TOP > リフォーム事例  > スケルトンリフォーム > 築60年7坪の長屋住宅、再生ものがたり:工事の様子

ついに工事が始まりました!

現場責任者の塩谷です。

築60年!以上のこちらのお宅は、新築することもままならず、私どもでリフォームさせ ていただく事と相成りましたが、耐震と補強の作業だけでも1か月あまりを要しました。

使用された構造材は、石数(こくすう)だけでも新築とそんなに変わりません。
それほどのボリュームのある工事となりました。

構造の部分から一級建築士である私と、経験豊富な大工の目で確認を行い、できる限りの 補強を掛けながら、大切にリフォームを進めさせて頂きました。

基礎の補強工事

まずは、建物の基礎の補強です。

リフォームでは地盤の改良は出来ませんが、出来る限り建物の強度を高められるよう、 今回は建物を支える基礎の補強を行いました。

こちらのお宅では、両隣の民家が近接しているので、 家と家の間に人が入ることが出来ず、外側からの補強は施す事が出来ません。

建物の内側から、基礎の片面のみの補強となりますが、この基礎補強によって、 補強前の約2倍のコンクリート強度が確保できるとされています。

炭素繊維を使った基礎補強の様子

下地を調整します

専用プラズマー(下地剤)を施工します

専用接着剤を塗装します


炭素繊維を張って行きます

上塗りをして完成です

構造部分の補強工事

柱や下地の傷んでいる場所は、点検、交換を致します。
こちらのお宅でも、水まわりがあった場所などは傷みが見られましたのでやり変えました。

柱・梁といった構造部分は、しっかり補強をします。



■ 柱の補強

元々の柱だけでは、強度が心許なかったので、既存の柱に新しい柱を抱き合わせて補強をかけました。


2階部分の完成写真

■ 梁による補強

天井部分には新しく梁をかけ、強度を上げます。

新しく梁をかけた事で、天井の高さがリフォーム前ほど取れなくなりました。
そこで、高さを確保する為に、2階は梁を見せた天井の仕上げに変更しました。

■ 耐震金物での補強

耐震金物での補強も併せて施しています。
金物は様々な形状の物があります。補強する箇所ごとに適切な形の物を使い分け、ガッチリと取り付けます。

■ レーザー計測

長年の間に、建物は多少、柱や壁が傾いている場合があります。

この段階でレーザーで計測をし、許容範囲の傾きであれば、新しい下地で調整していきます。

築年数の経った木造のお宅では、「冬寒い」というのが問題点としてしばしばあがって参ります。
リフォーム後、快適に暮らしていただくには、まず、この点を改善しなければなりません。

対策としては、窓サッシや玄関扉を機密性の高いものに交換し、床・壁・天井へ、断熱材をばっちり施工していきます。

窓の断熱施工「ペアガラス」

古い窓サッシはシングルのガラスのタイプでした。

シングルとは、1枚のみのガラス、という事です。
シングルタイプの窓は機密性が低いので、温まった空気が外に逃げていってしまいます。

そこで、室内の窓は全て、2枚のガラスが嵌め込まれ、ガラスとガラスの間に空気層を持つ 『ペアガラス』を使用したサッシに交換しました。

これで、気密性、断熱性が格段にアップしました。

床・壁・天井に断熱材をしっかり施工

■ エコな断熱材・パーフェクトバリア

床・壁・天井に、断熱材をしっかり施工しています。
壁と天井に使用した断熱材は『パーフェクトバリア』です。

左の写真の白いフワフワしたものが、パーフェクトバリアで、 ペットボトルを再利用して作られた、エコな断熱材です。

■ パーフェクト

パーフェクトバリアはペット樹脂から出来ているので、 原料は石油系ですが、環境ホルモンを出さず、燃えてもダイオキシンや塩素ガスが発生しません。

また、接着剤等を使用していませんので、ホルムアルデヒド等有害化学物質の発散もありません。 その優れた断熱性能は、次世代省エネルギー基準にも対応しています。

経年した住宅では、壁に断熱材が入っていないことも多く、また入っていても、 長年の間に湿気を含んで重くなり、全部下のほうに下がってきてしまって用を成していなかった、 という事が多くあります。

その点、パーフェクトバリアは、優れた弾力と耐へたり性を持ちますので、正しく施工すれば、施工時の形状を 長く保つことが出来ます。その分、効果的ということです。

合わせて、防音の工事も行いました。

こちらのお宅は、両隣のお家が近接していて、音の漏れるのが気になるとのお話を伺っておりました。

そのことを考慮して、通常の断熱材にプラスして、遮音材も壁の中に施工 させて頂きました。

右の写真のように、断熱材の上から遮音材を施工します。
この薄いシートを貼るだけで、全く静かさが違ってきます。

■ 壁の形状に合わせた丁寧な遮音材の施工

この壁には、ニッチ(小さな飾り棚)が5箇所あります。
ニッチ部分は、遮音材をきれいにくりぬき、その裏側にくりぬいた遮音材を丁寧に貼り付けています。

リフォームする前の家だった時と比べて、全然音が気になりません!

※F様のお隣は飲食店さんなのですが、このようなコメントをいただきました!

よく晴れた日を見計らって、大工さんが屋根に上り、屋根下地の工事です。

まずは、既存の屋根のトタンを撤去します。

これまで雨漏りなどは無かった屋根ですが、この機会に下地まで点検、補修を行います。

新しいお家は、3階の天井が吹き抜けになりますので、 特に夏場、暑くないように、断熱材の施工は欠かせません。
穴の空いている部分には、天窓が取り付きます。

防水シートを加工して、下地は完成です。

屋根の施工完了の様子です。
新しい屋根は、トタンよりも耐久性に優れた、ガルバリウム鋼板です。

難工事を「現場力」で乗り切る!

私が大工だったころとは比べようもないほど、 現在の建築は進歩していますが、最後は現場力です。
テクニックも大切ですが、本当に良いものを提供するには、気持ちであり想いです。

その想いとともに現場力でもある「経験と勘」がものを言うのかも知れません。 大規模なリフォームであればある程、問題、障害はつきものです。

うーんと唸ることがしばしばのこちらの現場でもベテランの大工さんや 職方のみんなにもずいぶんと助けてもらいました。

お客様とは常に細かいお打ち合わせを

工事中、お客様は少し遠方にお住まいでしたが、1週間に一度のお打ち合わせには必ず お越しくださいました。
いらっしゃられない時も、メールで何度もやりとりをし、工事の内容から、 細かいインテリアの事までお話し合いをいたしました。

お客様も、 「こんな事まで聞いたらダメなのかな、と受身的な気持ちになっちゃうこ ともあると思うんですけれど、疑問や希望は、何でもちゃんと聞いた方がいいと 思います。そういった事の積み重ねが、良い家を作っていくのだと思います」 とおっしゃってくださいました。

リフォームを成功に導くには、お打ち合わせの積み重ねは必須!です。
今回は、そのお打ち合わせの内容も少しだけ紹介いたします。 どうぞ、合わせてご覧ください!


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