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築40年・昭和レトロな平屋のリフォーム

築40年・昭和レトロ平屋のリフォーム

T様邸 ハウスデータ

築年数40年以上
構造木造1階建て住宅(平屋)
広さ建坪13坪(約43平米)
内容内装・外装リフォーム、設備機器交換、断熱施工
地域東京都練馬区

練馬区の住宅街でひっそりと眠っていた築40年の平屋が、見事に蘇りました。

T様からリフォームのご依頼をいただいたのは、築40年になる平屋住宅です。 十分再生が可能な建物と判断し、内外装をリフォームすることになりました。

昭和の雰囲気を残したレトロ感をアクセントにして、現代の暮らしに合わせた明るいお住まいへと再生します。 状態の良い家だからこそ実現できたリフォームです。

2度目のリフォームを行いました!

この11年後、T様はご実家のリフォーム計画を立て、素敵な二世帯住宅を実現されました。

詳しくは「家族の夢をかなえる二世帯リフォーム計画」をご覧ください。

リフォームプラン

T様との出会い

築40年ほどの家をリフォームして、住めるものでしょうか?

初めてリフォームの依頼をするため、わからないことも多く、要望をうまくお伝えすることができないかもしれませんが...。

T様からメールで、2年間使っていない古家を手直しして、家族で住める家にしたいとお問い合わせをいただきました。 T様から率直な思いをお伝えいただき、早速建物を拝見しに伺いました。

T様がリフォームをお考えの建物は、練馬区の住宅街にある平屋(1階建て)住宅です。 40年という歳月を経ているため、外観は古さが目立っていました。

「リフォームすれば住めるようになるのか」「どのくらい予算をかければ良いか」を判断するため、一級建築士の塩谷敏雄が隅々まで調査を行いました。 建物によっては、既に建物の寿命が尽きていて再生が難しいと判断し、建て替えをおすすめすることがあります。 あるいは、再生するためには新築と同じか、それ以上の費用がかかると判断し、お客様に検討していただくこともあります。

現地調査の結果は...

T様邸にお伺いし、現在の状態や施工方法、使われている素材などを詳しく調査した結果は...。

  • 建物の構造に傷みが少ない
  • 建物の歪みが少ない
  • 土台の腐食がないと推測される
  • 大工さんがしっかり施工している
  • 良い材料が使われている

この結果から、T様邸は
的確なリフォームで、かなり良いお住まいになると予想されました。

施工責任者
一級建築士
塩谷 敏雄

以前お住まいだった方が、大切にメンテナンスしながら暮らしていた建物だと思います。 確かに経年劣化が見られ、設備なども古い建物ですが、建てられた大工さんが優秀な方だったと見えて、構造体に大きな問題はありませんでした。

平屋で、屋根が軽量だったこともあってよい状態だったため、スケルトンリフォームのように大規模な改修をする必要はないと判断しました。 適切な施工によって建物の寿命を延ばし、住まいの性能を上げることが可能だと思われます。

古い平屋の味わいのある佇まいは、現代では希少となっています。この味わいを活かして、デザイン性に富んだ空間にすることができると考えました。

真壁工法が建物調査の助けに

「真壁(しんかべ)工法」とは、柱が見える状態で仕上げる工法です。 最近の住宅では、柱を壁の中に隠して仕上げる「大壁(おおかべ)工法」が一般的ですが、昔の住宅には真壁がよく見られました。

真壁工法の建物は、柱が見えている状態なので、壁を壊すことなく、柱の太さや位置、状態を把握できます。 これは非破壊の建物調査の際に、非常に助けとなります。

経年した木造住宅をリフォームする際は、どんな大工さんがどんな材料で造った建物かを見極めることが重要です。 建物の素性と状態を知ることで、一つひとつ異なる建物に、適切な改修を加えることができるのです。

柱が見える状態の真壁工法です。

リフォームプラン完成!

しばらく眠っていた築40年の平屋住宅が、小さなお子様のいる家族にふさわしいお住まいへと生まれ変わります。

Before

リフォーム前の和室は、ちょっと暗い雰囲気でした。

After

リフォーム後は、無垢フローリングとシナ合板の天井の明るいお部屋に♪

リフォームアドバイザー
塩谷 理枝

同じ木造住宅でも、築年数や建て方、材料によって、家は「10棟10色」です。 こちらの建物に一番適した間取りやインテリアを考え、オーダーメイドなリフォームプランをご提案しました。

リフォーム後、T様ご家族が新しい生活を始めるにあたって、まず最優先なのは安全性だと考えました。 防犯性を高め、安心して暮らせる家にした上で、快適性もアップさせます。

そして、デザイン性も大切です。 T様ご家族がリフォーム前の建物にいらした時、小さな息子さんが「このおうち、こわい」と言っていました。 古くて暗い家が怖いのは、当然かもしれません。

今あるものを上手に活かして、残せるところは残し、大がかりな工事をしなくても実現できるおしゃれなデザインを考えました。 小さなお子さんも、「明るくてカッコいい」と思えるようなプランをご提案できたと思います。

外部はおしゃれに

外部工事は、優先度が高めの工事です。 外部が劣化して水が侵入すると、建物が大きなダメージを受けるからです。

幸い、前にお住まいだった方がきちんとメンテナンスされていたようで、外部に大きな問題はありませんでした。 劣化している塗装を剥がして、再塗装することになりました。

T様邸はコンパクトな建物なので、外観の色によってお住まいの印象が大きく変わります。 外観のカラーイメージをいくつか作成したところ、T様は私たち一押しのネイビーのパターンを選ばれました。

カラー決定後、T様に現場でサンプル塗装をご覧いただいて微調整を行いました。 T様のイメージぴったりのカラーに仕上げます。

塗装の職人さんと打ち合わせ中。

室内デザインは「真壁」を活かして

部分的なリフォームをする場合、新しくする部分と残す部分をどのように馴染ませるかが、室内デザインのポイントになります。

T様邸は柱が見せる真壁工法で造られていて、長い年月を経た柱の風合いが印象的でした。 そこで、新しくリフォームする箇所にも天然木をたっぷり使い、木の良さを感じられるデザインをご提案しました。

Before

真壁はそのまま残し、柱を濃い色で塗装することで、コントラストのあるレトロな雰囲気の空間を演出します。

床はカバザクラの無垢フローリングをご提案しました。節がなく木目がやさしいカバザクラが、塗装した柱とのコントラストを際立たせます。 天井はシナ合板を目透かし張り(わずかに隙間を設けた張り方)にして、すっきりと仕上げる計画です。

LDKの完成イメージ。

安全性も重視します

床と天井は全面的に解体して、内部の構造体に傷みがないか、入念にチェック。 もともと平屋で丈夫な建物ですが、床と天井を下地から造り直して、より頑丈で安全な建物にします。

玄関ドアを防犯性の高いものに替え、木製の窓もすべてアルミサッシに。 浴室の大きめの窓には、視線を遮りながら風と光を通すセキュリティルーバーをご提案しました。 最優先で防犯性を上げ、安心して暮らせるようにします。

Before

性能を上げて快適に

寒さを軽減するため、床下には断熱材を施工。木製の窓は気密性の高いアルミサッシに交換します。 また、在来工法の浴室は、ユニットバスに比べると寒さを感じるため、浴室暖房乾燥機を設置します。

Before

昔ながらの電気配線は新しいものに替え、電気容量も上げます。 配線が露出しないよう、天井や壁の中に隠蔽する計画です。 ガス管・給排水管も点検を行い、必要に応じて交換します。

Before

リフォーム工事の様子

ひっそりと眠っていた昔ながらの平屋住宅を、レトロモダンなお住まいに。 リフォーム工事で現代のライフスタイルに合わせた建物へと変貌する様子をご紹介します。

解体が必要な箇所だけを丁寧に壊します。同時に構造体もチェック。

予想通りしっかりした造りの建物です。梁にも良質の木材が使われています。

床は下地から作り直していきます。

床下から上がってくる冷気を防ぐため、床に断熱材を施工しました。

元は断熱材が入っていなかった天井にも、たっぷり断熱材を入れました。

危険な古い電気配線は新しいものに交換します。

既存の土壁を削って、電気を配線しました。

元の土壁を下地として利用し、上から合板を張ります。柱が見えている真壁工法です。

3箇所あった木製の窓をアルミサッシに交換して、断熱性を上げます。

流しがあった箇所に、オリジナルの棚を造作しています。

ミニデスクとしても使える棚になっています。お子様の机としても便利です。

昔の家の面影を残す下がり壁はそのまま残し、きれいに合板を張って仕上げます。

床に無垢フローリングを張ります。無垢材の調湿効果で、快適に過ごせるお部屋に。

柱は濃いブラウンで塗装しました。コントラストの効いたデザインです。

リフォーム工事の要所要所で、コーディネーターが厳しくチェックを行います。

外壁は、T様が選ばれたネイビー色で塗装しました。

玄関ドアは防犯性の高いものに交換します。

玄関横のスペースに砂利を敷いて、駐輪場として整備しました。

壁にクロスを貼ったら工事完了。最後は清掃業者さんがピカピカにします。

仕上げはT様ご家族で

無垢フローリングは最後に塗装して仕上げないと、木が反ってしまうことがあります。 T様邸では、リボス社のオイルを使った自然塗装仕上げを選ばれました。

※リボス社のオイルについてはドイツ リボス社の自然塗料をご覧ください。

無垢フローリングの仕上げは、T様ご家族がDIYで行うことになりました。 リボス社のオイルは幼児のおもちゃにも使われる安全な素材なので、お子様でも安心です。

クロスに塗料が付かないように、ビニールで覆って養生します。

ご家族みんなで塗装を楽しまれていました。

ご家族揃ってのDIY体験は、素敵な思い出になったことと思います。
T様ご家族のご協力を得て、いよいよ新しい家が完成しました!

リフォーム完成の様子

40年前の平屋と聞くと、「今でも住めるの?」と思われるかもしれませんが、リフォームでレトロな可愛いお住まいに生まれ変わりました! 昭和レトロな平屋リフォーム、完成の様子をご紹介します。

リフォームアドバイザー
塩谷 理枝

リフォーム中は、私たちからいろいろご提案させていただきましたが、T様はいつも笑顔で「お任せします」と快くご了承くださいました。誠にありがとうございます。

T様邸は、古い木造住宅の持つ良さが感じられる建物だったため、その雰囲気は大切にしながら、新旧のイメージがうまく融合するデザインを心がけました。 すべてを新しくしてしまうのではなく、元々の良さを活かしながら新しい空間を造ることができたように思います。

どうぞ、リフォーム完成の様子をご覧ください。

平屋のリフォーム完成です!

After

外観はスッキリ!

外壁と屋根は経年で傷みが見られ、塗装も剥げてきていました。 外壁はネイビーに、屋根はシルバーに塗り替えて、存在感のある個性的な外観に生まれ変わりました。

玄関ドアは黒一色のシンプルなタイプに替わりました。 ネイビーの外壁との相性も良く、防犯性も高い玄関ドアです。

丸い玄関灯も、可愛らしいアクセントになっています。

Before

和風モダンな玄関

玄関ドアを開けると、こんな空間が広がっています。 濃いブラウンに塗装された柱と、真っ白な壁のコントラストが鮮やかな玄関になりました。

床や建具に採用したシナの板が、ブラウンの柱をより際立たせています。 柱の塗装で、リフォーム前とは印象が大きく変わりました。

Before

個性的なリビングダイニング

ご家族が団らんするリビングダイニングです。 真壁の和の雰囲気に、無垢フローリングの洋の雰囲気が相まって、とても個性的なお部屋になりました。

和室2部屋の間の障子を撤去して、リビングとダイニングをひとつながりの空間に。 耐震性を考慮して一部の壁を残しましたが、無垢フローリングがフラットに張られているため、違和感のない仕上がりになっています。

耐震性を考慮し、キッチン前の壁は撤去しませんでした。

収納の扉を撤去して冷蔵庫置場に。

Before

レトロな木製窓は可愛いのですが、断熱性が不足していて、すきま風が入ることも...。

今回のリフォームでアルミサッシに替え、暖かく過ごせるようになりました。

Before

床は無垢のフローリングです

リビングと洋室の床は、カバザクラの無垢フローリングを採用しました。 畳敷きの暗い和室が、フローリングの軽快な空間に。 暗い雰囲気を怖がっていたお子様も、明るくなったお部屋にご機嫌です。

無垢フローリングは住む人の身体にもやさしい自然素材です。 お部屋の湿度を適度に保つ効果もあり、見た目だけでなく、快適性もアップしました。

Before

天井・建具もナチュラルな雰囲気に

T様邸は以前に雨漏りしていたこともあったそうで、天井が劣化していました。 そこで、シナ合板を目透かし張りにして、明るくおしゃれな天井にリフォームしました。 目透かし張りは、板と板の間を3~6ミリほど空ける施工方法で、天井が広くきれいに見えます。

Before

建具も同じシナ合板で造作しました。ぴったりのサイズで造ったオリジナルの建具です。

床と天井、建具が美しく調和した空間となりました。 仕上げには蜜蝋ワックスや自然素材のオイルを使用しています。

真壁を活かした独特の空間です

今回のリフォームでは、柱や梁を室内に露出させる真壁(しんかべ)工法のスタイルを利用した内装デザインにしています。 柱を濃いブラウン色で塗装してコントラストを際立たせ、和風モダンなおしゃれ空間を実現しました。

このデザインは、真壁の建物だからこそ可能なスタイルです。 最近のお住まいは、柱を壁の中に隠す大壁(おおかべ)工法がほとんどなので、同じデザインをしようと思ってもできません。 リフォームだからこそ実現した和洋折衷のお部屋です。

なお、真壁をそのまま活かすことは、コスト削減にもつながっています。

キッチンはコンパクトに

リフォーム前は超レトロな流し台がありましたが、現代の暮らしにはちょっと合いません。 そこで、このスペースにぴったり収まるサイズの、コンパクトでシンプルなキッチンをお選びしました。 これならお料理も楽しめそうですね。

Before

キッチンの脇にあった木製の掃出し窓は、サイズを小さくしてアルミサッシに交換しました。 お料理中に寒さを感じることもなくなり、耐震性も高くなります。

使い勝手の良い水まわり

洗面・トイレは明るく

洗面化粧台とトイレは、設備を新しいものに取り替えて、使い勝手が良くなりました。 床は、水に強く足ざわりがいいコルクタイルを採用。 壁も塗り直して、明るい雰囲気になりました。

Before

洗面台の上には窓があるため、明るさを保つために鏡は取り付けず、棚を造り付けました。 小さな鏡を置けて、歯ブラシなどの小物を置いておくのにも便利です。 タオルをかけられるよう、ハンガーパイプも設置しました。

お風呂は設備充実

在来工法のお風呂はそのまま再利用します。 シャワー水栓を新しいものに替え、浴室暖房乾燥機を設置。 壁の塗装とクリーニングで、見違えるように明るくなりました。

Before

破損していた窓も新しいものに交換しました。 少し大きめの窓なので、防犯性を高めるため、セキュリティルーバー付きの窓にしました。 目隠ししながら光と風は通すので、安心して快適に入浴できます。

外から見た浴室の窓です。

洋室はちょっと一工夫

洋室はご家族がお休みになる寝室として使われます。 リビングダイニングと同じように、明るい雰囲気に生まれ変わりました。

このお部屋にも流し台があったのを撤去して、無垢材でカウンター収納を造作しました。 お子様たちが机にしたり、多目的に使えるカウンターです。

Before

木枠の窓はアルミサッシに替え、襖はシナの板で造作しました。 押入れの中もきれいにクリーニングして、気持ちよくお使いいただけます。

Before

この度は誠にありがとうございました!
素敵なご家族の新しいお住まいを手がけられたことに感謝します。

S様より

キッチンや洗面台、建具のことまで細かくお気遣いいただいて、本当にうれしく思っています。 お陰さまで、リフォーム前は予想もできなかった素敵な住まいになりました。

引っ越しする日を家族全員、楽しみにしているところです。 今回のリフォームをエコリフォームさんに依頼して、本当に良かったと思います。

リフォームアドバイザー
塩谷 理枝

元気で明るいT様ご家族でお会いするのが、いつも楽しみでした。 ちょっとレトロな木造の平屋を、T様ご家族にふさわしいお住まいにしたい、という思いでお引き受けしたリフォームです。

無事に完成したお住まいを喜んでいただけて、本当にうれしくありがたく思います。 この空間でお子さんたちが元気に成長し、ご家族が幸せにお暮らしになることを心から願っています。

インターネットでエコリフォームを見つけてくださって、リフォームをお任せいただいたことに深く感謝申し上げます。 これからもどうぞよろしくお願いいたします。