エコリフォームさんはおすすめできると思いますよ!結構、工事中も、終わってからも、お話してるじゃないですか。
やっぱり、意思の交換ができていたんじゃないかと思いますよ。
リフォームやってて、その時に決めないといけないこともあるし、一緒に造ってきた感があります。
途中から、注文住宅みたいなイメージになった感じだね。
決めたままを施工するのではなく、こうしたらどうですか?とか言ってくれて、良かったね。
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■築年数 | 47年 |
■住宅仕様 | 2階建て木造住宅 |
■広さ | 1階+2階 約17坪(約55㎡) |
■ リフォーム 内容 |
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■地域 | 東京都江戸川区 |
M様からは、最初、メールにてお問い合わせをいただきました。ありがとうございます。
以下、実際にいただいたメールです。
江戸川区に築47年の家屋があり,借地のため建て替えは考えていません。
住人としては自分だけの一人住まいとなりますが、
将来の事を考えると急な階段などと内部の改造を考慮に入れたりフォームを考えています。
転勤で地方に居たため昨年末まで借家として2年間貸していたので、リフォームは行っていました。
退職を控え、終の棲みかとしてのリフォームを考えていますので、
協力をお願いしたいと考えています。
M様邸は築40年。M様のお父様が建築され、長くご家族でお住まいだった思い出の詰まったお住まいですが、しばらくの間、誰もお住まいではなく、ここ数年は賃貸にされていました。
この度、M様の勤務先が地方から都内になったことに合わせ、こちらの建物に戻られることになり、リフォームをされることとなりました。
賃貸にする際に、内装とキッチンのリフォームは行っておられましたが、
耐震などはまだ行っておらず、急勾配の階段も上り下りのしづらさを感じられていたそうで「今後長く安心するための家にしたい」と、弊社にお声をかけてくださったのでした。
リフォームを選ばれた理由は?またエコリフォームに声をかけられたきっかけは...?
40年が経過していると、建て替えをされる方もいらっしゃいますが、
こちらは土地が借地であるため、建て替えは考えていなかったというM様。
リフォームで希望の家に・・・というお考えの元、業者を探されていたそうです。
そこで、
2012年2月に放映された「ワールドビジネスサテライト」での弊社の紹介
をご覧になり、それをきっかけにホームページの事例を見てくださってお声がけくださいました。
ありがとうございます。
リフォーム前のM様邸。そしてM様のご要望は......
1.増築部分の増強を改善
M様邸は、奥側に後から増築された部分があります。建築時はお風呂が無かったため、
後からお風呂を設置するための増築だったそうです。
お風呂と、残りのスペースは土間のような物置となっていて、現在は有効に使われておらず、
非常に勿体無いスペースとなっています。
また、壁や天井はトタン張であり、断熱材が全く入っていないので、このままでは、
夏は暑く、冬の時期にはとても寒いというのも、お悩みです。
この増築部分を、今後は洗面、脱衣、洗濯機も入れた水周りスペースとして有効活用したい!
お風呂も、今ある在来のものから、暖かいユニットバスにしたい。
2.安全な家にしたい!
バリアフリーなお住まいをご希望です。特に、階段の急勾配にはお悩みでした。
昔のお住まいは、居住スペースを広く取る為、階段のスペースが削られがちだったのです。
3.キッチン&居間
1階の和室を、キッチンと続けて洋室のLDKにしたい、
そして、奥まった位置にある居間が暗く、明るくしたい、とお考えです。
また、キッチンセットは数年前に新しくしているので、出来ればそのまま使いたい。
4.耐震補強をしておきたい
今まで耐震工事を行っていないというのも心配なところなので、しっかりと補強をしておきたいところです。
撤去できない柱や壁がどこなのかを把握し、それを踏まえて新しい間取りを考えなくてはなりません。
5.2階は内装を新しく
今回は1階のリフォームに重点を置かれます。
その為、2階の間取りは変更せず、壁紙の張替えと畳の表替え、また、老朽化が進んでいた外部のベランダの交換をご希望です。
1Fはオールバリアフリー化!
★玄関・廊下・トイレの配置を変え、階段の傾斜を緩やかに
M様の大きなご希望である階段の架け替えを行うにあたり、今までのトイレの位置ですと、
ドアを開けるスペースを確保できなくなります。
今回のリフォームで水周りを1箇所に纏めますので、トイレはそちらへ移動し、代わりに玄関収納が配置されます。
これで、以前のような急勾配の階段に悩まされなくなります。
手摺と滑り止めもつけているので、安心して上り下りしていただけます。
また、この位置変更により玄関部分が全体的に右にずれましたので 以前は、玄関部分が一部キッチンに突き出ていましたが、 今後は キッチンがゆったり使用できるようになります。
玄関ホールは以前よりも幅を広げてゆとりある空間になっています。
★床の段差ゼロ
リビング、キッチン、廊下の床材にはコルクを採用しますが、全く段差の無い、繋がりのある床になります。
安全なだけではく、空間自体が広く感じられるようになるでしょう。
★足に負担がかからない掘りごたつ
日本人であれば床に直接座ってのんびりしたいものですが、
床に座る、床から立ち上がる、という動作は、ヒザへの負担が大きいんです。
そこで、床座りでのんびり寛ぎながらも、椅子のように座れる「掘りごたつ」を採用。
これでヒザへの負担が随分軽減します。
★空気もバリアフリー化
40年前のお住まいですから、断熱材はほとんど入っていません。
特に増築部分はトタン壁とトタン屋根でしたから、特に寒かったそうです。
そこで、今回、全体的に手を入れる1階は、この機に断熱状況も大きく改善します。
窓の交換は勿論、床や壁に断熱材をしっかりと入れ込みます。
断熱がなされた家のメリットは「空気がバリアフリー」になることです。
冬の寒い時期に起こる「ヒートショック」をご存知でしょうか。急激な温度差により、
血圧が急変動したり脈拍が早くなったりすることを言いますが、
断熱で室内の気温差を抑える事で、このヒートショックのリスクが大きく改善します。
必要な場所に、必要な耐震補強を
★建物前面の壁を増やす
リフォーム前は、建物の前面に玄関・お勝手口、窓が並んでおり、
壁があるようで無い状況だったのですが、
今回のリフォームは、耐震も考えた間取り変更を行い、効率よく壁を増やします。
合わせて壁を増やす事で屋内が「暗く」なってしまわないようなアレンジも行っています。
建築基準法は、年代が新しくなればなるほどに改善されてきています。
大きな地震災害があると、その被害を元に建築基準法の改善が行われるからです。
特に、昭和56年の改正、
その後では、平成7年の阪神淡路大震災の後の改正で、大きな見直しが行われました。
40年前の建物ということは、昭和40年代建築です。
建築当時にはまだ無かった工法も盛り込み、
地震の揺れに耐える建物にいたします。
また、これは解体してみないとわからないことなのですが
シロアリの被害が発生している可能性もあります。
その場合は、被害のあった箇所の撤去・交換を行う事になります。
※実際に解体したとこと、一部にシロアリの被害と、
震災後であったこともあり、床下の一部にも液状化の痕跡が見つかりました。
今回のリフォームで出来る限りの措置を行う事となりました。
落ち着いたインテリア&自然光がたっぷり入る癒し空間
★インテリアは、落ち着きのある和風モダン。遊び心のあるポイントも!
インテリアは、ほっと過ごせる和モダンなスタイルに。
床にはヒザを痛めずに床に座って寛げるように、掘りごたつを設けますが、
その座卓がぴったり似合うような、和と洋が上手くミックスされた空間となります。
キッチンと一間続きに使っていただける洋室となりますが、床には落ち着いた色合いのコルクタイルを貼り、
グレーブラウンの和紙クロス+雰囲気のある障子をアクセントにします。
M様は、こだわりのものをあれこれとお持ちとの事、
ピクチャーレールやニッチ(飾り棚)といった、お客様がお持ちの品々飾れる遊び心のあるポイントも設けています。
★自然素材を多く使用!
使用する自然素材は、コルクや天然国産材から造った集成材、和紙壁紙など、
極力、プラスチックのような工業製品を使用しないようにプランしています。
今回のリフォームで、窓の入れ替え、断熱材の施工を行う事で、建物内の気密がアップします。
建物の気密が上がると、エアコンなどの効きは良くなりますが、反面空気がこもりやすくなるという点もあります。
できるだけ人体に害の無い自然素材を使用することで、内部にホルムアルデヒドのような有害物質が篭らなくなり、
住む人に優しい空間になるのです。
★採光の工夫
リフォーム前「暗い」とお悩みだった1階の居間。
こちらのお部屋、窓はあるのですが、あまり採光の見込めない方向なのです。
そこで、このお部屋ではなく、お隣のスペースから採光するという方法で
明るさを確保することにしました。
居間に隣接する水周りスペースに、天窓を設置し、そこから入る明るさを居間でも共有できるように、透明の建具で仕切ります。
天窓は通常の窓の三倍も明るいので、
昼間はこちらから入る光だけで照明不要なくらい、明るくなりますよ。
プランが決定し、正式にご契約!リフォームに向けた準備が始まります。
ご契約となりました。ありがとうございます!
★各ショールームにて設備を決定、等々
プランが固まり、ご契約となりました、ありがとうございます。
早速、お風呂や洗面台、トイレといった設備を決めて頂く為、メーカーさんのショールームへ!
プランの時点である程度はご提案させていただいていますが、
色やオプションなど見ていただいた上での最終決定となります。
左(←)の写真は、窓サッシを確認中の様子です。実際に設置された際の高さなどを確認しています。
社内では、資材の発注や、職人さんの手配、打ち合わせが行われ、着工予定日に向けてどんどん準備が進んでいきます。
いよいよリフォームが始まる直前に、ご近隣様へのご挨拶に伺い、
大きな音が出てしまうことのご説明、工事期間のご説明をさせていただきます。
馴染みのご近所さんとのことで、M様ご自身もご同行くださいました。
昔からお住まいのお家をリフォームされる場合、勿論、私ども業者がご近隣への挨拶にお伺いしますが、
M様のようにお客様のご自身でも ご挨拶回りをされる場合が多いです。
M様邸リフォーム、工事の様子をお伝えします。
M様がご家族でお住まいだった時代、
そして、しばらく賃貸にされていた時代を経ているこちらのお住まい。
何度かメンテナンスをされていたこともあり、内装は綺麗な状態でした。
今後M様が長く安全にお暮らしできるように、間取りの変更を行い、
設備も変わりますので、1階は全面のスケルトンリフォームとなります。
スケルトン=構造が見える状態にする、ということで、可能な範囲で解体を
行いますので、表からは見えない、建物が抱えている問題を洗い出すことが出来ますし、それに対して的確な改善を施す事ができます。
このように変わります!
図面で解説しますと、このように変わります。
M様邸は耐震診断も行っており、その結果に基づき
構造評点を上げながらも、今後暮らしやすくなるような住まいを計画しました。
今回のリフォームで構造評点0.4から1.07に上がります!
裏側のあとから増築された部分は全面造り直しとなります。
表側は建築当時のものですが、裏側は、後年、お風呂設置の為に増築した箇所です。
この、元からある母屋の部分と増築の部分、一見どちらもあまり変わらないようですが
解体してみますと、増築されていた側はかなり傷みが進んでおり、母屋の方が比較的良好で、かなり状態が違っていました。
下からの記事で、部分ごとに分けて詳しくご紹介致します。
解体して内部の確認!
M様邸は現在お住まいになってはいないので、家具がありません。
解体もスムーズに進んでゆきます。
とはいえ、2階が載っている状態でのスケルトンリフォームですから むやみな解体はとても危険です。
抜いてはいけない柱を把握しつつ、大工さんによる丁寧な手壊しです。
木造の軸組み工法では、抜いてはいけない構造部(柱や梁、筋交い)が存在します。
そこを無理に抜いてしまうと、建物が一気に倒壊する恐れすらもあるのです。
建て直しの場合は、機械で一気に解体してしまいますが、リフォームだと 倒壊を避ける為、
慎重な解体作業が必要なのです。
実際、建物を支える柱にノコギリを入れようとすると、グッと力がかかっているために 簡単には歯が入りません。
解体されたM様邸です。
大切にお住まいだったからでしょう、
母屋側の状態はかなり良く、大きな傷みは見られません。
こちらの地域は川が近く、以前は川があふれる事もあったのでしょうか、
立派な基礎がかなり高く作られており、安定感があります。
しかし、やはりいくつかの問題点が明らかになりました。
増築部分の問題
40年50年ほど前に建築された建物ではお風呂が無かったお宅が多く
後付けでお風呂の増築をされたという、M様邸のようなお宅は非常に多く存在します。
※現在では増築については規制が厳しくなり、なかなか出来なくなりました
後付けした部分で、雨漏りがしやすい環境であるということ、
水漏れしやすい在来のお風呂であったこともあり、
木部の腐食とシロアリの被害があるのでは?ということはある程度予測していました。
解体してみると、ほぼ全体的にシロアリ被害が見られ、全体的に造り直しをする必要があることがわかりました。
母屋にもシロアリの被害が見られました
こちら玄関の柱です。
解体の前から、木部のささくれが見えていたので、おそらくシロアリの被害があるだろうと予測されましたが、解体してみるとやはり傷みが進んでいました。
おそらく、この隙間から水が入り、少しづつ腐食が浸透、シロアリを呼び込んでしまったのでしょう。
こちらの柱は、建物を支える上で重要な役割を果たすものなので、簡単に「取り替え」という訳にはいかず、イレギュラーな対策が必要なようです。
こちらは、工事を進める過程の中でわかったことなのですが、
雨が降るたびに水漏れが発生していることがわかりました。
ただ、こちら側の壁面は、お隣の家との隙間がほとんどありませんので、
外側から塗り変えるといった対策を行う事ができません。
こちらも、出来る範囲での対策を考える必要があります。
建物後ろ側(後から増築をされていた部分)の工事の様子です
まず、増築部分の工事の様子からご紹介いたします。
昭和40年代くらいのお住まいで、後から増築をしている・・・といったお宅は
多いのではないでしょうか。
面積が増えたり、建築時には無かった水周り設備を設置できたりと
メリットを見込んで行う増築ですが、
反面、水漏れのような不具合が起こりやすくなる、
といったデメリットを引き起こす事があります。
M様邸も、主に水漏れによるシロアリ被害が見られ、
増築箇所はほぼ造り直しとなりました。
建物後ろ側・基礎・構造を作り直す工事
こちらはお風呂になりますので、水漏れを防ぐ為にベタ基礎をしっかりと打ちます。
形枠を組み、鉄筋の入った立ち上がりの基礎を造作いたします。
更に湿気を防ぐ為の防湿シートを。
こちら、リフォーム後は、お風呂のほか洗面台やトイレも一緒にまとまった水周りスペースになりますので、水道工事も必須でした。
床下にしっかりと新しい配管がされています。
土台や柱、梁も、リフォーム前のものは傷みが激しくそのまま使用することは出来なかったため、全て新しくなります。
土台や柱の下部分が色濃くなっているのは、シロアリ避けのための防蟻材を塗った後だからです。防蟻材は、人体に害のないものを使用しています。
壁や天井も出来てきました。
この部分、2階が無いので上は屋根になります。裏はすぐにお隣の家が建っており、壁の窓からは採光があまり見込めない方向なので、
天窓を設置することになりました。
勿論外壁も新しく造り直しです、こちら、構造用合版の役目も果たしてくれる防火パネル「ラスカット」です。
建物後ろ側・断熱環境を大きくUPする工事
リフォーム前、こちらの部分は薄いトタンの壁や天井だったため、
夏は暑く、冬は寒かったことと思います。
こちらお風呂や洗面脱衣室のスペースになりますので、
断熱環境があまり良くなく、冬非常に寒いという状態は
ヒートショックを引き起こす恐れがあり、危険であったとも言えるでしょう。
今回のリフォームでこのこの断熱環境を大きく改善します!
壁と天井には、ペットボトルから再生した高性能の断熱材「パーフェクトバリア」が入りました!
天井と壁に設置された窓は、断熱性の高いペアガラスになりました。
新しいお風呂は、断熱性の高いユニットバス。これからは、安心してお使いいただけるようになります!
建物の前側(建築当初からの母屋部分)の工事の様子です
上で紹介した増築部分と同時に進行していた母屋の部分の工事の様子です。
こちらは、部分的に傷みがあったものの、状態は良く、残せる箇所は残しながらの
リフォーム工事となりました。
建物前側・基礎の補強
基礎工事の様子です。
こちらのお宅、母屋の「立ち上がりの基礎」は、建築時に高さのある強固なものを造られていました。
このあたりは川が近いため、川からの増水に備えたものと思われます。
40年前ということで布基礎はありませんが、石がしっかりと敷き詰めてあり、
高い基礎の効果で通気良く、床下のシロアリ被害などもありませんでした。
この、既存の基礎は、そのまま使用しながら、間取りに合わせた新しい基礎と繋げ、今後も湿気の被害が無いように、防湿の処理を行います。
床下の状態は良くしっかりした基礎ですが、更に補強するため、このラインに新しい基礎を造ります。
鉄筋入りの型枠が組まれ、コンクリが入りました。
型枠が外され、綺麗に成型された基礎完成です。土台も交換されています。
防湿シートが敷かれました。
更に、その上にに乾燥砂を施工。
こちらも、土台や柱の下半分に、今後のシロアリ被害を防ぐ為の防蟻材を塗りました。
建物前側・構造の補強
こちらは、玄関の柱です。
リフォーム前も、ささくれが見え隠れしていたのですが、解体してみるとやはり
シロアリ被害が進んでいました。
しかしこの柱、抜く事ができない柱でした。
木造の軸組み構造の住宅では、建物中に何本か、特に力がかかっている重要な柱があります。
それらの柱はむやみに抜いてしまうと、建物のバランスが崩れてしまうので大変危険なのです。
仮柱を用いて交換できる場合もありますが、M様邸のこちらの柱の場合、仮柱を用いても危険が生じてしまうため、
この柱は残しつつ、左右に新しい柱を噛ませて、補強を行うという手段を取りました。
上で述べている通り、加重がかかっている柱なので、このまま傷みが進んでしまっていたら危険でした。
この時点で補強が出来て何よりでした。
新しい壁を立てる
M様邸では今回、耐震性を上げるために、壁を増やすことにいたしました。
壁が足りなかったのは主に建物の前面を支える箇所です。
実際に耐震診断を行った所、この方向が弱いという数値が出ました。そこを改善し、耐震性を上げます。
◆ キッチンと玄関ホールを仕切る壁を立てる ◆
こちら、キッチンと玄関ホールを仕切る壁になる箇所です。
しっかりと筋交いが入った、建物を支える壁になります。
柱と筋交い、梁の結合部分には、部位ごとに適した耐震金物で固定します。
出来てきました!
◆ 台所お勝手口を塞ぎ、壁を立てる ◆
こちらは、お勝手口だった箇所です。
リフォーム前、この玄関側の面は、窓・玄関・お勝手口が並んでおり
建物を支えるための壁がほとんど無い状態でした。
(戸や窓がある場合は、開口部と見なされ壁にはなりません)
開口部ばかりの面は、やはり支えが弱くなってしまいます。
まして、何かあった時には避難経路となる玄関がある方向ですから、
ここは是非補強をしたく、現在はほとんど使用していないというお勝手口を塞いで
壁にすることになりました。
構造用合板の役目を果たしつつ、外壁の下地になる耐火性の「ラスカットパネル」を貼りました。
全体的にチェックし、痛んだ箇所の交換&耐震金物補強
全体的に、痛んでいる箇所をチェックし、必要な箇所は交換し、耐震金物による補強を行いました。
柱と筋交い、梁の結合部分には、部位ごとに適した耐震金物で固定します。
地震などの力が建物にかかって、建物が揺れると、この結合部に力がかかり、
ひっぱられます。
その際に、ゆるんでしまったり、かかる力が大きくなれば、最悪、抜けてしまったりする場合もあります。
それを防ぐのが耐震金物です。
建物前側・窓の交換・断熱材の施工
先に紹介した増築部分の工事でも、全体的に断熱施工を行っていますが、
それは母屋も同じです。
建築されて40年以上が経過しているお宅なので、断熱材は入っておらず、窓も近年開発された断熱性の高い窓にはなっていませんでした。
増築部分ほどでは無かったとは思いますが、今の住宅に比べると外気温の影響を
受けやすい環境だったことでしょう。
今回のリフォームで、現代の家と同じくらいの断熱性を持った空間にいたします。
建物前側・水道工事の様子
母屋側にはキッチンがあります。
このキッチン、数年前に交換したばかりとのことでまだ新しい為、リフォーム後も再使用されます。
ただ、水栓部分と給湯器は、交換されたいとのご希望だったので、
一度キッチンを取り外した上で、水道屋さんが工事を行いました。
キッチンが一度取り外されたところです
水栓を交換して・・・
再びキッチンが取り付けられました!
電気配線の見直し
電気の配線も見直しです。
M様邸は過去に何度かリフォームをされている経緯がありましたが、
電気の設備は、建築当時のものでした。
当時と現在を比べると使用する家電の数は大幅に増え、使用量も増えております。
今後長く暮らすにあたりより便利に使用するために、電気設備の見直しは必須です。
アンペア数を増やすだけではなく、新しく設置するご予定の電照の位置に合わせた新しい配線作業が行われました。
外部工事・屋根の葺き替え工事
リフォーム前は建築時の瓦の屋根だったM様邸。
近年の耐震を考えた家作りでは、屋根は軽い方が良いとされています。
実際、軽量の屋根に葺き替えをするだけでも、耐震診断の際に数値で出る構造評点も
上がります。
伝統的な瓦の屋根は、日本の気候風土に合った優れた素材ではありますが、地震が多い昨今、しかも都内のような住宅が密集している土地ですから少しでも安心な状態にしておくべく、弊社でも屋根は軽量で丈夫なものをおすすめする
機会が多くなっています。
M様邸でも、今回のリフォームに合わせ、屋根の葺き替えをされることになりました。
40年以上頑張ってくれた瓦の屋根を下ろし・・・
新しい下地、防水シートを施工します。
軽量のアスファルトシングルの屋根に葺き替えられました。色は、以前の瓦屋根に近い、グレーを選ばれました。
こちらは、雨風の侵入を防いでくれる破風です。屋根の葺き替えに合わせこちらも新しく。
丈夫で軽量なガルバリウム鋼板のものが施工されました。
こちらは、増築部分の屋根です。
こちらは2階が載っておらず、リフォーム前はトタン屋根となっていましたが、
新たに屋根を葺きました。
こちらには天窓も設置されました。
外部工事・外壁もリフォーム!
外壁も新しくなります。こちら、上でも紹介いたしました、外壁の下地材「ラスカットパネル」です。
ラスカットの上から左官屋さんが下地モルタルを塗ります
下地モルタル二度塗りが終わった所、凹凸の無いマットな下地が出来上がりました。
仕上げの塗装中です!
真っ白い綺麗な外壁が完成です。
正面壁のみ、美観に優れたジョリパッドの塗り壁で、風合いのある仕上がり!
外壁の水漏れ対策
解体してわかった事ですが、こちらの壁面に水漏れの痕跡が見られました。
今回のM様邸リフォームでは、建物前面、背面、向かって右面の外壁は
新しく塗り替えを、場所によっては下地からの張りなおしを行い、
クラックなども全て解消しますが、
あいにくこちらの、向かって左側の面のみはお隣と隣接していますので、
外壁の工事ができないのです。
こちらの壁は、ブロック状になっていますが、
これも、お隣との隙間が無い為に、内側で下から石を積み上げる工法を取ったから
なのです。
こちらは、雨漏りが発生している箇所をコーキングすることで対策を行わなければなりません。
ご覧の通り、お隣との隙間がほとんど無い壁面です!
水漏れの原因と思われる箇所をコーキング処理!。
このコーキング処理が効いて、雨漏りは収まりました。
このように、住宅密集率の高い地域のリフォームでは、その場所にあわせた柔軟な対応が必要になります。
構造に関わる工事が出来上がってくると、内部の造作や内装工事に工程に入ります。
ここまで来ると、実際の生活イメージに近づいてきますので、
お客様にとっては最もワクワクされる段階になるかもしれませんね!
こちらでは階段の架け替えが行われています。今回、傾斜がとてもゆるやかになるのですが、階段幅にぴったり合わせて階段架けるというのは、熟練した技術のいる作業です。
こちらは、今回のリフォームで新しく立てた壁です。筋交いの隙間を上手く使って、飾り棚を造作しています。こちら玄関になるので便利に使えるスペースになりますよ。
内部の造作が出来上がってきて、壁紙が張られ始めました。M様邸では再生紙を使った自然素材壁紙を採用しました。ビニルクロスと違い、紙の壁紙は収縮しますので、注意が必要です。
使いやすい高さピッタリに棚を造作!
木枠や棚といった木部に自然塗料を塗って仕上げています。
電気のコンセントを設置。こちらでは、掘りごたつ用のコンセントを設置してくれているところです。
お客様と二人三脚で造り上げるリフォーム工事でした!
弊社が行うリフォームでは、工事中のお客様との打ち合わせは必須です。
解体が終わった時点、補強がある程度終わった時点、等々、
節目節目でお打ち合わせをさせていただき、工事の状況、
何か問題点が発覚した場合はその報告と、対応策の提案など、
実際に現場となっているM様邸にて直接お会いし、
ご説明をさせていただきました。
工事も後半になると、内装や外装の素材も現場打ち合わせで最終決定してゆきます。
実際に空間に身を置いていただくことで、カタログで見るよりも、よりリアルに
イメージが出来て、より良いものを選んでいただくことができます。
収納の高さ、コンセントの位置のような普段使いをする箇所の高さも、実際に現場で確認しながら決定してゆきます。
今回のM様邸のリフォームでは1ヶ月半強の工期をいただきましたが、工事中に行った
打ち合わせ階数は7回!
暑い季節の工事でしたが、何度もご足労いただき、ありがとうございました。
まずは図面のBEFORE→AFTERからご覧ください
使用する素材も、安心で、長く快適にご使用いただけるものを選びました。
コルクタイル
床には、ソフトな感触で、畳のような感覚で直座りしていただけるコルクタイルのフローリングを。コルクは、夏はサラリとして冬はほんのり暖かい、という点も嬉しいポイントです。
オガファーザー
壁は、自然素材壁紙のオガファーザー。再生紙に木のチップを混ぜて漉いてあるため、木の調湿性を発揮してくれる壁紙なのです。
凹凸のある風合いが空間に表情を加えてくれます。
天然木「桐」の建具
建具や収納扉は、天然木の「桐」を使用しています。桐は優れた調湿性能を持つだけでなく、
木の中でも特に軽いのが特徴で、開け閉めに力がかからないのが嬉しいポイント。
細かい所まで自然素材!
掘りごたつのテーブルも、大工さんが集成材で造作したものです。また、壁と床、建具のフチ、
壁と天井の間に付ける回り縁や巾木といった細かいところまで天然の木を使っています。
それでは完成の様子を詳細まで詳しくご紹介させていただきます!
外観~白い壁のあるお住まいに!~
路地を曲がると、白い外壁の明るいお住まいがパッと目に入ります。
こちらが新しく生まれ変わったM様邸です。
以前も白い外観でしたが、経年の汚れやクラックが見られました。
今回、1階は補強のために壁から造りなおし、2階も含め、防水のための再塗装を行い、
輝くような白さに。
リフォーム前の1階に比べると、開口部が少なくなり壁が増えたのがお分かりいただけたかと思います。
以前は、玄関と、その横に、台所から直結のお勝手口がありました。
便利にお使いだった時代もあったのかと思いますが、現在は使用することはないとのことでした。
そうなると、壁として塞いでしまった方が、耐震性は上がります。
暗くならないように窓を設置し、改めて壁を作り直しました。
玄関も、以前は引き戸2枚分の開口部がありましたが、1枚分に減らし、
その分壁を増やしています。
強化ガラス入りの引き戸で、開口部が狭くなっても充分、光を取り入れてくれます。
和モダンな印象の玄関引き戸。力をいれず軽~く開閉できます。
照明やポストといったアクセサリも、シンプルでおしゃれなものを選びました。
スッキリ使えるようになりました!玄関です
ガラス入りの引き戸を開けると真新しい玄関スペース。
この玄関、図面の通り、玄関+玄関ホールと、壁を隔てた隣のキッチンとの壁の位置を
今回のリフォームで変更しているんです。
以前が玄関の隣にあったトイレの位置を変えたため、
玄関スペースを全体的に左にずらし、キッチンとの境の壁の凸が解消され、玄関ホールも横幅を少し広げています。
そのため、リフォーム前とは随分変わって、ゆったり使えるようになりました。
向かって左側に天井までの大容量収納を備え、すっきりと使えるスペースです。
以前前はこの玄関収納があった位置にはトイレが配置されていましたが
今回のリフォームでトイレの位置が変わりましたので、収納になったのです。
実はリフォーム後の玄関は、リフォーム前よりスペース自体は縮小していますが、
大きな収納が付いたので、以前よりもむしろ広く使えるようになりました。
左側に段があるのは、リフォーム前の間取りに合わせて造られていた「基礎」が撤去できなかったからという理由です。
段差にぴったりあわせて収納を造作するということも不可能ではありませんでしたが、
その場合、収納の奥行きができすぎて物の出し入れがしづらくなってしまうのです。
ただ、幸いな事にM様邸は玄関と屋内の段差が大きく(これをリフォームで解消するのは更に大きな費用がかかってしまいます)むしろ上り下りの助けになってくれそうでしたので、上り下りがしやすいように、角に足が置けるスペースも設けました。
最近のエコリフォームの事例ではすっかりお馴染み!?のニッチ(飾り棚)。
ここの壁には筋交いが入っており、分厚さがありますので、筋交いに干渉しない位置に
上手くニッチを設置しています。
写真では小さな観葉植物を飾っていますが、玄関先なので、自転車のカギや、宅急便屋さん用のはんこ、時計など置くと便利ですよ。
奥行き感を演出し、玄関の明るさをリビングまで通してくれる、半透明の引き戸
奥のリビングとの間仕切りには、半透明のポリカーボネイトが入った建具を採用いたしました。
完全にシャットアウトするよりも、空間に広がりを感じる事ができますし、ガラス入りの引き戸から光が入ってくる玄関の明るさが、お部屋まで届きます。
床に使用しているコルクは水濡れに強く、足触りも優しくソフト。
靴を脱いで、一番最初に上がる玄関ホールには、嬉しい素材です。
掘りごたつのある和モダンなリビング
M様がもっとも長く過ごすスペースとなる、リビングです。
玄関と同じく、コルクの床を採用し、和モダンなインテリアの落ち着いた雰囲気の空間となりました。
キッチンとの間にあった間仕切りが無くなり、床も同じ素材を使って空間に繋がりを持たせた事で、
以前より視覚的なも広さを感じるようになりました。
リビングに入って最初に目に付くのが、こちら、掘りごたつ。
日本人の暮らしでは、床に直接座るのが、やっぱり一番寛ぐ事ができますよね。
でも、床に直に座るのは、ヒザに負担がかかります。
M様はまだお若いですが、今後の引退後の事も考えた「セカンドライフ」という事を考えると、
年齢を重ねても安心な掘りごたつは、是非おすすめしたいものでした。
コルクは空気を含むクッション性のある素材で、畳のように直に座るのに最適ですから
掘りごたつと相性がいいんです。
リフォーム前は、カーテンか障子を閉めておかないと、
外を通る方の目線から室内が見えてしまいそうな位置に窓がありました。
そこで、窓の位置を一工夫。
上下に横長い窓を設け、ちょうど人の目線が来る位置を壁にすることに!
壁の部分に柔らかい色合いのグレーブラウンの和紙を張り、アクセントにいたしました。
新たに神棚も設置させていただきました。
上下の窓には障子も設置され、和モダンな印象。障子は、目隠しをしてくれつつ、柔らかい光を入れる事が出来ます。
また、この障子、窓を遮ることなく右側に全て寄せる事ができるようになっているのがポイント!
右に寄せれば窓からの光がいっぱいに入るようになっているのです。
障子の割り方は、よりモダンなデザインになるように、大きめにしています。
下の窓からは夏、床をなめるような風がサラッと入ってきて、夏はとても涼しいんです。
床に座っていると、下の窓からの風が気持ちよく、快適に過ごす事ができます。
実際にお住まいになってからは、壁になっている部分に寄りかかるとラクだ、とのことで、
こんなベンチを設置されお使いです♪
気分によって、掘りごたつに座ったり、こちらのベンチに座ったり 自由にお過ごしとのことです。
和風の観葉植物も良い雰囲気ですね。
こちらの凹部分は、リフォーム前、押入れがありました。
ほとんど使用していないとのことで、今回のリフォームで撤去し、リビングの一部として広くお使いいただけるようにいたしました。
【後日・・・】
M様はこちらのスペースに、ぴったりのテレビ置き場を設置されました。
大きめ46インチのテレビがゆったり置けて、テレビ台もスペースピッタリです。
なお、こちら壁かけテレビ設置の為に、壁の内側に下地が入っています。
壁かけテレビは重さがある為、下地無しで設置すると落ちてしまうことがありますから要注意です。
リビングに入ってすぐの箇所に設けた、収納棚です。
こちら、以前の柱を抜く事ができなかったため、その柱を生かす形で、電話置き場を兼ねた収納としました。
電話の為のモジュラージャックやコンセント、コード穴が設けられています。
【後日・・・】
実際にお使いの様子です。
コンセントを複数設けていますので、スマートフォンの充電もこちらで行っていらっしゃいました。
M様お好みの小物が可愛らしいですね。
こちら、リビング入り口の収納スペースの上部には、「ピクチャーレール」も設置しました。
「ピクチャーレール」とは、天井との際の部分にレールを設置し、そこからワイヤーが下がるようになっているもので、
お好みの写真や絵を、好きな高さで飾る事が出来ます。
【後日・・・】
実際にお住まいになってからお伺いした
際に撮影させていただいたお写真です。
早速、M様お気に入りの浮世絵のリトグラフを飾っていらっしゃいました♪
飾ったものをオシャレに照らすスポットライト照明
こちら、絵や写真をを飾る場所なので、照明もちょっとこだわりました。
写真のように方向が変えられるものを採用!
飾っているものにスポットライトを当てたり、絵を飾らない時には真下を照らして廊下をより明るくしたりと、
用途によって光の方向を動かす事ができます。
階段下の斜めになるスペースです。
リフォーム前も襖の付いた収納でしたが、昔の家の特徴で、上半分が階段のため、収納は下半分のみとなっていました。
今回、階段の傾斜がゆるやかになることで上のスペースが広がりますので、高さのある観音扉の収納になりました。
リビングの二つの収納は、どちらも取っ手を設けないタイプとしました。
こちら、玄関への通り道である上に、収納が向かい合っている為、
取っ手を付けないことで少しでも空間をゆったり使えるようにという工夫です。
出っ張りが無いということで、服がひっかかったりもしません。
M様邸では、上で紹介しているリビングの二つの収納については、スペースをよりゆったり使う為に「取っ手無し」にしておりますが、玄関の収納には設置しています。
玄関は、外から帰ってきて一番に入る、そして手が触れる場所なので、取っ手が無いタイプだと
汚れが目立つようになってしまうのではないか?とのことで、相談した結果、取っ手を付けることにされたのでした。
小さなことのようですが、このような細かい工夫を盛り込む事が、後々の住みやすさに繋がるのです。
建具は、全て天然木「桐」を使ったものを使用しています。
桐は数多くある木の中でも特に軽量であることが特徴の材ですから、
引き戸や扉、収納の扉にすると、とっても使いやすいのです。
毎日開閉する場所ですから、負担が無いものが嬉しいですよね。
天然木の建具と、ラミネート加工された工業製品の建具との違いとは...
木目のようなシートを貼って、ラミネート加工をしているものもありますが
ラミネートのものは、どうしても長年使っているうちに「痛んできた」「くたびれてきた」
という印象になってしまいますが、天然の木はそのようにはなりません。
むしろ経年することで、色合いが深くなり味わいが出て来ます。
設備自体の値段としては、少しお高いですが、長い目で見ればやはり自然素材の建具はおすすめです。
M様邸では、桐の良さをより活かすため、扉の仕上げ塗装も自然塗料オイルで仕上げています。
リビングとつながりを持たせたキッチン
リフォーム前、居間(和室でした)とキッチンの間には、
間仕切りの引き戸が設けられており、床には段差がありました。
今回、間仕切りをなくし、段差も解消。床には共にコルクを使い、仕切りなしでフラットに繋がっていますので、ひと繋がりの空間として見えるようになり、視覚的にも広さを感じるようになりました。
間仕切りが無くても寒くない&暑くない空間になっております!
間仕切りを無くすと、空間が広くなってしまうので、エアコンの効きが悪くなって、暑さや寒さが気になるようになるのでは?という事だと思います。
でも今回のリフォームでは、断熱性の高い窓への交換、そして床や壁への断熱材の施工をしっかり行っており、空間が広くなってもエアコンの効きは大きくUPしています!
間仕切以前のキッチンにはお勝手口がありましたが、今は使用されていないとのことでした。
であれば、この場所は壁にしてしまった方が、耐震性も上がりますので、お勝手口を塞ぎ、壁にいたしました。
ただ、それだけだと日当たりや風通しが悪くなりますので、お勝手口ほどの大きさではありませんが窓を新設いたしました。
こちら、公道に面していますので、窓には外を通る人の視線を調整できる上げ下げ式のタイプを採用しました。
【何故、前面に壁を増やした方が良いのか?】
玄関のある建物の前面は、耐震を考えると重要なポイントです。
ここが崩れてしまうと、万が一の時に避難が遅れてしまうからです。
その為、私どもでは、建物の前面がほとんど開口部である場合には、
出来る限りの補強をおすすめしています。
しかしながら、お勝手口をなくして、全面を壁にしてしまうと、暗くなりますし、通風も悪くなってしまいます。
そこで、新しく造った耐力壁に干渉しないサイズの窓を設置。
図面のように、窓を開けると建物の前面から後面まで、風が通り気持ちがいいです。
こちらの建物、ついちょっと前まで賃貸とされていました。
その為、キッチンは2年ほど前にリフォームされたばかりの新しいものが設置されている為、そのまま再利用されることとなりました。
ガス給湯器と水栓だけは、使いやすい新しいものに交換を行っているので、工事中に一旦キッチンを取り外して再度設置をしています。
大きくスタイルチェンジした水周りスペース!
こちらの水周りスペースが今回のリフォームで最も劇的に変わった箇所でしょう。
M様邸は50年近く前の建物であるため、建築当時、お風呂を設置されておられませんでした。その後、こちらの場所にお風呂を設置するため 、増築をされていました。
また、増築された頃は、こちらが作業場として使われることもあったようで、
かなり広い土間が設けられていました。
この土間、今では全く使われておらず、この広いスペースがかなり勿体無い状態でした。
また、お風呂は、賃貸にされる際に一度リフォームされており、まだ綺麗でしたが、在来の古いスタイルのお風呂のため「またぎ」が高く、 今後長く使うには、ちょっと心配がありました。
そこで、このスペースは、土間を無くして、「お風呂」「洗面室」「トイレ」を1箇所にまとめた、便利なスペースとしました!コンパクトな がら、必要な物が必要な箇所にある使いやすい水周りです。
こちらのスペースは後からの増築なので、上に2階が載っていません。
その為、1階ですが天窓を設置することが可能でした。
天窓は通常の窓の三倍の採光が見込めるんです!
まして、こちら側は裏側なので、壁に窓を設けても少し暗いスペースになってしまうところなのですが、とても明るいスペースになりま
こちらには洗面台、そして洗濯機置き場を設置し、空いたスペースに、スペースぴったりの収納棚、上には縦長の窓を設置し、無駄なスペースがありま せん。
窓下の収納棚には、洗面や浴室から出てきた時に使うタオルを入れておく為のスペース、洗濯機上部の可動棚はお洗濯用の洗剤、柔軟剤用です。ちょっ と棚があると便利です。
仕舞いたい物の大きさに合わせて棚の高さを変えられるようになっていますので、置くもののサイズによって微調整できますよ。
壁の窓は、隣家までの距 離が近いので天窓ほどの採光は望めないのですが、空気の入れ替えにはとっても役に立ってくれます。
反対側にあるキッチンの窓を開けると、風が屋内をサーッと通り抜けます。
水周りはカビやすいですが、風通しが良いとカビの発生も防いでくれますね。
リフォーム前は、「洗面脱衣場」自体が無く、この空間が脱衣場代わりに使われていたのだそうですが、お隣は土間で、とーっても寒かったそうです。
でももう安心ですね!
新しいお風呂は、温かくお掃除がしやすいユニットバスをご希望でした。
真新しいお風呂はタカラさんのユニットバス。
お風呂を囲む四方の壁面がホーローパネルになっており、お掃除がしやすくなっています。
浴室乾燥機も合わせて設置されました。
こちら、お風呂の暖房の役目も果たしますので、真冬の寒い時期、お風呂に入る少し前にオンにしていただけますと、温度差が無くなり「ヒートショック」の予防に繋がります。
気温差がなくなり、安心の水周りスペース・お風呂になりました!
こちらの増築部分で解消されたのは、間取りや使い勝手だけではありません。
適切な断熱施工をしたことで、外気の影響を受けにくくなったのが、最も大きな改善ポイントかもしれません。
外気の影響が大きくなりますと、冬はとても寒く、夏はムッとする暑さに悩まされます。M様も実際、冬の寒さには閉口されていたとのことです。
特に冬の時期、お風呂や脱衣場が寒い!という環境に身をおくのは、非常に怖いことです。
冬、暖房の効いた居間→寒い脱衣場→熱いお風呂に入る、という大きな気温差により心臓に大きな負担がかかって起こる「ヒートショック」に繋がりやすいのです。
リフォーム前はトイレが玄関先にありました。
今回、2階に上がる階段の傾斜をゆるやかなものにするため、トイレの位置を移動しなければならなくなりました。
新しいトイレは一つにまとまった水周りスペースの中に配置いたしました。
M様は夜お休みになる時は2階に上がられますが、基本的には1階で過ごされますので、
いったん廊下に出なくても良いこちらの位置の方が使い勝手も良くなりました。
古い家で、トイレに行くのに廊下に出ると寒くて、なんていうお悩みもよくありますが、もうそんな心配もありません。
トイレ本体は超節水でお手入れがしやすいTOTO製です。
階段をゆるやかに架け替えしました
リフォーム前の階段は、現代のお住まいに比べると急勾配でした。
その為、M様の大きなご希望の一つが「階段の勾配をゆるやかにしたい」というものでした。
勾配を緩やかにするためには、階段の幅を拡張する必要がありますが、
リフォーム前は、図面の通り、階段を下りてすぐの箇所にトイレがありましたが、
そのままですと、トイレのドアと干渉してしまい、階段の幅を拡張できません。
その為、トイレの位置を奥側に変更し、回り込む形の階段にすることで、
傾斜をゆるやかにすることができました。
階段架け替えと合わせて、手摺の設置も行い、更に安心になりました。
エコリフォームでいつもおすすめしている木の手摺は、触った時にヒヤリとせず、手に優しい握り心地です。
落ち着いてすごす事ができる優しい光の照明たち
M様邸では、照明の選定もお任せくださいました。ありがとうございます!
M様お好みのインテリアに合わせて、シンプルなデザインで、心が落ち着くような優しい光を持つ照明器具をお選びいたしました。
使用しているのは、オレンジ系の光を持つ、優しい光の電球です。
日本では戦後、白っぽくやたらと明るい照明が定番になってしまいましたが、本来、照明はそれほど煌々と部屋を照らさなくても良いものなの をご存知でしょうか?
夜、明るすぎるお部屋になってしまうと、目が冴えてしまい、ゆっくりすることができなくなってしまうのです。
優しいオレンジの光は、自然素材で囲まれた温かみのある空間にとてもよく似合って、インテリアを際立たせてくれます。
内装をきれいにした2階
今回のリフォームでは主に1階に大きく手を入れられたM様邸ですが2階も傷みが進んでいた内装を綺麗にされています。
クロスや畳表替えを行い、明るい印象になりました。
畳は、九州産の高品質のい草を使用したエコ畳!
九州で大切に育てられたい草で編んだ、目の詰まった高品質なエコ畳です。
近年は安価な中国産の畳も多いですが、農薬過多による健康被害も報告されております。
エコリフォームでは、多少費用が高くなっても、国産の畳をお勧めしています。
九州で大切に育てられたい草で編んだ、目の詰まった高品質なエコ畳です。
近年は安価な中国産の畳も多いですが、農薬過多による健康被害も報告されております。エコリフォームでは、多少費用が大きくなったとしても、必ず必ず国産の畳をお勧めするようにしております。
ベランダは外部に設置するものですから、経年劣化が進むと、手摺や床が痛んできたりと大変危険です。
今回のリフォームを機に、新しいものに交換となりました。
新しいベランダは、アルミ製の軽量のものを選びました。
上に載るものなので、軽量化をすることで建物のバランスが良くなります。
また、合わせて、ベランダ用の屋根も設置しました。
紫外線を遮る半透明の屋根は室内に入ってくる直射日光を和らげ、雨の時には室内に雨が吹き込むのを防いでくれます。
M様、ありがとうございました!
新しくなったお家で、これからのお暮らしを有意義に楽しんでいただければ何よりの喜びです!
今後ともよろしくお願い申し上げます。
【リフォームアドバイザー・塩谷理枝より】
M様は、ご要望をとても明確にお持ちでした。
リフォーム計画の打ち合わせの際のお話からも、無いお父様が、建てられた家を大切に思っていらっしゃることがとても
良く伝わってまりました。
安心に、そして快適に長くお住まいいただける空間をご提供させていただきたいと思い
コーディネーターの千葉が細かいところまで、ご相談をさせていただきながら
ご提案を進めてまいりました。
M様は、とてもおおらかなご性格で、構造などハードな部分は、建築士の塩谷に
そして、インテリアは、コーディネーターの千葉にお任せいただくことも多くありました。
ご近所の方々も、遠方でお仕事をなさっておられた、M様のお帰りをとても
喜んでいらして、私ども工事のものにも良くしてくださいました。
東京の下町の良さを感じた現場でした。
計画を進める中、そして工事中、完成後も、沢山のお心遣いをいただき、インタビューにも快く応じてくださって心より感謝申し上げます
【一級建築士・塩谷敏雄より】
M様は、ご要望をとても明確にお持ちでした。
リフォーム計画の打ち合わせの際のお話からも、無いお父様が、建てられた家を大切に思っていらっしゃることがとても
良く伝わってまりました。
安心に、そして快適に長くお住まいいただける空間をご提供させていただきたいと思い
コーディネーターの千葉が細かいところまで、ご相談をさせていただきながら
ご提案を進めてまいりました。
M様は、とてもおおらかなご性格で、構造などハードな部分は、建築士の塩谷に
そして、インテリアは、コーディネーターの千葉にお任せいただくことも多くありました。
ご近所の方々も、遠方でお仕事をなさっておられた、M様のお帰りをとても
喜んでいらして、私ども工事のものにも良くしてくださいました。
東京の下町の良さを感じた現場でした。
計画を進める中、そして工事中、完成後も、沢山のお心遣いをいただき、インタビューにも快く応じてくださって心より感謝申し上げます
【インテリアコーディネーター・千葉容子より】
M様邸のリフォーム工事は6月に始まり8月に終わる
夏の一番暑い時期のリフォームでしたが、
毎週のように現地に起こし下さり、
お打合せのお時間を頂いた事感謝致します。
信頼頂き、『インテリアや照明は任せるよ~!』
と仰って頂いた事はとてもありがたく、ご提案した内容で
いつも笑顔で『OK!』といって下さった事を思い出します。
リフォーム後にお邪魔した際に、
〝どのように快適に暮しているか"
〝どんな物を飾っているか"をとても楽しそうにお話下さって
今回M様のリフォーム工事のお手伝いさせて頂いた事を
嬉しく思いました。
いつお邪魔しても綺麗にすっきり、素敵に暮されているM様。
ご縁を頂き本当にありがとうございます。
またお邪魔させて下さい。