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金額ではなく、信頼できるかというのが、(エコリフォームを選んだ)ポイントでした。リフォームはある意味賭けですけど、金額が張るから、ちょっと高くなってもしっかりしている業者さんがいいですよ。
良いものができました!

インタビューにご協力いただきました
ハウスデータ
■築年数85年
■住宅仕様2階建て木造住宅
■広さ1階+2階
約24坪(約78㎡)
■ リフォーム内容
  • 1階のスケルトンリフォーム
  • 2階の内装壁
  • 外壁
  • ■地域東京都中央区
    85年経過していても、これから先「30年安心できる家」に!



    お客様との出会い

    中央区で、何と築85年!の、戦前からの家にお住まいのT様。
    現在はお子さん方も独立され、親御さんが猫ちゃんと一緒にのんびりお住まいです。

    過去に何度かリフォームをされており、見た目はとても85年も経過しているようには見えませんが、スケルトンにするほどのリフォームはまだされていませんでした。

    そこで、地震や台風のような災害に見舞われた際に危ないのではないか・・・と、親御さんを心配された息子さんが、弊社にお問い合わせをくださって、リフォーム計画が始まりました。

    東京の中心地なので戦前の木造の建物は無いのでは??と思ってしまうかもしれませんが、中央区には戦前、外国人の居住区があった為、空襲を受けていないエリアが存在するんですね。こちらは、そんな貴重な建物のうちの一つなんです。


    ■エコリフォームにお声がけいただいた理由は...

    既に2社でお見積もりを取られていたそうですが、少し納得がいかないものであったそうで、エリフォームのホームページをご覧いただき、お声をおかけくださったそうです。ありがとうございます。


    T様のご要望をヒアリングし、リフォームプランを立てる
    この度のリフォームに対するT様のご要望は・・・

    ■ 地震があった時に親御さんが心配!なので、耐震補強が一番の優先事項

    ■ 古くなってきている水周りも新しく

    ■ 親御さんが将来的には1階のみで暮らせるようにちょっとベッドを置けるようなところがあったらどうか

    ■ とにかく寒いのを何とかしたい

    ■ 玄関スペースが広すぎて、現在は有効に使えていなくてもったいないと思っている

    ■ 造り付けの収納をもうけて、手持ちの家具は処分してスッキリしたい

    快適にお暮らしいただけるポイントをたくさん盛り込んでいます!

    間取りや内装を改善するのはもちろんのこと、
    T様が実際に居住する上で、快適に過ごせるように、様々なポイントを盛り込んでいます。
    ポイントごとに一つ一つご紹介いたします♪

    【ポイント1】光と風を考慮したレイアウト


    T様邸は、細長い形状で、T様邸の左右に建つお宅との隙間は、ほとんどありません。

    このあたりは、T様邸が建築された時代の頃から、住宅がひしめく密集地の為、左右の充分な広さが無く、窓も設けられていません。昔ながらの東京のお住まいはこのようなタイプの建物が多くあります。

    窓や、出入り口は建物の前後のみ、という制限がある中で、採光や通風の良い環境を考えました。

    ■ 採光&明るさを感じさせるアレンジ

    まず、採光。建物の立地の都合上、窓を増やすことはできないのですが、今までの窓の高さを広げて採光力UP!

    玄関の引き戸や、お勝手口にも、採光できるタイプのものを採用、更に、部屋同士の間仕切りには、半透明のものを使い、窓からの光がLDKまで届くようにしました。

    白を基調にした内装は、明るさを感じさせてくれます。


    ■ 風が通り抜けるアレンジ

    通風に関しては、窓からだけでなく、玄関やキッチン側のお勝手口に、鍵をかけたまま通風できるタイプのものを採用し、建物の前側から後側まで風が抜けやすくなります。



    【ポイント2】暑さや寒さといったお悩みを解消する

    近年建築された家と、そうでない家の大きな違いの一つは、断熱性能です。
    今では、断熱材や断熱性の高い窓サッシが当たり前になっておりますが、 それらは、T様邸が建築された頃には無かったものでした。

    昔の家が断熱性で劣っていたかというと、そうではなく、壁の厚さで断熱を取っていたそうですが、土地が限られる都市部の住宅ではなかなかその厚さが取れない為、暑い、寒いというお悩みが多いのです。

    そのため、リフォーム前は、とにかく冬の寒さにお悩みだったというT様。 真冬の1階は特に寒く、エアコンとヒーターの二台稼動で過ごされていたそうです。

    今回のT様邸のリフォームでは、壁や床を剥がしてしまいますので、 新たに断熱材を入れ、窓も交換する事ができます。



    【ポイント3】無駄スペースの無い間取りで、部屋を1室増やしても以前よりゆったり

    この度のT様邸リフォームでは、特に水周りの配置が大きく変わります。

    T様が今までお使いのお風呂や洗面室は、後から設置されたものであり、トイレも建築時のものでは無く、後年、改修されたものでした。 その為、配置がちょっと使いづらく、無駄スペースになってしまっている通路がありました。
    今回のリフォームでは水周りの位置も大きく変更しますので、 使いやすく、無駄の無い間取りになりますよ。

    また、将来的に寝室にできるように計画した個室を設けることもできました。
    まだまだお若く、現在は2階でお休みの親御さんですが、息子さんからのご要望で、将来的には親御さんの階段の上り下りの負担を無くせたら、とのお考えでご希望されたお部屋です。

    しばらくは普段使いのお洋服などを収めておく為のお部屋として使用されるご予定です。



    【ポイント4】お母様お好みのシックなインテリアを意識した自然素材の採用

    落ち着いたシックな雰囲気がお好きなT様。
    お持ちのインテリアもダークブラウンカラーのものや、アンティークなものを多くお持ちです。
    それらの家具が新しい空間にもしっくり馴染むような素材を採用いたします。

    ■ ノーブルな模様の入ったコルクフロア

    私どもエコリフォームで行うリフォームでは、いつもお馴染みのコルクの床。

    T様邸ではちょっといつもとテイストを変えて、ノーブルな模様の入ったコルクタイルを採用します!



    ■ ブラウンカラーの塗装を施します

    造り付けの収納には、落ち着いた印象の、ブラウンカラーの塗装を施します。 塗装には、自然塗料リボスシリーズのカラーオイル、カルデットを使用します。





    耐震補強で、構造評点が0.25(倒壊の可能が高い数値)から、1.1に大幅UP!


    リフォーム前、T様邸では区の耐震診断を受けられており、 そちらで0.25(大きな地震の際、倒壊の可能性が高い)という数値が出ておりました。

    この数値を上げるため、耐力壁を増やし、また、既存の壁も場所に応じて耐力壁にして、 地震に揺れや台風の風に耐えてくれるような建物とします。

    もちろん、85年が経過していますので、壁の補強だけでは足りません。
    解体してみて状態の悪い柱や梁、土台は交換し、 耐震金物で固定します。


    ■ 自治体の助成金を利用した耐震補強工事になります

    T様がお住まいの東京都中央区では、個人のお宅に対しての耐震の助成金が充実しているので、そちらを利用しての改修をご希望でした。

    中央区では、耐震補強に対して以下2種類の補助が出ます。


    【1】耐震補強工事の助成
       耐震工事にかかる費用の1/2 上限300万

    【2】簡易補強工事の助成
       耐震工事にかかる費用の1/2 上限150万

    T様には、150万円の助成金を受ける事を考えた計画と、300万円の助成金を受ける事を考えた計画、二種類を用意し、検討いただいた結果、300万円の補助金を利用した工事をされることになりました。

    300万円の耐震補強工事を利用するには、国が定める基準まで耐震性能を向上させる必要があります。具体的には、『構造評点』というものがありまして、少し難しい言葉ですが、この『構造評点』を1階2階とも1.0以上に上げる工事となります。

    例えばこちら図の、キッチン横の壁ですが、少し出っ張っていますよね。

    お客様はこちらをキッチンの奥行きに合わせたい、とお考えでしたが、その場合、既存のものを削ることになります。

    そうなりますと、上記の「既存のものに補強をかけて、耐震性を上げる」という制限に引っかかるため、そのままにせざるを得ませんでした。


    しかし、1階は、壁や床、天井を剥がして、構造から見直す「スケルトンリフォーム」です!
    構造評点は0.25~1.1まで上がり、基礎も打ちますので、 安心度は大きくUP
    しますよ。


    ※尚、150万円の助成金の場合は、国の必要基準までには満たなくとも、現状より良い状態にすれば、申請することができます

    300万円の助成を受けるほどの工事(構造評点を1.0まで上げる)のなると、スケルトンリフォームが必要になってくるほどの規模になってしまいますので、 150万円の補助を受けて、できる箇所だけというのも賢い選択だと思います。
    1.0までは上がらなくとも、数値を少しでも上げておくことが大切だからです。

    実際の工事開始に向けての準備が始まります


    プランをご覧頂き、とても良くなるのね、とお喜び下さったT様。

    お持ちの家電等のサイズをもとに、幅や高さなと詳細な箇所まで決定し、いよいよ正式なご契約となりました。ありがとうございます。

    耐震助成を受けるため、通常のリフォームよりもご契約までに時間をいただきました。

    助成金を受ける為の申請業務などもあり、リフォームの具体的な相談を開始させていただいてから5ヶ月ほど経ってからの契約となりました。

    区の助成金を受ける場合、申請が通らなければ、契約することができません。 契約をしなければ工事を開始する事も勿論できません。

    申請から、検査、交付の決定までは1ヶ月~2ヶ月ほどの期間がかかります。 その為、助成金の利用をお考えの場合、時期に少し余裕を持った計画が必要になります。

    T様の場合、現在お住まいの住居であり、工事の開始時期は「それほど急いではいません」とのことでしたが、例えば中古のお住まいを購入されていて、この時期までには必ず入居されたい、 といったご希望がおありで、助成金を使った工事をされたい場合は、早め早めの計画をお勧めいたします。



    ■ 仮住まいの決定&お引越し!


    1階は全面スケルトンリフォームとなり、水周りも全て位置を変更するような大掛かりな工事をしますので、お風呂やトイレもしばらく使用できなくなります。

    また、2階も内装工事を行いますので、住みながらの工事をするのはかなり難しい状況であるということで、2ヶ月半ほどの仮住まいをされることとなりました。

    そこで、エコリフォームの仮住まいをご利用いただきました。
    ※「エコリフォームの仮住まい」はご提供を終了しました。


    T様は猫ちゃんとお暮らしです。
    都心では、ペットを連れて短期間使用できる賃貸物件は少ないのですが、 こちらでしたら勿論ペット連れもOK。
    最初は知らないお家に戸惑い気味の猫ちゃんでしたが、すぐに慣れてくれました。


    ■ ご近隣挨拶・発注・職人手配、等々の着工前準備


    正式なご契約を結ばせていただきましたら、 すぐに資材の発注や職人さんの手配の作業に入ります。工事を段取り良く進めるためには、的確で素早い手配が重要なんです!

    そしてリフォームの際、必ず行うのが着工前のご近隣挨拶です。
    工事の間は、何人もの職人さんが出入りしたり、工事の音が出たりして、 日常とは違う雰囲気になってしまうこともしばしばです。

    長くお住まいのお宅の場合はお客様ご自身がご挨拶をされている場合も多いですが それとは別に私ども工事業者も、必ずご近隣を回り、行う工事の説明や日程をお知らせし、何かあった際にはご連絡いただけるようご挨拶させていただきます。
    いよいよ着工です!

    築80年、戦前のお住まい!T様邸のリフォーム工事の様子を、細部まで詳しくご紹介いたします!

    何と築85年になるというT様邸!
    階段の周りは建築当時の面影を残していましたが、お部屋も外観も、長い年月の間に何度もリフォームを行っておられた為、見た目はとても、85年が経過した家には見えませんでした。

    とはいえ何しろ戦前からの建物ですし、後年、増築も行われています。表は綺麗になっていても、内部では傷みが進んでいるのではないかと思われました。

    今回のリフォームでは、出来る範囲内で壁や床、天井を解体し、建物が抱えている問題点を洗い出し、大きく改善いたします。

    既に85年経過しておりますが、更に寿命を延ばし、この先築100年を迎えた時でも大丈夫な建物にするためのリフォーム工事となります。



    T様邸のリフォーム工事!以下のような内容になります

    内装を剥がしてスケルトンにし、大掛かりな耐震補強を行います!

    現代の基準で建てられた住宅と比べますと、85年前の建物は、地震への対策は心もとない状況でした。戦後に起こった何回かの大きな震災を経て、建物が地震に対してできる対策もどんどん改良されているからです。

    実際に、中央区にTが依頼されて行った「耐震診断」で、T様邸は「0.25」という構造評点が出てしまいました。構造評点上、倒壊しないという数値は1.0ですから、そこには程遠い数値です。

    この数値を大きくアップするべく、1階は既存の壁や床、天井を一度剥がし、上の図のような大掛かりな補強を行います!



    T様邸では、耐震に関して、自治体の助成金を利用することになりましたが、 お役所の助成を利用する工事というのは、様々ば条件をクリアしなければならないので、制限がかかります。例えば、大きな間取りの変更は、できません。

    また、実際に計画通りに工事をしたのか?ということを、自治体へ報告しなければ助成金は下りませんので、折々で工事の様子を詳細に写真で記録し、報告書を作成いたします。


    都心のお住まいならではの以下のポイントにも、考慮する必要があります

    ■ 床や天井の傾きを改善する必要があります


    耐震だけではなく、床の傾きも気になる所でした。

    85年前と現在では、周囲の建築物の状況も大きく変わりました。
    そのため、家の下の地面が「不同沈下(※地盤の状態や基礎の耐力不足などの理由で、建物が場所により異なる沈下をすること)」を起こしていたようで、床が少し斜めになってしまっていました。

    建物を残しながらの工事となるリフォームでは、地盤の改良はできませんが、建物の中で床や天井の傾きを調整し、今後はフラットな状態でお暮らしいただけるようにいたします。

    ■ 左右のお宅との間には隙間がほとんど無く工事の方法に制限があります


    T様邸は、住宅が隙間無く密集したエリアに建っており、両隣のお宅との隙間は10センチもありません。

    そのため、お隣に接した壁面は取り壊すことはできません。人が入れるほどの隙間も無いので、一度取り壊してしまうと、再び壁を造る事が出来なくなってしまうからです。

    スケルトンリフォームだと、傷みが進んでいる場合は、外側に面した壁も一旦撤去して、造りなおすことも可能なのですが、T様邸の場合、上記のような理由から、お隣に接した面の壁は取り壊しができませんので、家の内側から補強をかけることとなります。


    それでは実際の工事の様子を順序立てて解説いたします!

    まずは写真撮影から!助成金申請の為+工事の記録の為に必要なのです

    上記でも述べておりますように、自治体の耐震助成金を利用する場合、様々な資料の提出が必要ですが、そのために、絶対必要なのが、写真です。
    補強を行う箇所の写真の「着工前」「工事中」「完成後」のものを用意し、工事の証明として、完成後に提出する必要があります。

    そこで、まずは着工前の写真撮影。このように、施工する場所と施工の内容の説明を記載したボードを使って、細かい箇所まで写真を撮影しました。




    丁寧な解体作業が行われます

    壁や床、天井の内装が手際よくどんどん取り払われます。


    内装は何度か綺麗にされていたT様邸ですが、その内装を剥がすと、このように建築当時の壁や柱が出てきました。


    こちらは、昔の家の工法で一般的だった「小舞壁」です。 竹を編んで細かい格子状にしたものの上から土壁を塗って仕上げるといった工法で、 高度成長期を迎える前の時代までは一般的でしたが、現在では珍しいものになってしまいました。


    床下は、このようになっていました。
    恐らく不同沈下の影響でしょう、昔の基礎は完全に土に埋まってしまい、土台が土に付いてしまっている状態でした。

    幸運なことに、シロアリの被害などは見られませんでしたが、このままという訳にはいきませんので、この後、基礎を新しく造る事になります。




    ただ、水周りの周辺床下には、深刻なシロアリ被害がありました。

    左の写真は、後から増築され、お風呂が設置されていた箇所です。長年の間に水漏れをしてしまっていたようで、そこへシロアリは発生し、朽ちてきてしまっておりました。



    基礎を形成し、足元を固める

    基礎はほぼ無い状態であったT様邸。 今後このままという訳にはいきません。 新しい基礎を打ち、足元を固めます。
    まずは地面をよく慣らします。


    そして建築基準で定められた強度を満たした「鉄筋」が敷かれ(配筋する、と言います)と防湿シートが敷かれました。この上にコンクリが流し込まれ「耐圧板」になるのです。


    こちら、旧土台です。この壁面は、お隣の家との隙間が10センチほどしかない面です。そのため、こちらの面の柱や土台、壁は撤去することが不可能です。

    そこで、残したままの補強工事を行う事になります。今回、こちらの旧土台は、基礎と一緒にコンクリートに埋め込んでしまうことになります。



    こちらでは立ち上がり基礎の為の型枠が組まれています。
    今回のT様邸リフォーム、建物を支える為に重要な耐力壁になる箇所の足元には、全て立ち上がり基礎を造ることとなります。


    コンクリートが打設されました!


    1日置くと乾いてしまいます。立ち上がり基礎の型枠も外されました。安定感がありますね。これからはこの、しっかり固められた足元が建物を安定させ、地面からの湿気も防いでくれる事でしょう。


    既存の建物がある状態で行うリフォームの為、基礎も一気に行うことができません。
    こちらは、後から型枠を造って造作されています。



    アンカーボルトが入っていますね。このアンカーボルトが基礎と土台を結合してくれます。とても大事な金物です。


    こちらは玄関先に新しく造作する耐力壁の下を支えるための基礎です。


    柱や梁の取替え

    新しい基礎の上に土台や大引きが通され、 痛んでいた柱も慎重に交換されています。


    土台と大引きの色が少し緑がかっているのは、防虫剤が塗ってある材だからです。


    柱の本数自体もかなり増やしました。


    梁も新しい立派なものが!柱としっかりと固定されています。


    大工さんが塗っているのは防蟻材です。土台だけではなく、このように柱の下半分にも防蟻材が塗られることでよりシロアリが寄ってこない家になります。


    防蟻材というと強い薬品のイメージがありますが、こちらは体に優しいヒノキ油を用いた防蟻材なので、安心です。


    ■ 撤去できない壁面の柱は・・・


    T様邸は、両隣、左右に建つお宅との隙間がほとんど無く(数センチ程度)、お隣と隣接している壁面や柱は、他の箇所のように撤去する事ができませんでした。

    無理に崩そうとすると、外壁が成り立たなくなる恐れがあり、そうなると、再度壁を造る事ができなくなるからです。(外壁の工事は、外からの施工が必要です)

    そこで、そのまま残しながら、補強を行う事となりました。

    撤去できない柱は、写真のように、もう1本の柱を噛ませて補強するという形をとりました。

    ここまで進んだ時点で、区の「中間検査」が行われました

    ここまで進んだ時点で、区の「中間検査」が行われました。

    上からボード等で覆ってしまう前に、基礎や柱、土台がしっかりと良い状態になっているか、区の担当の方がチェックされました。建築士の塩谷も立会い、工事状況を報告いたします。


    耐力壁(筋交い・構造用合板)

    耐力壁が形成されてきました。
    現在の耐力壁には筋交いを入れる方法と、構造用合板を張る方法があり、同じような効果が得られます。場所によって適した方法で補強をします。


    こちらは筋交い。


    こちらは構造用合板です。



    構造用合板の取り付けは、使用する釘の本数や打つ間隔も決まっています。
    そう簡単には外れてしまわないようになっているのです。


    こちらは、玄関の横の壁。こちらも、今回耐力壁になった箇所です。 内側からは構造用合板、外側からはラスカットパネルで支えます。


    こちらは2階です。今回のリフォームは1階がメインですが、2階も一部補強を行いました。

    耐力壁はバランスよく配置することが重要です

    構造用合板、筋交いを入れる箇所は、耐震補強工事を行う前の計画で、きっちりと決められています。
    この耐力壁を「バランスよく配置する」というのが非常に重要で、むやみに増やせばよいという訳ではありません。
    例えば「構造用合板+筋交い」「筋交い+筋交い」とダブルで施工した方が良い箇所もあれば、ダブルにしてしまうと、やりすぎになってしまう場合もありますから、要注意なのです。T様邸は助成金を受けての工事だったので、着工前、解体時、耐力壁設置後・・・と全て写真撮影がされ、記録が残りました。 これはT様にとっても大きなメリットになったのではないでしょうか。



    耐力金物の設置

    筋交いと柱、柱と梁、柱と土台・・・等々、構造材が結合されている箇所に それぞれ耐震金物を取り付け固定します。

    金物を設置する事で、地震の揺れや台風による強風、といった大きな力が建物にかかった際に、構造同士が接合している部分がゆるんだり、抜けてしまったりする事を防ぎます。


    こちらちょっとユニークな金物!レンコンのような形から「レンコン金物」と呼ばれているものです。

    主に、T様邸のような、お隣との隙間がほとんど無くて外側からの補強ができないお宅で、内側から金物補強をしたい箇所に使用します。




    床レベル(傾き)の補正

    リフォーム前のT様邸では、地盤の関係で家の右側が少し沈下してしまっており、床に傾きが発生していました。 時代の移り変わりで、周辺に、地面に杭を打ち込んだ鉄筋コンクリートの建物が増えた為と思われます。

    建て直しをされる場合は、前の建物は全て取り払った上で、地盤改良を行うので平らにできます。

    しかしリフォームの場合、建物を残しながらの工事となりますので、基礎から上は新築のような改良は可能でも、地面の傾斜だけはどうにもなりません。

    そこで、床の下地を施工する際に、根太の高さを水平になるように調整する等の対策を行い、その上からフローリングを張ることで傾きを無くす、という方法を取りました。




    断熱もしっかりと!

    85年前に建築されたお住まいの為、最近の住宅では標準となっている断熱材は入っておらず、T様の大きなお悩みの一つは「冬寒い!」ということでした。

    特に真冬はエアコンだけでは足りず、ストーブも併用して何とかお部屋を暖かくされて過ごされていたそうです。

    スケルトンリフォームの良いところの一つは、いちど、壁や床、天井を全て撤去してしまうので、断熱材もしっかり入れる事ができるという点です。


    床断熱の様子です。1階って特に冬は寒くありませんか?それは床下から上がってくる冷気が大きな原因の一つなんです。こちらはその冷気を防いでくれる、床下専用の断熱材です。


    天井に入ったのはエコリフォームではいつもお馴染み、パーフェクトバリアです。


    壁にもパーフェクトバリアが入っています。パーフェクトバリアはペットボトルの再生で造られています。エコなだけでなく、長持ちで性能が高いことでも定評のある断熱材なんです。


    ■ 都心の家ならではの工夫!隣家に面した壁面は通常の断熱材を使用できない為、新素材「ラミパック」を


    銀色のシートは「ラミパック」と呼ばれるものです。
    こちらは撤去できない壁面のため、断熱材を入れるための隙間があまり取れませんでした。
    そこで、パーフェクトバリアより薄く、機能の高い、こちらのラミパックを採用しました。

    図は近年の住宅と昔の住宅の壁の違いです。
    近年の住宅であれば、パーフェクトバリアのような100mm以上の厚みがある断熱材が入るのですが、昔の住宅の壁だと、分厚い隙間が取れないのです。 そのために採用したのが「ラミパック」です。


    電気、水道、ガス

    ■ 電気の引きなおし


    さすがに電気の環境は85年前のものでは無く、30年ほど前のリフォームで、 新しくする工事をされていましたが、今回のリフォームで照明の位置、コンセントプレートの位置が大きく変わるため、新しい位置にあわせて引きなおしをすることになりました。

    いつもお世話になっているベテラン電気施工士さんが、新しい位置を確認しながら、丁寧に配線を行いました。


    ■ 給水・給湯配管


    お風呂やキッチンの位置が大きく変わりますので、給水・給湯の配管も引きなおしました。

    現在、一般的に使用されている管は、昔のものに比べ、耐久性、耐食性に優れ、長持ちするようになっておりますので、今後長らく安心です。



    ■ ガスメーターの新設


    お今回のリフォームで、給湯管に繋がるガスのメーターの位置を変えることになりました。こちら、ずっと以前にリフォームされた際に屋内に設置されていたものでした。

    T様邸は都内の住宅密集地で、敷地ギリギリに建っており、ガスメーターを外に出すと、それだけでも越境してしまう、という事情があってのことでした。

    しかし屋内にガスメーターがあると、ガス会社の方が点検に来られる際に必ず在宅していなければならず、不便を感じていらっしゃいました。

    今回、外壁を少し凹ませる形でガスメータを外に移設することができました。


    ■ 下水管の交換


    お下水に使用されていた土管は、昔がらのものをが今でも使われていましたが、 土管は経年で割れてしまっているケースが多く、T様邸でも、掘り出して確認したところやはり割れてしまっておりました。

    割れた箇所からは土や草が入り込み、詰まりかけていました。このまま放置していたらいずれは完全に詰まってしまっていたことでしょう。

    新しい塩ビの下水管に交換し、今後は安心です。


    外装工事

    窓の入れ替えや、ガスメーターの設置で、外壁の一部を壊す必要がありましたので、 壊した箇所を埋め、コーキングで固定しました。 ラスカットは防水の効果もあります。


    そして、モルタル二度塗りで表面を慣らし・・・


    白く塗装して仕上げです!




    そして2階も塗装します!


    2階バルコニーと窓枠を造作します。


    造作した箇所に防水効果のある塗装を行い、外部完成です!



    階段の架け替え

    昔の住宅は、階段の勾配がとっても急ですよね。

    「一間階段」などとも言われていて、そのとおり一間のスペースの中に階段が造られていました。限られたスペースの中で段を作るため、急勾配で、踏み板も狭く、慣れていないとちょっと怖いですね。

    T様は毎日使っているものなので慣れているとおっしゃっていましたが、今後のために少しでもゆるやかにしておいたほうが良いですから、階段の前のトイレの出入り口を変え、少しだけ勾配をゆるくする事をご提案し、実現しました。


    階段工事の様子です。横から見た写真の奥にある斜めの筋が、前の階段の跡です。

    少しの違いのようですが、これだけでも随分変わります。
    この後更に、手摺も取り付けられますので、安全性は大きくアップします!




    内部造作&完了検査

    工事は後半に入り、内部の造作が急ピッチで進みます。キッチンや建具といった設備も次々と設置され、完成のイメージにどんどん近づいてゆきます。


    ■ 天井の傾き調整


    T様邸は都心のお住まいであることから、近隣に鉄筋コンクリートの建築物がどんどん建築されている土地柄です。鉄筋の建物は地中深くまで杭を打ち込む必要があり、そのため、周囲の地盤が動いてしまうケースがよくあります。

    T様邸もそのような理由から、建物の下の地面が「不同沈下」を起こしており、床や天井に右図のような傾きが生じてしまっておりました。

    床は、一度全て剥がしてしまって造りなおしをしましたので、フラットにできましたが、天井は内部の造作で調整し、目で見て斜めになっているのがわからないようにいたします。


    天井に対して梁が斜めになっているのがおわかりいただけるでしょうか。

    こちらもです。これが、傾きによって生じていた狂いです。造作で調整し、斜めになっているのが目で見てわからないようにします。

    完成!天井に見えている化粧梁が、真っ直ぐになっているのがお分かりいただけるかと思います。


    ■ オーダー家具


    こちらのキッチン収納は、家具屋さんの作品です。 棚のような造作は大工さんがやってくれますが こちらのような、細かい造作が必要なものは家具屋さんの領域です。

    家具屋さんの工房でサイズピッタリになるように造作されたものが搬入されました。
    設置した所、さすが、ピッタリ収まりました!



    ほぼ完成!ここで再度、自治体の方によるチェック「完了検査」が行われました。

    造作収納なども続々出来上がり、いよいよ、もう少しで完成というところです。

    このタイミングで再度、助成金の為の自治体のチェックが入ります。 資料を確認しながら、計画通りに出来上がっているか一つ一つチェックし、「OKです!」との太鼓判をいただきました!








    STORY-03.まずは図面のBEFORE→AFTERからご覧ください
    リフォーム前の様子と
    T様のご要望は以下のようなものでした


    STORY-03.それでは完成の様子を詳しくご紹介いたします!
    まずは玄関よりお邪魔いたします。


    まずは玄関よりお邪魔いたします。 こちら、リフォーム前の方が広さがあったのですが、 むしろ「広すぎて勿体無い」とお考えでした。

    そこで、少し玄関を縮小し、その分お部屋を広く取ることにしました。

    ■ 玄関を引き戸にしてスペースを有効に

    玄関スペースが必要以上に広めに取ってあったのは、玄関が開き戸であったというのが大きな理由の一つでした。

    開き扉の場合、戸が開くためのスペースが必要になってくる上に、その場所にはあまり物を置く事もできませんので、結果的にスペースは合っても100%使用できないという事が起こります。

    今回のリフォームで、開き扉から引き戸に変更です。 玄関の面積自体は狭めていますが使えるスペースは増えています!



    ■ 玄関収納が大容量に!

    収納も、以前の開き戸の玄関の頃は、開き戸のスペースとぶつかってしまうので、あまり大型の玄関収納は使えませんでしたが、今度は大きなものを採用されました!

    以前より奥行きがあり、高さも天井いっぱいまでのゆったりしたものになりました。 玄関自体のスペースは狭まっていても、収納力は大幅アップです。

    T様はお出かけ前に全身がチェックできる鏡が付いたタイプをお選びになりました。


    ■ 鍵をかけていても空気の入れ替えが可能な玄関です

    こちらの引き戸、鍵をかけていながら、空気の入れ替えができるのもポイントです。 このように真ん中の格子部分に防犯ガラスが入っていて、上下にスライドすることで風が入ってきます。

    人通りの多い都内では特に、防犯性が高く、プライバシーも守りながら 空気の入れ替えが出来る、こういった玄関引き戸が人気です。

    ■ 光を通し、空間のつながりを感じさせてくれる透明建具

    居間との仕切り建具には、全面に半透明のポリカーボネイトが入ったものを採用。

    閉めていても空間の繋がりが感じられるようになりましたので、以前よりスペースが縮小されても、狭さを感じません。

    内装が新しく明るくなったことでも、広さを感じさせてくれますね。

    ■ T様が大切にされていたアンティーク照明が素敵です!

    このステンドグラスの照明は、100年以上前に造られたアンティークのものです。 息子さんがとっても気に入られてご購入され、長く大事にしていたものです。

    この照明を新しい住まいに是非使いたい、との事で、こちらの玄関照明として設置することになりました。

    ■ 式台を二段にして、毎日の上り下りを安心に

    T様邸の玄関は、上がり口の段差がかなり大きめなので、 リフォーム前も1段、式台を設けていました。

    それでもまだ少し段差が大きい為、式台を二段にして、手摺も設置。 階段は毎日の上り下りをする箇所です。今後は、随分楽になります。



    立地の都合上、窓が無くても明るくて風も通るリビング

    こちら、真ん中の広いスペースがリビングとなっています。

    リビングということで本来なら窓が欲しい空間ですが、 T様邸の建っている地域は都心であり住宅が密集している為、お隣のお宅との隙間はほとんどなく、必然的に左右の方向に窓を造る事ができません。

    その為、太陽光が入りづらく暗くなりがちになってしまったり、風が抜けにくくなってしまいがちです。今回のリフォームではその点を大きく改善いたしました。


    ■ 光を通す半透明建具で明るく!

    こちら、玄関とリビング、そして西側のお部屋とリビング、リビングから水周りスペースに抜ける建具全てに、半透明のものを採用しました。

    太陽の光や、リビングの明るい照明の光が通り抜けやすくなります。
    半透明の建具は、視覚的にも広さを感じられるようにもなりますね。


    ■ 白を基調にした内装で明るく!

    壁、建具、そして床も明るい色のものを採用することで、視覚的な明るさ、広さを得る事ができるようになりました。


    ■ 天井を高くして明るく!

    こちらのリビング、リフォーム前に比べると、天井を少し高くしています。

    天井は、天井裏の下面に合わせて天井板が張られることが多いのですが、 図のように、梁を突き出す形で板を張ると、天井が少し高くなります。



    凹凸が出来てしまいますが、視覚的に広さを感じることができるので、 スペースが限られる都心のお住まいでは特に、有効なアレンジです。

    明るくなった内装も相まって、よりいっそう広く、明るく感じる事ができます。



    ■ 空気もいつも爽やか!


    通風も非常に良くなりました。

    リフォーム前は、玄関側から、水周りの側に風が通り抜けにくくなってしまっていましたが、新しい配置では、玄関&西側のお部屋~キッチン側にあるお勝手口&お風呂の窓へ、風が通り抜けるようになりました。

    通風が良くなる事で屋内が快適になり、暑い時期にはエアコンの使用を抑えることができますし、湿気がこもりにくくなるので、カビの発生も防いでくれます。


    自然素材を使った、快適で優しい空間に!

    長い時間を過ごす「我が家」ですから、ほっと落ち着く空間にしたいもの。 それにはやはり、自然素材がおすすめです。

    T様邸では、床にコルクフロアー、造作収納や幅木などにも天然木を使い、お母様がお好きなシックな雰囲気の中にも、味わいのある風合いを持つ空間となりました。



    今回採用した、ロンシール社のコルクタイルは、高級感のあるマーブル模様が印象的なフロアで、T様もお気に入りです。

    樫の木を原料としたコルクは、空気を含むため柔らかく、タタミのようにじかに座って寛ぐ事が出来ますし、夏はサラッとして冬はほんのり暖かく、本当に気持ちの良い素材です。コルクは、水濡れにも強いのでお掃除もとっても楽ですよ。

    T様は、こちらフワフワのペルシャ猫ちゃん「プリンツちゃん」とお住まいです。 猫ちゃんとの暮らしにも、触り心地がよくて、汚れてもお掃除簡単なコルクの床はかなりおすすめです。



    リビングの造りつけ収納や、巾木や廻り縁(床と壁の境目に使う化粧板のことです)、階段や手摺りは、天然の木を使った造作です。

    木の造作物は、最後に必ず塗装の仕上げが必要です。T様邸では、天然の木が持つ風合いや、湿気を吸ったり吐いたりしてくれる「調湿性能」を損ねない為、最後に天然オイルを塗って仕上げています。(ニスやウレタンを使った仕上げにすると表面に塗膜ができてしまい、木の調湿性能が損なわれてしまいます。)



    おしゃれに快適な時間が過ごせるインテリア
    ■ おしゃれに使えるテレビスペース!

    こちらのスペース、両側の壁は耐力壁です。 この隙間を活かして、リフォーム前もテレビを設置されていました。

    リフォーム後もやはりテレビを設置されますが、ちょっとおしゃれに! 今までは市販のテレビ台をお使いでしたが、今回、こちらの幅にぴったり合わせた 造作のテレビ台を設置!

    お母様はアンティークな印象のインテリアがお好みの為、 自然塗装のカラーオイルでブラウンに塗装し、シックな仕上がりです。


    こちらの収納、開閉する際に邪魔にならないように、引き違いの戸を嵌めていますが、できるだけ内部を広く使えるように、引き違い戸に一工夫を施しているんです。

    ご覧のように、戸板にはかなり薄めの板を使って造作しています。
    しかし、通常の引き戸ですと、この薄さでは取っ手を付けることができません。そこで、 端っこに写真のような凸を付けることで、取っ手代わりになるんです。

    これだけで、内部の奥行きが1.5cmほど広くなりますから、随分違います。



    上部には、遊び心のある横長のニッチを造作し、 お母様がお持ちの可愛らしい小物を、季節に合わせて飾る事ができるようにいたしました。

    左の写真は、実際にお暮らしになってからの様子を撮影させていただいたものです。可愛らしいお人形などをさりげなく、素敵に飾っていらっしゃいます!

    テレビ台なので、テレビの線やデッキなどを置く為に何本ものコードがこの周辺に集まります。それらがゴチャッとしてしまわず、一箇所にまとめられるように、コード穴やコンセントプレートを設けました。



    ■ 電話台を兼ねた収納。サイズもピッタリ!

    こちら、リフォーム前は市販の棚を置かれていたのですが、今後は造り付けのものをスッキリ使いたいとのことで、収納棚を設置しました。

    この位置には、電話を設置されますので、モジュラージャックを設けています。

    右の写真【→】はお住まいになってからの様子です!
    とっても素敵に飾られてお暮らしです。

    ブラウンの塗装が、飾られているものと相性ピッタリです。


    収納の横には空きスペースがありますが、こちらも計画あってのものです。

    横の空きスペースには、以前からお母様が大切にお持ちの重厚な家具を置かれるとのことで、その幅に合わせたサイズにしているのです。

    実際に家具を入れたところも撮影させていただきました。ピッタリ入っていますね!



    ■ ご趣味の絵を飾るためのスペース!




    こちら、柱を補強する必要があったため、少し厚みが出来てしまった壁面です。

    もとからの柱を交換できればよかったのですが、こちらの柱は、例え仮柱などで支えたとしても 安易に抜ける場所ではなく、既存の柱の手前にもう一本の柱を噛ませる形で 補強を行う事となりました。

    そのため、図のように、壁が厚くなってしまったのですが、 ただ厚くなってしまったのではスペースが勿体ないので、 柱に影響しない部分に凹みを造作し、絵を飾るスペースにしました。

    絵がお好きで、ご自身も絵画教室に行かれているT様。 左写真は実際にお住まいになってからの様子ですが、 ご所有の素敵な絵画を飾られています。

    二枚の絵の左側は、愛猫の「プリンツ君」を画家さんに描いていただいたものなんだそうですよ。



    キッチンスペース+水周りは奥にまとめコンパクトに使いやすく



    今回、特に配置が変わったのは、東側の水周りスペースです。 リフォーム前は、こちら側には、お風呂・洗面・トイレがありました。

    T様邸は何度か増築や改修をされており、85年前の建築当時には無かったであろう お風呂や、洋風の洗面台、屋内の洗濯機置き場も設置されていました。 トイレも何回か改修されていて、新しいものが設置されていました。

    ただ、それぞれの配置に関しては、後から足して行ったものということもあり、 スペースがもったいない配置になっていました。

    例えば、奥の洗面台兼洗濯機置き場へ行く為の通路、ここは通り過ぎるだけの場所になっており、勿体無いスペースでした。

    今回のリフォームでは、上図のように配置を変更! 無駄なスペースの無い、使いやすい間取りとなりました。 同時に、耐震補強のための耐力壁も増やしていますから、家自体の強度も上がって一石二鳥です。

    西側にお部屋を1室設けるため、キッチンもこちらの東側に移動しましたが、 せせこましくならないように、周囲にアイディア収納を配置し、上手く組み合わせました。



    お母様も納得の使いやすいキッチン

    リフォーム前のキッチンは、1階の西側にありました。

    この西側には今回、将来の暮らし方の変化を考えて、お部屋が1室新たに設けられることになり、キッチンを移動することになりました。


    お風呂と洗面の位置をスッキリ移動させたことで、キッチンもせせこましくなる事無く配置することができました。

    キッチンが収まるだけでなく、収納も、限られたスペースの中で空きスペースに上手くアイディア収納を設け、すっきりとお使いできるようになっています。

    また、新しくなったシステムキッチン自体の収納力も、以前お使いであった30年~40年前のブロックキッチンに比べると収納力は大きく上がっています。

    リフォーム前のキッチンは後ろのスペースがゆったりしていたので、背面に食器棚を置かれてお使いでしたが、その食器棚に入っていたものが、しっかりと収納できるようになっています。


    ■ スペースぴったりのキッチン背面収納

    新しいキッチン背面収納は上の図面のようになっています。

    壁の向こう側のスペースに洗面台が設置されている為、その分出っ張りキッチン背面の壁には出っ張りが生じておりますが、この出っ張りの左右に、ぴったりの収納を造作しています。

    左側のスペースに天井いっぱいまで造作したキッチン収納は、下は引き出し、上は棚板の高さが調整可能な、観音開きになっており、食器や食材などを効率よく収納できるようになっております。

    木の天板の上は、電子レンジを設置するためのスペースです。

    【頭をぶつけない工夫】

    上の観音開きの吊り戸収納は少しだけ奥行きを狭くしておりますが、これは、下の収納から物を取り出した際、立ち上がって頭をぶつけたりすることが無いようにという工夫です。


    ■ 動線を考えた三角形の収納

    この収納の左側【←】は三角形の形状の棚となっています。 このような変わった形状になったのはキッチンの出入りをスムーズにするための配慮です。


    この部分が、普通の四角い収納になると、キッチンの出入りがしづらくなってしまうのです。

    動線を妨げる事無く、少しでも収納を増やすためのアイディアです。



    下は扉が付いていますのでこまごましたものを収納することができます。

    右の写真【→】は、実際にお暮らしになってからの様子ですが、T様は、普段使いをするコーヒーメーカーの外、可愛らしい猫ちゃんの飾りなどを置かれてとっても素敵にお使いです。

    ■ 空いた隙間に収納を造り無駄スペースゼロです!

    こちら側の狭い隙間にも、天井までの収納を造作しました。 あまり幅のないキッチン家電であればこちらに置いていただけるように、コンセントも設けております。

    中棚の高さは自由に変更可能。仕舞いたいものにあわせて微調整可能です。

    こういった造作収納を隙間に造作してしまえば、デッドスペースができず便利ですよ。

    真ん中に出っ張っている壁の向こうは洗面台になっていますが、洗面台も天井までの高さは無く、上にスペースが空きますので、キッチン側の棚にしてしまいました。



    ■ キッチン自体も収納力アップ!【タカラスタンダードのホーローキッチン】

    以前は、30年~40年ほど前のブロックキッチンをお使いでしたが、新しいキッチンには、タカラスタンダードさんのホーローシステムキッチンを採用しました。

    昔のキッチンは、下の収納が観音開きになっているのが普通でしたが、観音開きだと奥の物が出し入れしづらく、結局、奥がデッドスペースになってしまいがちなのです。

    近年のシステムキッチンは、スライド式になっていますので、スペース的には同じでも、奥のものまで出し入れラクラクで、結果的には収納力が上がっているのです。

    タカラさんのキッチンということで、素材は勿論ホーローです。 しつこい汚れもサッとお掃除ラクラクです。


    この「アイラック」は、タカラさん独自のもので、昇降させて使用することができるパーツです。

    おはしや、調理に使うお玉やフライ返しといった器具、また、特に良く使う食器などもこちらに入れておくと、出し入れがとっても便利ですよ。



    キッチンの右サイドにも少しスペースができますので、こちらにも収納を造作!

    下はキッチンに合わせて棚板を造作しています。
    こちら、一番下にはゴミ箱、上には電気ジャーを置かれるように計画しました。 上は調味料などを置く為のスペースです。

    上には、システムキッチンの吊り戸の奥行きにピッタリ合わせた吊り戸が造作されました。



    ■ お勝手口直結だから換気良く、ゴミ出しがしやすい!

    キッチンの奥にはお勝手口を設けました。
    お勝手口が近いと、ゴミ出しがサッとやりやすいのが嬉しいところです。

    このお勝手口、鍵をかけたままでも、嵌めこまれているガラス窓を上げ下げすることで、通気ができるタイプのものになっております。

    玄関側から入ってきた風がここから通り抜けて、いつも屋内爽やか! 料理のにおいもこもりません。



    配置が大きく変わったお風呂&洗面室

    以前はお風呂と洗面室が離れておりましたが、配置が大きく変わり、使いやすく、掃除も一気に行いやすくなりました。

    キッチンの項でも触れておりますが、洗面脱衣室の洗面台は、スペース確保のために奥側に埋め込むように設置し、充分な広さを確保。
    ピッタリ壁に埋め込めるように、奥行きが浅めの洗面台をお選びしています。

    洗面台周りには、歯ブラシやヘアケアグッズなど、こまごましたものを置きたいものです。
    そこで、洗面台の横に壁の厚さを利用したミニ収納を設けました。

    手を洗った際に使いやすい位置にタオルハンガーもあらかじめ取り付けました。

    建具は、開き戸のものにすると、場所をとってしまいますので、折れ戸スタイルのものを採用し、スペース削減です。

    ■ あったかいユニットバス

    お風呂は、あったかいユニットバス!

    以前は、在来工法のお風呂で、断熱をされていなかったので冬は寒かったかと思いますが、これからは冬も暖かく安心です。

    床にはリビングやキッチンと同じ、コルクフロアです。 コルクは、快適自然素材というだけでなく、水濡れに強いという特性も持つため、 水周りにも最適の素材なのです。


    アレンジを加えて、使いやすくなったトイレ&階段

    トイレは位置をそのままに、使いやすいアレンジを加え、とても良くなりました。

    内装は全て新しくなり、明るく爽やかに!
    床には、リビングやお風呂と同じく、水濡れに強いコルクタイルを採用。

    上部には、ペーパーのストックなどを収めておける棚を新しく造り付けいたしました。
    また、リフォーム前のトイレには背面にあまり必要性の無い屋内窓がありました。

    こちらは、増築がされる前の名残で、建築当時はこちらが外壁に面した壁面だったのでしょう。

    窓(開口部)があるままですと、建物を支える「耐力壁」にはなりませんので、今回のリフォームで、この窓を塞ぎ、耐力壁にいたしました。


    Point! トイレの出入り口を省スペース折れ戸に変更し、階段も緩やかに!

    T様邸の階段は、トイレの前が上がり口になっています。

    上の図のように、リフォーム前はトイレのドアが開き戸であった為、トイレ前にドアの開き分のスペースが必要でしたが、今回、折れ戸タイプの建具に変更したことで、トイレ前のスペースに余裕が出来ます。

    結果、階段のスペースが少し広がり、傾斜をゆるやかにすることができました!

    ■ 安全な階段に!

    何回かの改修を行っているので、85年が経過した建物には見えなかったT様邸ですが、階段だけは建築時の面影を残す箇所でした。昔の日本建築では、階段の傾斜はあまり重要視されていなかったのですね。

    今回のリフォームで、階段の為のスペースが広がり、全体的に段差を緩める事が出来ましたし、手摺も設置され、上り下りがとても安全になりました。

    ■ 階段下のスペースには洗濯機置き場を

    T様邸では、階段下のスペースがお風呂、洗面室からも近く、行ったり来たりしやすい位置であることもあり、この空きスペースの有効活用として、洗濯機置き場を設置いたしました。

    写真のように建具を閉めてしまえば目隠しできます。

    また、洗濯機ということで水を使うので、湿気でカビになったりしないように換気の工夫もされたスペースとなっています。






    西側には、個室になるスペースを新設

    ■ 半透明の建具を使って、仕切りがありながらも繋がりを感じる空間に!




    以前はキッチンが配置されていたこちら西側のスペースには、新しくお部屋を設けました。

    こちらの建物にお住まいのT様は、まだまだお若く、1階2階を便利に使用してお住まいですが、将来的にもっと年齢を重ねされた時、1階だけで生活できるように、寝室として使えるような部屋をあらかじめ造っておけば良いのでは?という息子さんのご提案です。

    寝室になるお部屋であれば、こちら、通風がよく日当たりも良いお部屋は最適です。

    建具で仕切る事で採光や通風が遮られることが無いように、全面半透明の建具を使っていますので、 閉めても明るさがリビングに届きます。


    ■ 窓を大きくして、採光率アップ!




    こちらの位置、以前はキッチンがあったので、少し小ぶりの窓でしたが、リフォーム後は一回りほど広げる事が出来て、採光率がアップしました!



    ■ ガスメーター設置の為に出来た凸部分を飾り棚に

    こちらは、外にガスメーターを新設する為、室内側が凸になった箇所です。

    都心のお住まいの場合、家が土地の広さギリギリまで建っていることが多く、ガスメーターであっても、出っ張ってしまうとT様邸の敷地から出てしまい、越境扱いになってしまいます。

    そこで、このように建物に凹みを造り設置する必要があったのです、

    室内側には出っ張りが出来ますが、ただの凸では味気が無いので、上に無垢板を張り、ちょっとした飾り棚にしました。





    2階は内装をリフォーム!明るく、使いやすくアレンジです


    今回、2階は大きな間取りの変更は行っていませんが、 床を畳からフローリングに変更し、押入れだった箇所をクローゼットにする内装リフォームを行いました。

    洋風のインテリアがお好きなT様なので、経年してしまっていた畳は、洋風のフローリングに変更され、壁も、もとに砂壁は撤去し、クロス(壁紙)の壁に変更。壁のスタイルは、柱を見せる和室特有の「真壁」のままですが かなり明るい印象の洋間になりました。


    ※こちらの写真では、既にお客様お持ちのカーペットを敷かれていらっしゃいます。


    ■ 押入れをクローゼットに!


    クローゼットになったこちらのスペースは、長いコートも沢山収納できるようになりました。おしゃれで衣装持ちのお母様はこの収納の変更をとってもお喜びです。

    実際にお暮らしになってからも、とっても有効にお使いになっています。








    外部も大きくスタイルチェンジ!


    今回のリフォーム、耐震補強で、表の外壁側の一部も耐力壁にすることになりました。
    また、

    ●玄関引き戸の変更
    ●窓の入れ替え(少しサイズが大きくなります)
    ●ガスメーターを表側の壁を一部凹ませて設置する


    に伴い、その周囲の壁を壊さなければならない為、 こちらの表面は、下地から造りなおしを行いました。

    下地には地震に強いラスカットパネル、上からはモルタル塗装で仕上げています。
    リフォーム前にはヒビが入っているのが目立ちましたが、綺麗に再生しました。

    ヒビは、地震などの際、建物の揺れによる力がかかることで、入ってしまっていたものでしたが、 耐震補強を行いましたので、今後はヒビも入りづらくなりますよ。




    近年の住宅ではガスメーターは基本的に外にあるのですが、T様邸は築85年!建築当時には家庭で使用するガスというものは無かった為、ガスメーターは勿論ありませんでした。



    そこで、後付けをされていたのですが、T様邸がある土地は都内の密集地の為、ガスメーターが出っ張ってしまうと、それだけでもT様邸の敷地を越境してしまう為、屋外に設置せず、家の中に設置されていました。

    その為、ガス屋さんが点検に来られる度に、T様が在宅して対応する必要があり、外にあったら良いなとお考えだったそうです。

    今回のリフォームで、こちらの表側に面したお部屋がキッチンではなくなる為、壁面の余裕が出来ました。そこで、ガスメーターのサイズ分だけ壁の一部を凹ませ、そこに設置することにしました。



    ■ スッキリしておしゃれになった玄関周り


    玄関のスタイルが大きく変わりました!
    以前は内開きの玄関扉だったのですが、スペースを有効活用するために引き戸に変更しています。

    また、以前は玄関扉の左側にあった、嵌め殺しの型ガラス窓は、耐力壁を造らなければならないため、塞ぐ事になりました。

    その代わりの、採光を取るため、玄関引き戸は中央が格子付きの窓になっているタイプのものを採用しています。

    モルタル仕上げの白いすっきりした壁は今風で、とても築85年には見えない仕上がりです。

    リフォーム前は扉の横にポスト穴がありましたが、引き戸へ変更するにあたり、 戸の位置が以前のポスト穴があった箇所に移動になります。

    そこで、壁面にこちらにポストを設置することになり、 白い壁に合う、シルバーのデザインポストをお選びしました。

    ■ デザイン性+実用性に優れた窓周り



    1階の窓の外には防犯の為の格子を設置しています。

    以前は縦の格子が設置されていましたが、 「縦だと和風になってしまうので横が良い」というT様のご希望で、 写真のようなモダンな横格子を大工さんが造りつけしました。

    横格子だと雨が降ったりした際に水がたまるのが気になるところですが このように少し下向きに角度をつけ、水が捌けやすくなっています。

    水濡れに強い木に、撥水の塗装をして仕上げています。 塗装の色は、ダークブランの玄関扉の色に合わせました。 白とブラウンのコントラストが美しいです!

    2階のバルコニーも、以前の鉄格子は傷んでいましたので、交換です。 こちらも、下の窓格子に併せて、横格子で取り付け、玄関に合わせたダークブラウン塗装で仕上げました。



    ■ お勝手口側も綺麗に!


    こちらは、裏側です。

    キッチンに直結するお勝手口を設置し、外壁は、下地から新しく施工し直しています。 リフォーム前は大きなクラック(ひび)が入ってしまっていましたが、もう大丈夫です!

    こちら側は裏なので日が落ちるとちょっと暗いため、お勝手口の上にも外灯を設置しています。

    こちらのお勝手口、外に出るのに大きな段差がありますので、足元には、上り下りを助けてくれるミニ階段を設置しました。




    長い間、ご家族の暮らしを見守ってこられた建物です。 今回のリフォームで、これからも安心して長くお暮らしいただきたいとの 思いで、ご提案をさせていただきました。

    耐震補強など構造体をしっかりすることがまず一番にあり、 その上でどうしたら空間を有効に使っていただけるか、 お好みにあったインテリエテイストはどのようなものなのか、 考えながらお客様と一緒に計画を完成してまいりました。

    ご提案の中で、私どもの意図を十分に汲んでくださって、 お任せいただいたことも多くございました。ご信頼をいただけたことは、本当にありがたく感謝いたします。

    いつも明るく快活で、行動的な奥様にお会いしてお打ち合わせで お会いするのが楽しみでした。仮住まいなど工事中ご負担が多かったはずですのに、 逆にいつもいつも元気を頂いておりました。息子さんが私どものホームページを探してお声をかけてくださった ことで、こんなによいご縁を頂きました。このご縁を大切にさせていただきます。

    お暮らしいただいてからも、お褒めの言葉をたくさん いいただけたことは、エコリフォームにとって何よりも ありがたく嬉しいことです。これからも、家のことで何かあれば、駆けつけますので 末永くよろしくお願いいたします。本当によいご縁をありがとうございました。

    【リフォームアドバイザー・塩谷理枝より】

    昔の面影を良く残す、下町の住宅地でも良く知っている場所です。 T様のお宅は、メンテナンスもよくされていたため、外からは、 内部の状況が、わかりにくかったです。しかし、内部の階段や2階の状況を鑑みて大まかな事は、理解できました。

    今回、T様は、区の耐震診断をお受けになられて、耐震補強工事をご希望されて いたため、地震に対しての備えに注力させて頂いたリフォームとなりました。 あまり、今までの生活を変えないように、玄関の位置や 勝手口などを配置し、2階への生活動線や使いやすさも考え、設計しました。

    また、85年という経年された建物であるため、インフラに対しての増強はしっかりと行いました。

    今まで手がけさせていただいた中で、おそらく一番歴史のある建物でした。貴重なお住まいをリフォームさせていただき、本当に感謝しています。ありがとうございました。

    【一級建築士・塩谷敏雄より】

    今回のリフォームでは耐震などのハードな部分からのリフォームでしたが、 インテリアもK様らしい素敵なインテリアとなりました。

    T様に「インテリアはあなたに任せるわ~!」と仰って頂き、 T様のご要望を伺いながら、お持ちのインテリアに合わせ、モダンでスタイリッシュなイメージでご提案致しました。クールな空間にT様がお持ちだったアンティークの照明器具が映える、K様らしい個性的でスタイリッシュな空間となりました。

    現地にも何度もお越し頂き、仮住いのお宅にも お邪魔してお打ち合わせのお時間を頂きありがとうございます。

    T様の暮らされ方や、考え方が女性としてとても魅力的で お打ち合わせの時もとても楽しい時間でした。 お打ち合わせがなくなってしまって寂しいです。

    ですが、リフォームが終わってから、本当のお付き合いが始まると思っています。 何かお家のことでお困りの事がございましたら、 いつでも呼んでくださいね。

    T様とご縁を頂きました事、心より感謝致します。 今後ともどうぞ宜しくお願いします。

    【インテリアコーディネーター・千葉容子より】