TOP > リフォーム事例  > スケルトンリフォーム > 建て替えが難しい立地のお住まい築50年を構造から大再生!:工事の様子


K様邸のリフォーム工事の様子をご紹介させていただきます!
完全に取り壊せない「リフォーム」だからこそ、新築するよりも難しい!


築50年になるK様邸の工事は、 あと20年、30年と安心して暮らすお住まいにするための 大掛かりな住宅再生リフォームとなりました。

建物の足元である基礎部分から、ほとんど新しくやり直す工事を経て 新築の住宅に負けない、耐震性を持つお住まいに生まれ変わりました。

ここまでの工事を実行するとなると、新築をするよりも 多くの工夫と技が必要になってきます。

リフォームであるが故に、左の写真のように「上に建物が乗ったままの状態」で、大掛かりな工事を 行う必要があるからです。

費用も、新築をするよりも大きくかかってくるというケースが珍しくありません。

それでも、「新築をすると、家が狭くなる」「思い出のある家なので」と、 様々な理由から、住宅再生のようなリフォームを選択したいとお考えの方は多くいらっしゃるかと思います。

こちらのぺージでは、「新築のようにする為の住宅再生リフォーム」とは どのような事をするのか??工事が始まる前の計画から工事の様子に至るまで、 詳しくご紹介させていただきます。

耐震計画のプロセス
【着工前】建築士が建物をチェックし、第一次の耐震計画を立てる
リフォームの計画を立てる時点では、まだ契約を結ばせていただいておりませんので、 私どもで建物を壊すことは出来ません。

こちらの建物のように、構造から大きく見直す住宅再生で一番大切なのは「建物の現状の状態を正確に把握する」ということですが、 今、どのくらいの劣化が建物にあって、どのくらいの構造評点なのか、ということは、 建物を実際に解体するまでは分かりません。

その為、建物を建ててからの経緯を詳しくヒアリングするというのも大切なポイントです。

解体するまでは、こちらの建物の全てを把握することはまだできませんが、 確認できる範囲で、建築士が厳しくチェックを行い、今までの経験からの予測を立てた上で、 ある程度の耐震リフォーム計画を立てました。

解体前にチェックして予測できたことは...

こちらの建物は2階を増築されていますが、基礎は、平家だった頃のままである為、 今の耐震基準から考えると、かなり脆弱であると予測されました。また、事前に壊して確認することはできませんが、建築された時期を考えると、無筋である事が予想されます。

更に、1階の架構部分(梁や桁などの木構造部分)も平屋の構造のまま、 上に2階を増築したと予測されます。  

外周部の柱は、通し柱としての機能を一部持たせていましたが、 基礎と連結していないため、本来の通し柱としての意味をなしていないようです。 

耐震上有効な筋交いや火打材が、入っていないようです。

増築により2階を後から載せている為、階段の位置なども構造上適したものでは無いようです。適した位置に変更する必要があります。


建築士のチェックを元に以下のような耐震計画を立てました


【着工!】実際に解体し、露になった内部を全てチェック!

前項でも述べましたが、壊さない状態でもできる限りのチェックを建築士が行い、 耐震の計画を立てた上での着工です。

解体する前より、状態があまり良くないであろうということは予測しておりましたので、 かなり慎重に仮補強をしながらの解体作業となりました。

そして、実際に解体して、建物の足元、柱や梁といった構造部を全てチェックできる状態にした上で、 明らかになった問題点をクリアできるように、初期に立てた計画を改良するというプロセスを辿ることになります。


増築した2階部分の柱の方が太くなってしまっていた

平屋で建てられた建物なので、上に2階の重さが乗っていると想定した強度は持っていません。
そこを二階建てにしている上、増築した部分である2階の方が、重量のある構造材を使っており、今はまだ何とか支えてくれていますが、将来的に支えきれなくなる恐れがありました。
1階の柱は全て取り替える必要があります。

重要な柱を抜いている箇所があった

増築した際、建物を支える柱の一部を抜いてしまっていました。2階が重い上に、1階の強度が落ちているという大変心配な状況です。

梁の接続部分に強度不足が見られた

屋根の重量を支えきれない構造だった

床下の地面が、外側よりも低くなっていた

床下にも大きな問題がありました。
外から見ると問題が無いように見えるのですが、床を外してみると、床下の地面が外側よりも低かったのです。

その為、床下に水が溜まってしまい、いつも湿気があるという状態を招き、土台の多くがシロアリの被害を受け、畳まで腐ってしまっていました。

【計画を強化する】様々な問題を解消するべく、以下のように耐震計画を強化しました


柱ですが、解体前の計画では、何本か残す予定でおりましたが、解体したところ、2階に1階より太い柱が使われていることがわかりましたので、結局、1本だけ補強をして残し、後は全て交換を行うことになりました。

基礎も、解体したころ、予測した以上に強度不足であることがわかり、全て新しく、現在の基準に合ったものにすることになりました。

よって、基礎や壁、柱はほとんど新しくなり、新築同然となります。そのため、当初計画していた、外部に1層新しい壁と基礎を造って、既存のものを補強をするという計画は変更となりました。

さらに...瓦屋根が乗ったままでの耐震補強

住宅再生リフォームは、構造から大きく見直す工事となりますので、一度、解体をする必要があります。
解体をする事で、建物の強度が下がりますので、できれば瓦屋根は下ろしてしまいたいところです。

※建物に限らず、上に重いものが乗っていればバランスが悪くなり、倒れやすくなる...というのは 想像していただけるかと思います。

しかし、K様邸では3年前に屋根の葺き替えを行ったばかりで、まだ新しい為 屋根が乗っている状態での工事を行うこととなりましたので、上の重量を考慮しながら作業をする必要があります。

【お客様にご説明】お客様にもみていただきながら、これから行う工事についてご説明
今回のK様邸のように、解体してみて、現状をみて変更しなければ事が、 築年数の長いお住まいでは特に多くあるものです。

こちらのK様邸も、解体してからわかった問題点があり、 耐震リフォーム計画に変更を加えることになりました。

そうなると、やはりどうしても「追加」の費用がかかってきてしまいます。

お客様には、計画の段階で、追加の可能性はお話してからご契約をいただいておりますが、 やはりご不安はつきまとうものです。

ですから、必ず詳細な資料を作成し、実際に現場の状況を見ていただきながら どういった工事を行うのか、そのことによって費用はどうなるのか・・・という事を 建築士の塩谷より直接解説いただくことにしております。

K様も、ご不安がおありであったかとは思いますが「お任せします」とおっしゃってくださいました。 ありがとうございます。


実際の住宅再生工事の様子をご覧ください!

計画に基づき、K様邸を蘇らせる工事が始まりました!

練り直した計画に基づき、K様邸を蘇らせる工事が始まりました。
ほとんどの部分の構造を見直す工事であるため、新築に負けない性能を持ったお住まいになります!

しかし、新築と違い、「上に既存の建物」「屋根」が乗った状態での工事は、まっさらで何も無い状態から造る新築よりも、難しい工事です。一歩間違えば、工事中に倒壊することもありえます。

K様邸の住宅再生工事の工事期間は2011年の5月から8月。
構造に関わる工事は5月~6月の間に主に行われましたが、その頃は3月に発生した震災の余震がまだまだ収まらない時期でした。

万が一という事が起こらないよう、慎重に慎重を重ねながらの工事となりました。


上に建物が乗った状態で、基礎を新しくする

住宅再生リフォームですから、基礎から全て見直しをいたします。

その基礎ですが、当初は、既存の石の基礎の横に、新たな基礎を沿わせて補強するという形の工事をする予定でした。

しかし、解体してわかったことですが、既存の基礎は、基礎というよりもコンクリートの石を並べたというものであり、建物を支える足元としてはかなり心もとないものでした。

予測以上に状態の悪い基礎であり、既存のものを、新しい基礎の一部として使用するには不安がありました。

建物内部には基礎や土台自体が極端に不足しており、さらに、床付け面が低いために、外からの水が全て内部に入っている状態でした。

既存の基礎は撤去した上で、全く新しい強固な基礎を形成することになりました。

基礎を新しくする為、既存基礎を解体し、土台を撤去しました。柱はジャッキアップしました。

既存の基礎が道路面より低い為、砕石を敷きつめ高さを確保します。

砕石の上に床上に湿気が上がらないよう、防湿フィルムを敷き、配筋していきます。

内部には、鉄筋(D:13)を寸法通りに施工します。

耐圧盤に生コンを流し込みます。

基礎立ち上がり部分の型枠を組みます。

補強をかけながら、慎重に型枠をはすしていきます。ジャッキは柱を抜き去る時に切断します。

アンカーボルトは通常の倍の数量が入っています。


上に建物が乗った状態で、土台を交換する

基礎と同じく、土台もかなり傷んでおり、量も不足していました。

新しくする必要がありましたが、上に建物が載っていますので、簡単に交換という訳にはいきませんでした。

そこで、ブロックのように、少しづつ土台を設置するという方法を取りました。

2階と屋根がのっている状態での補強工事の為、土台をホゾで細かくつなぎ合わせて交換していきます。

土台用の木材をこのようなブロック状にしての施工です。接合部のこの形は「腰掛蟻継ぎ」と言って、そうそう簡単には外れない形です。大工さんが丁寧に加工したものです。

更に、金物でも留めます。

基礎は、アンカーボルトで固定されました。

床下の湿気を外に逃がすパッキンを、基礎と土台の間に挟み込みました。


上に建物が乗った状態で、を交換する

解体して判明したのですが、増築した部分の2階で使われている柱が、1階の柱より太いものでした。

つまり、建物を支えるために最も重要な1階部分が、かなり弱い、ということです。

50年の年月の間に、雨水の侵入もあったようで、シロアリの被害を受けた柱も目立ちました。

K様邸は増築している経緯があるため、既存の柱を補強するという予定は当初よりありましたが、結局、そのまま使用するのは危険であると判断し、取替えが可能な柱は全てとりかえることになりました。


交換できる柱は全て105角の柱に交換します。

新しい柱になる木材がやってきました。全て、充分な太さを持つ105角の柱に交換します。

1本ずつジャッキアップしながら交換していきます。

交換した旧柱です。今までお世話になりました。


の補強と交換

太さが足りなかった梁は、新しい材を補強することにより強度を上げました。

間取りの変更に伴い新しく梁を入れる箇所もあります。強度のある梁を入れさせていただきました。

梁は、10パーセント~20パーセント、大きさを上げて入れてあります、元の建物からすると今以上にするためには何割か耐力を上げる必要があります。

それは、私の父である親方より教わったことです。「計算で梁の大きさを出したなら一割五分は上げておけ」といつも言われた事を覚えています。

一見、無駄なことのように思われる方もいるかもしれませんが、父の建てた建物は何十年経っても、建具など皆ピシッとしています。

いざという時や何十年経ったときに初めて分かるものなのだと思っています。


耐震・耐震金物

以前は、筋交いが全く入っていませんでした。

今回の工事では、強度の無かった壁は撤去し、構造用合板を使って新しい壁を形成します。
適所には筋交いを入れました。

地震の揺れの衝撃で、構造部分の接合部が「抜けて」しまうのを防いでくれる金物です。
以前は、ほとんど入って今いませんでした。

今回の耐震リフォーム工事で、適所へ金物をしっかり設置いたしました。


2階の補強

1階が安心な状態になったら、今度は2階です。2階も柱をや梁を交換し、バランスよく耐力壁を配します。

交換できる梁や柱は、すべて交換しました。

ジャッキアップを行い交換した柱にも、筋交いを取り付けました。

2階根太も、全て新しく交換しました。


構造部分の工事がやっと終了です。一時は仮補強無しでは建っていられないほどの状況でしたが、もう大丈夫です。
色々な職人さんに助けられ、ほぼ一ヶ月で建前の状態まで行く事ができました。

基礎屋さんに「塩谷さん、度胸がいいねぇ」と褒められ?大工さんにはあきれられながらも、ほぼ付きっ切りでなんとか形になりました。

おそらく、今まで構造から見直す改修を行った工事の中でも最も難易度の高い工事だったと思われます。
今の状態で、新築とほぼ同等の耐力が出ているのではないでしょうか。まさに住宅再生リフォームといったところです。
地盤に関しては改良はできませんが、基礎から上に関しては充分な耐力は出たと思います。

構造の部分は、長く安心して住める建物にするためには、最も大事な箇所です。

ですから、お客様にも、当然全てを隠さずしっかりご報告しなければならない、最も大事な部分です。

毎週、定期的なご報告と今後の打ち合わせを行いました。
構造的な部分に関しては、必ず建築士の塩谷も同席し、今の状態をわかりやすくご説明させていただきました。

もちろん、毎回の打ち合わせは内容は記録に残しています。

また、口頭での説明だけでは、お客様もご不安です。
解体した時の状態と、工事の記録をまとめた資料も作成し、お手元に残していただくこととしました。

耐震リフォームについて詳しくはこちらから



電気配線・水道配管を新しくする

住宅再生ですから、設備の部分も、もちろん全てやりかえとなります。

電気配線や水道の配管、ガスの配管は、建築当時の50年前ものや、30年以上前に増築した際のものがそのままでした。

電気は、現代の生活を考えると昔のものではとても容量をカバーしきれません。
そして、今回のリフォームで、K様邸はオール電化仕様になりますので、 電気配線は全て新しくいたしました。

既存のガスは、プロパンガスをお使いでしたが、設備やガス管は全て撤去いたしました。

水道配管も、経年してしまうと水漏れを起こす危険がありますし、水周りの位置も大きく変わりますので、古いものは全て撤去し、新しくします。

電気屋さんが新しい配線を通してくれています。

コンセントの位置はどこが最適か...等々、電気屋さんと担当コーディネーターの千葉で細部まで確認しながらの作業です。

こちらが新しい水道配管です!


断熱工事

K様は長くマンションのお住まいだったので、断熱、特に冬の寒さは心配されているところでした。
今回の住宅再生リフォーム前のお住まいは、50年前の建物でしたので、断熱材は全く入っていない状態でした。
当時は断熱材を入れるという技術はまた確立していなかったのです。
今回の工事で、その断熱機能も最新の住宅の基準と同じになります。
断熱材も様々なものがあって、現在使われているものでも、安価で品質のあまりよくないものは、経年でへたってしまって下に落ちてきてしまい、せっかくの断熱効果が失われてしまう場合があります。
そういった事が無いよう、私達がいつも使わせていただいている断熱材は「パーフェクトバリア」という、ペットボトルの再生で造られた優秀なものです。
再生で造られているのでエコですし、経年によるへたりが無く、長く快適なお住まいを保ってくれます。

床にはフクフォームECOを採用しました。
紙とコーンスターチの再生で造られたエコな床断熱材で、性能が長持ちする上に、人体に害が無いという優れた素材です。

パーフェクトバリア施工中です。

上まで白い綿のようなパーフェクトバリアで覆われています。見るからに、外気温から守ってくれそうな感じがしますね!

こちらは床。フクフォームecoを施工中です。

窓は外気の影響を最も受ける箇所です。
ですから、窓の断熱性を高めることは、快適なお住まいのためには重要なポイントです。

K様邸で新しい窓として採用したのは、2枚のガラスを合わせることで、空気層を間に挟んだタイプの「ダブルサッシ」です。
1枚ガラスのサッシに比べ、断熱性は飛躍的に上がります。

写真は、リビングになるお部屋をお客様がご覧になっているところです。新しい窓がついて、嬉しそうなお二人です!


外壁工事

以前は、昔ながらのトタンだった外壁も、全て新しくします。
下地には構造用合板を張り、防湿シート+空気層の上からサイディングを張りました。


内装工事

耐震リフォーム工事、配線・配管、断熱工事が終わり、建物の性能は飛躍的にアップしました。
あとは、内部がどんどん作られていきます。

今回、キッチンが対面になりますので、キッチンカウンターを造作しています。

タカラさんのホーローキッチンが搬入されました。

2階の新しいミニキッチンです。

押入れ部分を造作しています。

床の無垢フローリングが丁寧に張られます。

階段部分の施工中。階段は位置が変わり、傾斜もずっと緩やかになります。

ご主人様念願のほりごたつの造作中。大工さんが丁寧に寸法ぴったりに仕上げてくれました。

どんどん完成に近い形になってきました!

無垢フローリングは、木が反ったり割れたりしないように、仕上げの塗装を行う必要があります。天然オイルを丁寧に塗っています。

外壁は優しい印象のサイディングで仕上げました。

構造部分の工事が終わり、内装や設備の工事に入ってきますと、お客さまとご相談して決めることが特に多くなってまいります。
内装に使うクロスの最終決定や、コンセントの位置、収納棚の高さ、棚の数など、もちろん、プランを立てる際に事前に決めてはおりますが、最終決定はやはり、出来上がってきた中に実際に身を置いていただき、よく確認しながら丁寧に決めていきます。

コーディネーターの私、千葉とお客さまで、二人三脚で進めさせていただきました。
お客さまも、沢山お決めになる事があって大変だったと思います。まことにありがとうございました。

クロス(壁紙)を最終決定しています。

かなり出来上がってきたので、このように実際に壁に当てながらお決めいただくこともできます。いくつかの候補のうち、どれにしましょう?

照明などの細かい設備を決めています。空間が出来上がってくるとイメージもしやすくなりますね。

玄関周りも実際にお客さまに見ていただきながら細かく決めました、写真では、手すりの位置を決めています。

設置された設備機器の確認をなさっています。

お客さまとご相談し決めた事柄を元に、私、千葉が電気屋さんと細かく相談しているところです。





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