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仲良しご夫婦が末永くのんびり暮らせる家に
F様邸 ハウスデータ
築年数 | 26年 |
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構造 | 木造2階建て住宅 |
広さ | 建坪13坪(延床26坪) |
内容 | 1階の耐震補強およびスケルトンリフォーム、2階の間取り変更および内装リフォーム |
地域 | 東京都江東区 |
末永く安心して暮らせるように、バリアフリー&耐震補強。
F様は、建物の老朽化が気になってきたタイミングで、築26年のお住まいをスケルトンリフォームすることになりました。
F様ご夫婦とご高齢のお母様との3人暮らしに合わせて、間取りを工夫し、バリアフリーで安全に。 しっかり耐震補強を行い、地震にも強い家にします。
奥様を中心に進められた大規模リフォームを、全力でサポートさせていただきました。
F様邸は築26年になる木造住宅です。昔ながらの腕の良い大工さんが建てた、しっかりした建物でしたが、F様はそろそろ家の老朽化が気になってきていたそうです。
また、新築当時とは家族の暮らしぶりが変わったことで、使い勝手のあまり良くない部分もでてきたとのこと。
F様は「夫婦で年齢を重ねてからも、この家でずっとのんびり暮らしていきたい」と、リフォームを決意されました。
Before
今回のリフォームにあたって、F様ご家族はこのようなご要望をお持ちでした。
ご家族の一番の希望は、ご高齢のお母様のため、そしてご夫婦が年齢を重ねてからのために、安心・安全に暮らせる家にすることでした。ご要望を盛り込んでリフォームプランを作成します。
奥様が中心となって、ご家族の快適な暮らしのために、大規模リフォームに臨まれました。 奥様は、ご家族のみなさんが気に入る家にしたいと、リフォームの要望をまとめてくださいました。
いつもお元気で朗らかな奥様ですが、時には少しお疲れの様子も感じられて、私も精一杯サポートしたいと思いました。
「ご家族のみなさんに喜んでいただけるように、頑張りましょうね! きっと喜んでいただけますよ」と、奥様とコーディネーターの薄井、私の3人で決起集会をしたことが、今でも懐かしく思い出されます。
F様より
お風呂のあたりが特に傷んでいるのが気になっていて、地震の時に揺れるのも心配でした。
母の介護が必要になって、バリアフリーにしたいと思ったことも大きかったですね。 それで、自分たちの老後のことも考えて、今リフォームすることに決めました。
担当が男性の営業さんだったら、言いたいことが言えなかったかもしれません。 塩谷さんともよく雑談しちゃったりして、エコリフォームのみなさんは親しみやすかったですね。
1階 Before
1階 After
1階 リフォーム内容
2階 Before
2階 After
2階 リフォーム内容
今回のリフォームプランのポイントは、間取りを工夫して暮らしやすくすることと、建物の性能を上げて安心・快適にすることの2つです。それぞれ詳しくご紹介します。
お母様のお部屋として使われている和室は、奥まった場所にあったため、家族の集まる居間へ行くのも、玄関へ出るのも負担が大きかったそうです。 今回のリフォームで、和室の入口と階段の位置を変え、和室とリビングがスムーズに行き来できるようになりました。
さらに、リビングのスペースを広げて、ご家族がゆったり寛げるサイズに。 扉を開けておけば空間としてのつながりも感じられ、リビングにいながら和室へ目を配ることもできます。
また、トイレは和室の近くに移動し、和室の出入りに支障がないように、スライディングドアを採用します。 動線が良く、住む人にやさしい間取りになりますよ。
家具で仕切られていたキッチンは、壁付けのまま少し奥に移動します。 リビングから見えにくい位置になるので、来客時にもキッチンの細々した物が気になりません。
キッチンの横には新しく勝手口を設け、ゴミ捨てなどに便利に使えるようにします。 扉は、閉めたままで換気できる採風タイプを採用して、風通しも良くなりますよ。
キッチン背面にはオーダーメイドの収納棚を造作します。しまいたい物に合わせて造るオリジナルの収納です。
お風呂と洗面脱衣室、洗濯機置場を1箇所にまとめます。 お風呂はリフォーム前より一回り以上大きなものに交換。 洗面台は収納棚付きのものを、ぴったりサイズで造作します。
一昔前の木造住宅のように、家の外にあった洗濯機置場を、階段下の空間を利用して室内に設けます。 洗濯機置場なら高さの取れないスペースでも問題ありません。 洗面とお風呂の近くにあるのも便利ですね。
床は段差を無くして、全面バリアフリーにします。 階段はゆるやかに架け替え、手すりも付けて安全に上り下りできるようにします。
玄関は6割増しの広さに。上り框もリフォーム前より低くするので、お出かけの時も安心です。 天井までの玄関収納と、木製の格子を設置して、和風モダンな雰囲気のおしゃれな玄関に生まれ変わります。
リフォーム前よりも収納を増やす計画です。 F様が必要と感じるところに、オーダーメイドの収納をぴったりサイズで造作します。 しまう物をあらかじめ想定して造る収納なので、使い勝手も抜群です。
また、無垢材の建具を採用するので、自然素材の風合いも楽しめます。
今回、1階部分をスケルトン状態にして構造部分から見直し、しっかり耐震補強を加えていきます。 木造住宅の耐震補強を多く手がけている一級建築士の塩谷敏雄が、耐震診断を行った上で、適切な箇所をバランスよく補強する耐震計画を立てました。
主な補強箇所は図の通りです。耐力壁は、地震の力に負けないように建物をしっかり支える壁です。 構造用合板を用いて壁を補強します。
また、間取りの変更に伴って柱を撤去する箇所には、集成材の梁を新しく架けます。 何枚もの板を合わせて造られる集成材は、品質が均一で、天然木の1.5倍の強度があります。
床と壁、天井に断熱材を施工して、夏も冬も快適に過ごせるお部屋を実現します。
また、水まわりの床には防湿材を施工します。床下の湿気は建物の劣化を招き、シロアリ被害の原因ともなるため、注意が必要です。
ご提案したリフォームプランに手直しを加え、初めにお問い合わせをいただいてから、約3ヶ月後にご契約となりました。 ありがとうございます!
今回のリフォーム工事は大がかりなものとなるため、F様ご家族には仮住まいをしていただきました。 借りる期間が短いため、リフォーム時の仮住まいを探すのは難しい場合が少なくありません。 F様はワンちゃんを飼っていることもあり、仮住まい探しは難航しましたが、ご自宅の近所に適当な賃貸住宅を見つけることができました。
エコリフォームでは、リフォーム時の仮住まい探しやお引越しの手配などもサポートしています。 大規模リフォームでも安心してご依頼いただけます!
※2022年現在、エコリフォームが運営するホテル「木の家(kinoie)」を仮住まいとしてご提供しています。 詳しくは、リフォームの流れをご覧ください。
F様邸のある江東区にはリフォームの融資制度があり、今回のリフォームにかかる費用の一部を区の融資で賄うことになりました(リフォーム当時の制度です)。
こうした融資制度や助成金・補助金制度をご利用になる際は、様々な書類や工事前後の写真などの提出を求められることがあります。 エコリフォームではお手続きのお手伝いもしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
※東京23区内の助成金・補助金制度については、東京23区のリフォーム助成金情報をご参照ください。
F様より
私たちの希望を汲んだリフォームプランを出してくださってありがとうございます。 私の意見も入って、和モダン風の家になるのがうれしいです。
そして、見積もりが良かったです! 他の業者さんからもらった見積もりには、小さく「後で追加費用がかかる場合がある」と書いてあって、実際はもっと高くなるかも...と心配でした。 でも、エコリフォームさんの見積もりはとても細かくて、安心できました。
仮住まいは自分たちでも探していたのですが、犬もいるし、いろいろ条件もあって、なかなか見つかりませんでした。 エコリフォームさんで探していただいた仮住まいは良かったですよ。ご近所の皆さんにも親切にしていただきました。
約3ヶ月にわたったF様邸のリフォーム工事の様子をご紹介します。
まずは解体工事です。
解体は解体専門の業者に依頼する方法もありますが、エコリフォームでは施工を担当する大工が解体を行います。 解体時からきちんと建物を点検し、より深く関わった方が、工事中にも的確な判断を下せるという思いからです。
建物を建築した大工さんの施工方法を把握し、構造材の状態を確認しながら、丁寧に解体を進めました。
施工責任者
一級建築士
塩谷 敏雄
施工責任者・一級建築士の塩谷敏雄です。
F様邸は、26年前の建築時に腕の良い大工さんが造ったことが伺えました。 柱や梁に使われている木材も太くて質の良いもので、組み方もしっかりしていました。 解体するのが大変だったほどです。
現在では、材料よりも職人の手間賃が高くなっていますが、昔は逆に材料の方が高かったものです。 材料を大切に使いながら手間暇をかけて家を建てていたんですね。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
F様邸のようにしっかりした建物は、大規模リフォームを行う上で、大きなメリットがあります。 状態の良くない建物では、補強を行うために追加費用がかかってしまうことが多いからです。
解体してみたら必要な部分がなかったり、予想以上に劣化していた場合は、その都度お客様に現状をご確認いただき、追加工事のご提案を行います。 建物によっては、追加工事を行わないと危険な状態のこともあるのです。
その点、F様邸では追加の補強工事がほとんど必要ありませんでした。腕利きの大工さんのおかげですね。
F様は、家の北側にある水まわりが傷んでいるのではないかと心配されていました。 浴室の扉を開閉するときに、家が揺れるのを感じていたそうです。
解体してみると、やはり浴室周辺に傷みが目立ち、補強が必要な状態でした。 傷んでいた柱や浴室の木部を撤去して、新しい木材と交換しました。
Before
今回のリフォームで間取りを変更しますが、家の強度を損なわないように、梁の新設を行いました。 経験豊富な大工と慎重に検討しながら、的確に補強していきます。
一部の柱も新しいものに替えて、必要な箇所には耐震金物も取り付けました。 これからも安心して長くお住まいになれる家へとリフォームします。
リビングの床は下地から造り直して、床のレベルを改善することになりました。 柱はほぼ垂直でしたが、床が平らではなかったからです。
新築の建物を除けば、床が100%平らな家はめったにありません。 長年の間に地盤が沈んだり、建物がゆがんだりして、僅かに傾いている家が多いのです。
建物のゆがみを完全に元に戻すのは非常に困難で、費用もかかります。 多少のゆがみであれば、構造はそのまま活かし、室内の床や壁をまっすぐに造り直すことで問題を解消します。
床下から上がってくる湿気は、冬の寒さの原因の一つです。 床には防湿材を敷き詰め、断熱材「スタイロフォーム」を隙間なく施工して、湿気をシャットアウトします。
壁と天井は、断熱材「パーフェクトバリア」を使用してしっかり断熱します。 ペットボトルをリサイクルして作られるエコで高性能な断熱材です。
※詳しくは、パーフェクトバリアをご覧ください。
新しい浴室はユニットバスになります。 リフォーム前はタイル貼りの在来工法の浴室で、傷みが目立っていましたが、ユニットバスなら水漏れの可能性は格段に少なくなります。 さらにF様のご希望で、ユニットバスの下に防湿コンクリートを施工しました。 万が一水漏れがあっても、これなら安心ですね。
また、今回のリフォームで浴室の位置が変わるため、もともと浴室のあった箇所に防湿材を施工しました。 防湿材として使用したのは、白洲そとん壁です。 白洲そとん壁は塗り壁用の素材ですが、防湿材としても効果を発揮します。
※詳しくは、火山灰の塗り壁とメンテナンス方法をご覧ください。
屋根の葺替えも行いました。 もとは瓦葺きだった屋根ですが、耐震性を考慮して、重量の軽いカラーベストに葺き替えることになりました。 瓦も良い屋根材ですが、軽い屋根の方が耐震性は高くなるのです。
まず瓦を下ろしてから下地を新しくして、防水シートを張った上にカラーベストを施工します。 カラーベストは耐久性も高く、おすすめの屋根材です。
窓サッシを新しいものに交換したため、周囲の外壁が凸凹になったのを、左官工事で平らにしました。 この一手間で、仕上がりが一段ときれいになります。 見えなくなってしまう部分ですが、きちんと下処理をすることがポイントです。
塗装は3工程で行います。水洗いをしてから下塗り材の水性フィラー、ウレタン材を塗り、2液性のウレタン塗料で仕上げました。 こうして重ね塗りすることで、外壁の塗装が長持ちします。
リフォーム前の階段に使われていた板は、天然のヒノキを使った良い素材でした。 そこで、この板を掘りごたつの底板として再利用することにしました。
板の形をきれいに整えて、ぴったりのサイズにしてはめ込みました。 普段はあまり見えないところですが、思い出をしっかり残すことができました。
キッチンが設置されて、建具も次々とできあがっていきます。 クロスが貼られると、もう完成間近です。 お客様も一番ワクワクされる仕上げ工事の時期です。
こうして、着工から3ヶ月を経て、F様邸のリフォームが完成しました。 社内検査の後、F様にも細部までご確認いただき、お引渡しとなります。
F様より
エコリフォームのみなさんはお友達みたいに話しやすくて、リフォーム工事中も、いろいろお願いしてしまいました。 一つ一つのお願いに細かく対応してくださって、安心でした!
担当が男性の営業さんだったら、私もそんなに言いたいことが言えなかったと思うんです。 エコリフォームさんは親しみやすいので、塩谷さんともよく雑談しちゃったりしました。
奥様が中心となった進められたF様邸の大規模リフォームがいよいよ完成となりました。 今までよりずっと安心で暮らしやすい家に生まれ変わったF様邸の様子をご紹介します。
1階 After
2階 After
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
F様邸は、ご近所にお住まいの大工さんが建てたお宅です。 大工さんはすでに引退されていましたが、ご挨拶に伺った際、「頼んだよ」と快く仰ってくださいました。 嬉しさと同時に、責任も強く感じました。
F様もこの家をとても大切にされていて、お話をする度に、F様のお気持ちが伝わってきました。 F様ご家族のこれからと、もう少し先の未来までを考えたリフォームです。 ずっと大切に住んでいただける空間に仕上げることができたと思います。
「玄関を広くしたい」というご要望にお応えしました。
リフォーム前は、畳一畳サイズの玄関に収納が置かれていましたが、今回のリフォームで玄関スペースを広く確保しました。 天井いっぱいの収納を設置しても、ゆったりとお使いいただけます。 玄関ドアの左手には、おしゃれに使える飾り棚も設けました。
Before
玄関正面にある柱は、耐震性を考えると撤去することができませんでした。 しかしそのままでは危険で不格好なため、柱の左手に和風の格子を設置しました。 和の雰囲気をプラスして、トイレの目隠しにもなる、一石二鳥の格子です。
玄関ドアを引き戸にして、使い勝手が良くなりました。
リフォーム前の玄関ドアは開き戸で、門扉からの通路をふさぐように開く形でした。 ドアを閉めるときに大きな音がするのもお悩みだったそうです。
そこで今回、玄関ドアを引き戸にリフォームしました。 ご主人様お気に入りの引き戸は、「墨色」というカラーで落ち着いた雰囲気です。 大きな取手はご高齢のお母様でも使いやすい優れもの。 ガラス入りの扉なので、玄関内に光を取り込むこともできます。
F様より
元の玄関は外開きだったので、お客様が来た時にも邪魔で困ってたんです。 今は引き戸になったので便利です。前はバタン!って大きな音がしていたけど、音も静かになっていいですね。
玄関スペースを広く取れたので、車椅子も置けます。 それに、前の玄関は暗かったんですが、新しい玄関ドアはガラスが入っているタイプなので、明るくなりました。
「リビングを広くしたい」というご要望にお応えしました。
玄関を入って右手には広々としたリビングがあります。 リフォーム前はキッチンとの境を家具で仕切ってお使いでしたが、キッチンを含めて約6畳のスペースでは狭さを感じていたそうです。
今回のリフォームで、F様のご希望どおり、広くて明るいリビングになりました。 キッチンや水まわりの位置を変えて、キッチンを含まず、6畳半のスペースをまるまるリビングとして確保しています。
床は無垢フローリング、壁には白いクロスを張り、さわやかな明るい雰囲気になっています。
Before
ご主人様リクエストの掘りごたつを設置しました。
リビングの中央にあるのは、ご主人様のリクエスト、掘りごたつです。 お兄様から譲り受けたという座卓のサイズに合わせてオリジナルで造作しました。
少し色の濃い底板は、リフォーム前の階段のヒノキの段板を再利用したものです。 リフォーム後も昔の面影を思い出せるような、素敵なアレンジになりました。
Before
リフォーム前の階段です。
F様より
リフォーム前とは打って変わって、リビングが明るくなりました! 風が通るようになって、空気がこもらなくなったのもうれしいです。
主人は家に帰ってくると、窓をあちこち開けるんです。 風通しが良くなったから、涼しいみたいです。
掘りごたつも主人のお気に入りで、喜んで使ってます。
キッチンの使い勝手が大きく改善されました。
キッチンスペースはリビングから少し奥まったところに移動しました。 ほどよくリビングと区切られて、キッチンの細々したものも見えにくくなっています。
キッチンの奥には勝手口を新設しました。 勝手口のドアは、閉めたままで採風できるタイプのもの。 IHクッキングヒーターのキッチンなので、炎が立ち消えることもなく、涼しい風を受けながらお料理できます。
キッチンのゴミは、勝手口から裏庭のゴミ箱へ捨てられます。 勝手口があることで、動線がとても良くなりました。
新しいキッチンはホーロー製です。
新しいシステムキッチンは、リフォーム前のキッチンと同じ、タカラスタンダードのホーローキッチンです。 奥様は前のキッチンも気に入っていたそうですが、経年の劣化もあり、最新型のキッチンに交換されました。
ホーローは丈夫な材質で、お手入れもラクラクなので、これからも白さを保ったまま、長~く活躍してくれることでしょう。
※タカラスタンダードのキッチンについて詳しくは、こちらのQ&Aをご覧ください。
Before
たっぷり入る食器棚をオーダーメイド。
キッチンの背面には、オリジナルの食器棚をオーダーメイドで造作しました。 奥行きは30cmと、食器棚にぴったりのサイズです。 お料理をしながら後ろを振り向けば、欲しい物に手が届く、使いやすいレイアウトになりました。
食器棚の仕様は、どこに何を置くのか、奥様と細かく相談しながら決定しました。 カウンターにはトースターや炊飯器などを置けるように想定しています。 右下のオープンスペースはゴミ箱をセットする箇所です。
リビングの引き戸を開けると、お風呂と洗面、洗濯機置場が一つになった水まわりスペースです。
「お風呂を広くしたい」というご主人様のご要望にお応えしました。
F様邸のユニットバスは、間取りの都合上、1.75坪の1317サイズとなります。 浴槽は1m30cm以内となり、足をゆったり延ばして入るのはちょっと難しいサイズです。 でも、ご主人様は「足を伸ばして入れるお風呂」をご希望でした。
そこで、サンウェーブ(現LIXIL)のユニットバス「BRワイドシリーズ」を採用することにしました。 BRワイドシリーズでは、浴槽部分が壁に食い込むように設計されているので、1m40cmまでの浴槽を設置できます。 浴槽の形にも工夫がされていて、ご主人様も十分に足を伸ばせるお風呂を実現できました。
写真撮影後に手すりを取り付けたので、安心して入浴を楽しめるようになりました。
Before
ユニットバスの設置工事後、早速見にいらしたご主人様。大きなお風呂で嬉しそうです!
「洗濯機置場を室内に」という奥様のご要望にお応えしました。
リフォーム前は洗濯機を屋外に置かれていたF様邸。 奥様は、室内に洗濯機置場を設けたいとご希望でした。
当初は、階段下を収納にして、その手前を洗濯機置場にする計画でしたが、奥様のアイデアで階段下を洗濯機置場にすることになりました。 脱衣スペースも広めに取れて、ゆったりとした水まわりスペースを実現できました。 奥様のナイスアイデアです!
また、空いたスペースに合わせて、オリジナルの洗面台を造作しました。 無垢材をウレタンコーティングしているので、水に濡れても安心です。
Before
「介護しやすいお部屋に」というご要望にお応えしました。
玄関を入って左手にある和室は、お母様の居室です。 奥様の大きなご希望の一つは、和室への動線を改善して、介護がしやすいように整えることでした。
リフォーム前は和室の出入口が奥にあり、お母様の様子が見えずに心配されていたそうです。 今回のリフォームで、出入口をリビングの正面に移動して出入りが楽になり、目配りもしやすくなりました。 和室の出入口は玄関にも近いので、お出かけの際の負担も軽減されています。
Before
コンパクトですが明るいお部屋です。
リビングを大きくした分、和室は6畳から4畳半へとコンパクトになりましたが、明るくなった和室はそれほど狭さを感じません。
和室の引き戸は格子ガラスの入ったものを採用して、扉を閉めていても中の気配が感じられます。 無垢材の建具は、和室の雰囲気にもぴったりです。 玄関からリビング、和室へと、ガラス入りの建具を通して、家中が明るい光で満たされます。
トイレのドアの問題を解決しました。
トイレは和室の隣りにあるので、ドアを開くと和室の引き戸に干渉してしまいます。 そこで採用したのが、スライディングドアです。
スライディングドアは、ドアの半分ほどがトイレ内に引き込まれる形で開きます。 これなら和室の引き戸を遮らずに済み、ぶつかる心配もなくなります。 軽い力で開け閉めできて、使いやすいドアです。
カウンターや収納など、小技も効いています。
壁には幅の狭いカウンターを造作しました。 小物を飾ったりできるだけでなく、手すり代わりにも使えます。 反対側の壁にも手すりを設けて、お母様も安心して身体を支えることができます。 また、カウンターの上にも飾り棚を設けました。
カウンターの下にある収納は、階段下のスペースを有効活用したものです。 けっこう容量があって使いやすいとF様に好評でした。 扇風機などの季節家電をしまっているそうです。
「安全な家にしたい」というご要望にお応えしました。
リフォーム前は家のあちこちに段差があったF様邸ですが、今回のリフォームですべての段差を無くしてバリアフリーになりました。 実は、家の中の段差で転倒する事故は頻繁に発生しています。 特にお子様やご高齢の方は注意が必要ですが、床がフラットになっていれば、転倒事故を防ぐことができます。
また、玄関やトイレ、お風呂にも手すりをしっかり取り付けて、毎日安心して暮らせる安全なお住まいに変わりました。
階段も安心して上り下りできるものになりました。
階段は、急な階段からずっと緩やかなものに架替えました。 緩やかな階段なら、安心して上り下りできますね。
階段には、やさしい触り心地の無垢材で造った手すりを取り付けました。 新しく窓もつけて明るい階段になり、より安全になっています。
Before
奥様のお好きなインテリアが映える空間に。
床は、明るくナチュラルな雰囲気のカバザクラ無垢フローリングです。 節が無くやさしい色味に、奥様のお好きなグリーンのインテリアが映えることでしょう。 壁紙はオフホワイトで統一し、明るい空間に仕上がりました。
F様邸は、リビングから水まわりまで、同じカバザクラの無垢フローリングの空間になっています。 お手入れのしやすさを重視して、水に強いウレタン塗装で仕上げました。
※詳しくは、無垢フローリングのメリット・デメリットをご覧ください。
無垢材の建具にもこだわりました。
室内扉などの建具は、インテリアのイメージを決める大事な要素となります。 今回F様邸で採用したのは、ウッドワンのジュピーノシリーズの建具。 無垢のパイン材から造られた自然塗装仕上げの建具で、ナチュラルな空間にぴったりです。
天然の無垢材で造られた建具は、無垢フローリングと同じように調湿性が高く、室内を心地よい湿度に保つ効果も持っています。
※詳しくは、無垢材で造られた建具をご覧ください。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
F様がお好きな淡いグリーンやクリーム色に合う空間になるように、インテリアのエレメントをお選びしました。 また、F様は観葉植物やお花をたくさん育てていらっしゃるので、グリーンが映えるやさしい色合いの無垢材をおすすめしました。
時間が経つほどに味わいが増していくことも、無垢の木材をおすすめしたい理由の一つです。 床や建具の明るい色合いが、徐々にあめ色に変化していくのを楽しむことができます。
洋室がオープンスペースに生まれ変わりました。
2階の3つの洋室のうち、真ん中のお部屋をオープンスペースにしました。 リフォーム前は納戸のように使われていたそうですが、思い切って部屋を減らし、フリーに使えるスペースにしたことで、日当たりも風通しも良い空間となりました。
5畳ほどの広さがあるので、座り心地の良い椅子を置いてのんびりしたり、奥様の趣味のスペースとして使ったりと、自由に楽しめます。 押入れは大きなクローゼットにリフォームして、お洋服などをたっぷりしまえます。
Before
出入口の位置を変え、収納を増やしました。
2階西側のお部屋は、F様ご夫婦の寝室です。 階段の位置を変更したのに合わせて、お部屋の出入口も移動しました。 扉を開けると、パッと明るいオープンスペースにつながります。
さらに収納を増やして、収納扉や室内扉を無垢の建具に交換しました。 床はリフォーム前と変わりませんが、建具を変えたので雰囲気も変わり、明るいお部屋になりました。
通風にも役立つ便利な室内窓を設けました。
階段の上にあたる位置に、小さな室内窓を設けました。 この小窓を開けると、階段の方へ風が通り抜け、空気をさわやかに保つことができます。
室内窓は、階段のペンダント照明の掃除や電球の交換にも役立ちます。 天井を吹き抜けにする際は、このように手が届く工夫をしておくのがおすすめです。
風が通り抜けるよう、窓を新設しました。
2階東側のお部屋は、個室として使われています。 2面に窓があるものの、風通しが良くないとのことで、ドアの近くに窓を新設しました。 これで、お部屋を風が通り抜けるようになりました。
このお部屋はほとんど手を加えなかったため、リフォーム中の荷物置き場としても活躍しました。
Before
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
今回は規模の大きなスケルトンリフォームのため、F様ご家族には約3ヶ月の仮住まいをお願いしました。 通常はお荷物もすべてまとめて移動する必要がありますが、ほぼリフォームしないお部屋があったため、仮住まい中に使わない物はこちらのお部屋に保管いただくことができました。
荷物を移動するとなると引越し代や倉庫代もかかりますが、F様邸のようにリフォームしないお部屋を作ることは、コストと手間の削減にもつながります。大規模リフォームをご計画の方は参考になさってください。
ただし、建物の傷みが激しい場合など、リフォームしないお部屋を残すことが難しいケースもあります。
新しく生まれ変わった家で、ご夫婦のゆったりした時間をお過ごしください。
F様、誠にありがとうございました。
F様より
リフォーム後は、限られたスペースを広く使えるようになりました。リフォーム前は収納が足りなくて、物があふれてましたから。
玄関の格子も明るくて、開放感があります。ガラス入りの引き戸も、空間を有効に使えていいですね。
エコリフォームさんとよく話し合ったので、納得いくリフォームになったと思います。 リフォームで家がきれいになると、気持ちも明るくなりますね。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
奥様は、ご主人様がリフォームした家を見て喜んでくれたことが、何よりうれしかったようです。 リフォームを終えて、親戚や友達が「ステキになったわね~」と褒めてくれる、とうれしそうにお話しくださいました。
F様ご夫妻とお会いして、お打ち合わせするたびに元気をいただきました。 暖かなご夫妻とご縁をいただき、心からうれしく思っています。
また、リフォーム後のお住まいを大切にお暮らししただいていることも、深く感謝申し上げます。 今後ともどうぞ末永くお付き合いください。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝