TOP > リフォーム事例 > スケルトンリフォーム > 建て替えが難しい立地のお住まい築50年を構造から大再生!
リフォーム計画から完成までの様子
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■築年数 | 50年以上 |
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■住宅仕様 | 2階建て木造住宅 |
■広さ | 1階+2階:約19坪(63㎡) |
■ リフォーム 内容 |
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■ 地域 | 江戸川区 |
事例紹介のダイジェスト版フォトムービーも公開させていただいております。 よろしければ是非ご覧ください!
お客様はこのようなご要望をお持ちでした
築50年が経過し、二度の増築を経た建物はかなり傷みが進んでおり、床の一部が沈んでいたり、雨漏りも見られました。
設備もかなり傷んでいて、交換が必要です。
全体的に構造・間取り共に大きく見直す工事となることが予測されたので、今の住まい悩みを解消するというよりは、新築をするのと同じように「これから新しく暮らすにあたって、こんな住まいにしたい!」というご要望を沢山いただきました。
【1】耐震をしっかり。これからの20年は安心できる住まい。
一番大きなご希望はやはり耐震です。
K様ご家族は、これから、こちらの建物で20年、30年と長くお住まいになるご予定です。
ずっと安心してお暮らしになるには、耐震は一番大事なところです。
【2】限られたスペースでも暮らしやすい住まい。
こちらのお住まいは、都内の住宅密集地に建つ戸建て住宅の為、1階2階合わせて19坪ほどの建物ですが、その中で3人のご家族が快適に安心して暮らせるお住まいをお望みです。
【3】バリアフリーで介護がしやすい住まい。
ご高齢のお母様がお住まいになるので、介護を考えた住まい造りも重要です。
K様ご夫妻の将来のためにも、屋内事故の無い、安全なバリアフリー住宅をご希望でした。
【4】程よく住み分けができる住まい。
K様はお仕事をされていてお忙しく、K様ご夫妻とお母様の生活時間帯が異なるため、完全な二世帯ではないけれど、お互いを気にせずに暮らせるお住まいをお考えです。
【5】快適で使いやすい設備機器のある住まい。
お風呂や洗面はゆったり広く、キッチンは対面をご希望です。
【6】自然素材を使った、和の雰囲気のある住まい。
時折、緑豊かな郊外へと旅に出られることもあるという、自然を愛するK様ご夫妻は、書道や俳句もたしなまれており、和風の落ち着いた雰囲気をお好みでした。
そんなお二人ですから、ピカピカの今時の住まいというよりは、自然の木に囲まれた、温もりのある住まいをお望みでした。
最初に建築されたのが50年前、増築されてからも既に30年以上の年月が経過しておりますので、
全体的に傷みが進んでおり、床の陥没や雨漏りもありました。
段差があったり、階段が急勾配であったりと、最近のバリアフリーの住まいに比べると心配ポイントも多いです。
1階だった建物をあとから増築されていたり、お風呂を後付けしているので
あまり暮らしやすい間取りではありませんでした。
●二世帯ではないけれど、世代の違うご家族が程よく生活を分けられます。
こちらのお宅は、K様ご夫妻と、ご高齢のお母様が暮らすための新しい住まいです。
限られたスペースながら、ご家族の居間、皆さんでお使いになる水まわり、お母様の居室と、その動線をきちんと確保し、日当たりの良い居間、対面キッチン、広いお風呂など、ご要望を最大限に反映させた間取りです。
お仕事をされているK様とお母様では生活サイクルが違うため、お互いがほど良くプライベートを保てるように、K様ご夫妻がお休みになる2階にもトイレやミニキッチンを設けました。
●ご高齢のお母様と、介護をされる奥様の負担を軽減します。
奥様は家事をされながらお母様の介護もなさいますので、リビングダイニングキッチンのすぐ隣にお母様の寝室を設けました。
お風呂やトイレの水周りスペースも、寝室・キッチン双方から行きやすいようになっています。
●バリアフリーなお住まいです。
床は全てフラットに。段差の無い住まいとなります。
また、玄関や階段、水周りなど、大きな動作を行う箇所には手すりを取り付けています。
住む人の身体に負担がかからない、住む人に優しい住まい。屋内事故の危険性は大きく軽減されます。
●限られたスペースの中でもゆったり暮らせるように、細かく計画を立てます。
1階2階合わせて15坪という限られたスペースの中で、ゆったり暮らせるように様々な工夫を盛り込みました。
建具には引き戸を多用し、最大限にスペースを有効活用できるようにしています。
収納も「吊り押入れ」や、床下収納など、上手く空間を活用できるような形式のものを設置します。
何をどこに置くのかという事も、あらかじめお客様とよく話し合い、家電や家具を置くスペースを予め設けておくことで、暮らし始めてからデッドスペースができてしまうのを防ぎます。
●設備もご希望を活かしたものに。
キッチンは、奥様念願の「対面キッチン」が実現です。
ご主人様の念願だったのは「広いお風呂」。お風呂のスペースには1坪の広さを取りました。
お風呂に入る時間が家族内でずれていてもお湯が冷めにくく、省エネな高断熱浴槽をご提案しました。
●雰囲気は「明るい和モダン」です。
1階、2階とも和室スペースをゆったりと取り、建具には襖を多用して、明るい和モダンの雰囲気でまとめました。
また、洋室やホールの床や、細かい造作には天然の木を使用。
フローリングでも、天然木の風合いはあまり洋風になりすぎませんので、和室の畳との相性も良く、上手く調和してくれます。
こちらの建物は2階を増築されていますが、基礎は、平家だった頃のままである為、
今の耐震基準から考えると、かなり脆弱であると予測されました。また、事前に壊して確認することはできませんが、建築された時期を考えると、無筋である事が予想されます。
更に、1階の架構部分(梁や桁などの木構造部分)も平屋の構造のまま、
上に2階を増築したと予測されます。
外周部の柱は、通し柱としての機能を一部持たせていましたが、
基礎と連結していないため、本来の通し柱としての意味をなしていないようです。
耐震上有効な筋交いや火打材が、入っていないようです。
増築により2階を後から載せている為、階段の位置なども構造上適したものでは無いようです。適した位置に変更する必要があります。
このような補強工事を行います
解体後の状況によって、補強内容には変更が生じることがあります
こちらのプランは、建築士が、解体せずに確認できる箇所を拝見させていただき、そこである程度の予想をして、計画したものです。
耐震に関しては、着工前に外からチェックしただけでは、完璧な計画を立てることはできません。
解体後の状況によって、補強内容には変更が生じることがあります。
特に、経年していたり、増築をしているお住まいなら、尚更です。
その場合、最適と考えられる方法をご提案し、ご相談をさせて頂きながらながら進めることとなります。
実際のK様邸の工事でも、解体してから更に改良を加えた箇所が多く生じた為、最終的な耐震の計画は上記の図面とは異なるものとなりました。
その流れは、次ページの「住宅再生工事の様子」で詳しくご紹介させていただいております。
●ショールームで設備の仕様決定。
家はずっと暮らすわけですから「もっとこうすれば良かった」という事はあってはならないことです。
そのためにも、実際にご覧いただいてから決定した方が良い設備って沢山あります。
水周りの設備や、建具、玄関、窓などは、やはり見ていただきたいものです。
K様ご夫妻にも、ショールームへご足労いだたき、実際にご覧いただいてご説明しながら、細かい仕様を決定しました。
●介護保険の手続き。
今回の工事の、手すりの設置といった、バリアフリー工事の一部を 介護保険でまかなうことができるため、手続きのサポートをさせていただきました。
●お家の中も綺麗に片付けて、工事に備えます。
リフォームを機に処分されるお荷物もありましたので、撤去作業をさせていただきました。
奥様のご実家であるこの建物には、沢山の思い出が詰まっています。今まで、ありがとうございましたという感謝の気持ちを込めながら、片付けをさせていただきました。