただけます。
元は賃貸仕様の3点ユニットだった水まわり。 リフォーム後のお風呂は、タカラスタンダード製のシステムバスを採用しました。
タカラスタンダードのシステムバスは、フレーム構造で地震の揺れに強いのが特徴。耐震リフォームにぴったりですね。
浴槽と浴室パネルのカラーは、やさしい若草色を選ばれました。 足を伸ばせるサイズのお風呂で、ゆったり寛ぐことができます。
Before
洗面とトイレの床には、自然素材のコルクタイルを貼りました。 コルクタイルは肌触りがよく、耐水性、断熱性に優れていて、お掃除も簡単な素材です。
トイレはシンプルで落ち着いたイメージに仕上げました。手すりもついて安全に使えます。
和室の壁は珪藻土(けいそうど)の塗り壁で仕上げました。
珪藻土は、株式会社サメジマコーポレーションのリターナブルパウダーを採用しました。 リターナブルパウダーは調湿性に優れた高機能な珪藻土で、一度固化しても再利用することが可能です。
珪藻土の仕上げは、コテの跡を残す「パターン塗り」を選ばれる方も多いですが、M様はコテの跡を残さないフラットな仕上げを選ばれました。 きれいに仕上げられるかどうかは、職人さんの腕がものをいいます。
※詳しくは、珪藻土の塗り壁とメンテナンス方法をご覧ください。
和室の押入れも自然素材にこだわり、上段には軽くて調湿作用の高い桐材、下段には防カビ・殺菌作用のあるヒノキ材を使いました。
湿気がこもりやすい押入れも、自然素材でしっかり調湿されて、大切なお布団などを安心して収納できます。
大きな液晶テレビを壁かけにして、シアターのような雰囲気にしたいというご要望をいただきました。
テレビを壁かけにする際は、重さに耐えられるように壁を補強しておく必要があります。 テレビの裏にコンセントを設置して、すっきり壁かけできるようにしています。
リビングダイニングのオリジナルテーブルの照明は、高さが変えられる優れもの。 取っ手を引くとコードが伸び縮みして、低い位置も照らすことができます。
書き物をされたいという奥様のご要望で、手元を明るく照らせるようにしました。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝