TOP > リフォーム事例 > 部分リフォーム > 文京区湯島・すき焼「江知勝」の耐震補強

すき焼「江知勝」は2020年1月に閉業されました。

文京区湯島で明治4年創業・130年続く老舗のすきやき屋さん「江知勝」の数寄屋造りの建物を、耐震補強リフォームさせていただくことになりました。2014年から2015年にかけて行われた耐震補強工事をご紹介します。

とても貴重な耐震補強工事の記録です。紹介のご了承をいただいたご主人に感謝いたします。

建物のあらまし
昭和27年に建築された江知勝様の店舗は、純和風の数寄屋造り。 凝った意匠があちこちに見られる、味わい深い建物です。

美味しいお料理をこの雰囲気の中で楽しめるのですから、とっても贅沢ですね。 その為、個人のお客様は勿論、企業さんの接待などで使われることも多いのだそうです。

しかしながら建築されてから既に60年以上の年数が経過している為、店主様は建物の安全について、不安を感じられていました。

今となっては貴重な建物は、一度壊れてしまったら、同じものを建てる事はできないでしょう。

そこで、130年続いてきた老舗を今後も長く続けてゆくために、協力してもらえないかということで、弊社にお声掛けいただいたのでした。
とても光栄なことです。まことに、ありがとうございます。

店内の様子を少し紹介させていただきます。こちら、重厚な雰囲気の大広間。

奇木を使ったアクセントや、自由なデザインの床の間は、数奇屋の特徴です。

竹を使うのも数奇屋ならでは。飾っている小物といい、照明の工夫といい、とっても粋ですね。

建築当時オーダーメイドで設置されたと思われる照明。当時の職人さんの手による揃いの透かし彫りが美しいです。現在では造ることができない物なのではないでしょうか。

明治や大正の時代にタイムスリップしたような気分になります。

内側には優雅な日本庭園も。とても贅沢な空間です。

建物の構造
江知勝様の店舗は、木造住宅形式でかなり規模の大きな二階建てとなっています。
60年以上の歴史の中で、何度か増築を繰り返しており、現在は、3つの区分からなっています。

3つの区分からなるものの、相互の依存性は高い建物です。
その為、どれか一つ崩壊しても他に甚大な影響を与えることが予測されますので、建物全体で補強を行い地震力に対応しなければなりません。
2014年6月 耐震補強計画案と耐震診断計画

現地調査の時点で確認できた範囲と、ご提出いただいた図面から、ある程度の補強計画が出来上がってきました。

江知勝様の建物は、木造とはいえ、通常の住宅とはかなり違う建物になりますので、耐震診断と補強の計画には、構造設計の専門家である「株式会社なまあず本舗」石塚武志さんにご協力いただくことになりました。ありがとうございます。
★なまあず本舗さんwebサイトはこちらから!

そして、最初の現地調査の時点で確認できた範囲と、ご提出いただいた図面から、ある程度の補強計画が出来上がってきました。

しかし、外側から確認した時点での計画では、まだ不十分です。
この上で、現地調査だけではわからなかった、天井裏や床下といった内部を確認し、 外側の様子も、より詳細に確認するための耐震診断を行うこととなります。
2014年6月 耐震診断の実施
特殊な建物である上に、大きさも、弊社が今まで行ってきた耐震診断の中でも、最大規模の建物です。

当日は、大工が2名、監督と作業員が2名、構造設計の診断員が3名、そして私、塩谷敏雄という大所帯での診断となりました。

重点的に調査しなければならない地点は、内部をよく確認するために、一部を壊して穴を開ける必要があります。

この作業は、木造の工事に慣れた監督さんと大工さんが、丁寧に行います。貴重な建築物ですから、大工さんもピリリと緊張しながらの作業です。

診断員が、一つ一つ丁寧に調査します。調査の中でわかったデータは、その場でどんどんデータ入力していきます。

間取り、各部材の耐力のチェック、劣化部分の探索も行いました。

こちら、サーモグラフィー。建物の場合、壁の浮きなどの調査に使用されるんです。

診断が終わった箇所は、開けた穴を元通りに塞ぎます。
一部に手を入れるだけとはいえ、木屑やほこりが出ますので、関係ない箇所は汚さないように、丁寧に養生をしながらの作業でした。

2014年7月 耐震診断を踏まえた補強計画が出来上がりました。

耐震診断で得られたデータを踏まえた、詳細な工事計画がこちらです!

できる限り、現在の形を崩す事無く、正しい箇所に的確な補強をすることで建物の強度を上げていく計画となっております。

更に今回は、建物にかかる力を地面に伝えるためにとても重要な部分である「基礎」にも大幅な補強を行います。

2014年9月 リフォーム後の意匠を計画する ~丸谷博男先生と~
耐震の計画はほぼ決まりました。今回の工事では、17のお部屋全てに手を入れることとなります。
壁を所々壊しては補修するという作業になりますが、60年前、当時の大工さんが腕によりをかけて 造った見事な数寄屋は、全く同じ形に復旧するには無理があります。

現在の雰囲気を残しつつ、違和感の無い仕上がりにするために、この度は、建築家の丸谷博男先生にご協力いただくことになりました。

丸谷博男先生

株式会社エーアンドエーセントラル代表/梅ヶ丘アートセンター代表
東京芸術大学非常勤講師(1974~1998/2002~現在)
千葉大学非常勤講師(1984~2007)
多摩美術大学非常勤講師(2011~)

人と地球に優しい自然の良さを取り入れた省エネ住宅の第一人者であり、日本の伝統建築に造詣が深い丸谷先生。弊社スタッフも、先生の講座を受講し、多くの勉強をさせていただいております。
お人柄は、こちらの写真の印象そのままで、いつも知的で温かい、とっても素敵な先生なんですよ。

>>エーアンドエーセントラルwebサイト
2014年9月 工事を前にした現場撮影を行いました

計画が固まり、10月からの着工が決まりましたので、9月のうちに着工前の写真撮影を行います。

何やら文字が書いてあるボードが写っていますね。こちら上の項で紹介しています耐震計画図面の部屋ごとに振り分けられているアルファベットと数字なんです。

補強を予定している箇所は全て写真に納めますが、このように撮影しておけば、どの場所で、どういった補強をする所なのかがすぐわかります。今後、とても大切な資料になる写真ですから、1ヶ所1ヶ所丁寧に撮影いたしました。

2014年10月~ 「I」「J」部屋の解体

いよいよ、江知勝様の工事が始まりました。
こちら、かなり特殊な建物である上に、お店を営業しながら行うので、全体を一気に補強工事するのではなく、まずは1階、次は2階の順で工事を行っていきます。

部分ごとの工事ですと時間はかかりますが、建物全体が現場になる訳ではないので、工事をしていないフロアは使用することができ、営業をお休みせずに済みます。

まずは1階の基礎工事から始まります。かなり広い敷地であるため、一気に行うことはできず、こちらの図面で「I」「J」と記載されている二間続きの大広間から工事に入ります。

江知勝様工事は、上記のように一気に解体、補強を行うことができませんので、部分ごとに手を入れることになります。

まずは、1階北西の二部屋続きの和室から始まりました。丁寧な解体作業が行われてます。

貴重な数寄屋なので、壊さずに残したい箇所が沢山ある建物です。
例えばこちら、補強をしなければならない箇所にある床の間なのですが、木の幹の形を活かした床柱は残しますので、壁だけ丁寧に剥がしています。

こちらは、これから補強の為に解体しなければならない京壁(じゅらく壁)です。こちらは後に復旧します。その際、同じ色合いのもので再度施工し直しますので、新しく塗りなおす京壁のサンプル色と比較しているところです。

床の下地が撤去され、土台や基礎が現れました。この写真は、基礎の補強を行う為に、床下の土を除去している様子です。

床下が綺麗になったところで、現状の写真を撮影します。こういった写真は、今後の工事を進める為に大事な資料になるものです。工事完了後は、全てまとめてお客様にお渡しいたします。

2014年10月後半~ 東側「I」「J」「K」部屋の基礎工事

着工から10日が経過した現場。数寄屋の意匠に傷を付けない様にしながら、一部屋づつ丁寧に補強が行われています。

この度の耐震補強では、基礎の大幅な補強を行います。こちら新しく基礎をうつ部分です。基礎には必ず必要な鉄筋がきっちり組まれております。

コンクリを打つ為のポンプ車登場!江知勝様は、建物の周囲に立派な塀があるため、このように外側にポンプ車&ミキサー車を付け、そこからこのようにポンプをクレーンで上げて建物内部に通す、という大掛かりなものになりました。

ポンプが外から通されてきました!

そして、基礎打ちに手馴れた職人さんと、外のポンプ車の息のあったコンビネーションで一気にコンクリが流しこまれていきます!

こちら丁寧に組まれた仮枠にコンクリが流し込まれました。

乾いて、仮枠が外されたところです。この基礎が、建物の土台とつながり、足元から建物を支えてくれるようになります。

高さがあり、土台としっかりと連結した強固な基礎です!

こちらには、一面にコンクリが入りました。

乾いたら早速、新しい土台や根太が組まれていきます。

こちら、基礎部分と繋がって根太を支えているのは「鋼束」と言って、小さいけれど、非常に優れた強度を持つ耐震金物です。

2014年10月後半~11月中盤 東側「I」「J」部屋、補強~完成の様子

ここからは、補強と内装の工事の様子をお部屋ごとに紹介いたします。
まずはこちら、図面右上、2続きの客室、「I」「J」の補強工事~内装復旧工事~完成の様子です。
耐力壁にする部分は一度壁を壊した上で構造用合板を貼り、元のように復旧いたします。

こちら、着工前の「I」「J」の様子です。 非常に良い材料を使い、大工さんが手をかけて造った数寄屋ですから、内装の復旧も、その良さを壊さないようにしなければなりません。

今回、壁の大部分を一旦壊し、構造用合板が入った耐力を持つ壁に張り替えることになります。

また、一部、開口になっている箇所は塞ぐ事になります。 写真の奥の造作窓も、ちょっともったいないですが塞がなければなりません。

こちらも今回、残念ながら補強の為に塞いでしまう飾り窓。上部が火炎形になっている「火灯窓」というもので、昔から、寺社建築等で用いられてきました。塞いでしまう前に、写真をパチリ。

そして、補強が始まりました!耐震診断に基づいた計画通りの場所に耐力壁を施工するために、補強を行う壁面はいったん壊されます。

そして、構造用合板というJAS基準で定められた強度を持つ合板が張られます。こちらを貼ることで、地震に対して耐力のある壁にすることができるのです。

構造用合板を止める「ビス」は、特殊な耐震ビスを使用しています。こちら、耐震性に優れた「折れに強い」素材を用いています。
今回の江知勝様の建物では約2000本使用いたしました。

ビス同士の間隔が広すぎては強度が得られませんので、きっちりと15センチ間隔で打ち込んでいます。

既存の柱と梁にも、外れてしまわないように繋ぐための耐震金物が取り付けられ、補強されました。

床の工事も並行して進められます。既に基礎工事は終わっていますので(上の項で紹介しております)床には根太が出来てきていますね。
奥では、さきほど紹介した「火灯窓」のあった壁が既に塞がれています。

そして床下地。この下地の上から最後に畳が敷かれます。 床の凹み部分は掘りごたつです。この部分は畳が入りませんので、冷気対策として、断熱材が敷かれています。

こちらも、以前は飾り窓がありましたが、開口になっている箇所は壁とは見なされないため、ちょっと勿体無いのですが、塞いて耐力壁にすることになりました。

補強するのは良いのですが、新しい木材は、経年して飴色になった木材の中に入ると浮いてしまいますので、その色の違いをカバーする為の塗装も行います。自然素材の古色塗料「久米蔵」を使用。何色かの色を混ぜて、そっくりな色に調色しておりますので、本当に見分けが付かなくなります。

中には壁を壊さなかった箇所もありますが、そちらもこのように、一度、化粧を剥がします。 この後、京壁の塗装を行うのですが、京壁は、新しい箇所と古い箇所が混在するとちぐはぐになってしまうからです。

そして、京壁の下塗りが行われます。

その上から仕上げの京壁塗りが行われました。もとの京壁は経年により少し色あせていましたが、今回、補強に併せて塗り直した事で、50年前の建築当時のような綺麗な壁が蘇りました。

こちらの飾り窓は塞がずに残した箇所です。
こちらも勿論、京壁を新しく塗りなおししていますが、 こういったちょっと手間がかかる箇所も、ムラ無く綺麗に塗られています。左官職人さんの技です。

壁をやり直すのに一度外された、飾り棚や照明が再び取り付けられ、畳も敷かれ、調度品も元の位置に戻りました。
数寄屋の良さを損なわないまま、補強を行い、見事に復帰しました!

「I」「J」部屋に面した廊下も見事に復旧! 基礎工事を行った為に撤去した床には、紀州材の桧が貼られました。

2014年11月前半~11月末 東側「K」部屋の補強~完成の様子

「I」「J」部屋に隣接した小部屋です。こちらは客室ではありませんが、スタッフさんが使われたり、資材を置かれたりするのに必要なお部屋になります。

こちらのお部屋は、3方向の壁を全面剥がし、耐力壁にいたします。

構造用合板が張られ、耐力壁に!

完成です。こちらはスタッフさんのお部屋なので、使いやすいフローリングになり、あれこれと置いきやすよう、上には棚も造作いたしました。

2014年11月初旬 西側「G」「H」「M」「N」部屋の基礎工事

東側の基礎工事が既に終わっていますが、続いて、図面で「G」「H」「M」「N」と記載されております、西側のお部屋も基礎工事を行います。

現在、1階は工事中となっていますが、2階のお部屋では通常営業が行われている状況です。

こちらも、基礎を新しく打ちます。既存の床を撤去し、基礎配筋を行います。

再度、コンクリを流し込む為のポンプ車が登場!お店の外に止めさせていただき、作業開始です!

「I」「J」の基礎工事と同じく、ポンプ車から、コンクリを流し込むためのホースをクレーンで入れます。

長いホースが何本も繋がれ、前庭を通って・・・

こちらの立派な入り口もくぐって・・・

建物の奥まで入ります。こちら西側の方が奥のお部屋になりますので、かなりの本数のホースを繋ぎ、長~~く引っ張ってきます!

こちら、基礎の打設直前の「G」「H」のお部屋。内部ではこんなに大勢の人が協力してくれています!

協力して一気に流し込みます!何しろ、奥の方までコンクリートを入れるためには人力が物を言うのです!

こちらは、図面では「M」と表記されている小ぶりの客室です。こちらもコンクリートが打設されました。

無事にコンクリートが流し込まれました。

流し込まれたコンクリートを、均している様子です。

こちらは、図面では「N」と表記されている、スタッフさんのための更衣室です。こちらは仮枠が組まれ、コンクリートが流し込まれました。

仮枠が外された状態。強固な基礎が形成されています。

1階基礎工事はこれにて終了し、大工工事が始まりました!

2014年11月前半~11月末 西側「G」「H」部屋、補強~完成の様子

図面左上に位置しています、二間続きの「G」「H」のお部屋の工事の様子です。

既存の壁を一度壊して耐力壁とし、内装復帰するというのは他のお部屋と同じ工程なのですが、こちらは1ヶ所、イレギュラーな形で設置しなければならない新規の柱があります。

理由は、図面をご覧いただけるとおわかりいただけるかと思いますが、「G」「H」のお部屋自体が、他のお部屋に比べて、少し斜めの形で配置されている為なんです。

そのままドンと柱を立てると、非常に目立ってしまう為、この部分には建築家の丸谷博男先生(写真)がお知恵を貸してくださいました。結果、かなり素敵なデザイン壁が出来ることになりました!

さてさて、どんな風になるのか?工事の様子でご覧ください!

着工前のG、H部屋です。

今までのお部屋と同じく既存の壁が壊され、構造用合板の入った壁に造りかえられていきます。赤い色が付いている箇所が、壁を再形成する箇所です。

壁が壊されたところ。こちら、下半分が障子の入った屋内窓になっていました。窓や出入り口があると、建物を支える為の壁にはならないので、この度の補強で塞がれることになります。

全面に構造用合板が張られ、耐力を持った壁になりました。

こちらの床の間の壁面も一旦全て壁を剥がし、隙間無く構造用合板が張られました。

構造用合板は、既存の構造としっかりと結合されていなければ意味がありません。上を見ると、梁の部分まで、しっかりと構造用合板が張られています。

そしてこちら!Hのお部屋に隣接する廊下です。ここが、先の図面で解説した、イレギュラーな位置に新規柱を立てなければならない箇所です。

柱が登場。この柱は、補強の為のものであると同時に、インテリアの一部である「見せ柱」にしますので、美しい北山杉の磨き丸太を使用します。

新しい柱は、上は梁、下は土台としっかりと結合されます。こちらの写真は上の天井が一部剥がされ、梁と結合されたところ。

そして、この柱に繋げる形で、根がらみの土台を入れます。

そして、新規柱の向かい側にある既存の壁も少しだけ壊して、壁の奥にある既存の柱と根がらみの土台を、耐震金物で結合します。

そして・・・このような壁が出来ました!

京壁塗りまで終わったところ。こちらは下が、空間に広がりを持たせる意味合いで少し空いておりまして、内部に仕込まれたLED間接照明が、効果的に廊下を照らしてくれるようになっています!

尚、こちらは下が開口になっていますが、工事中の写真の通り、根がらみという形で土台が入っていますので、支えになる壁となっています。

そして、新しく廊下に造作した壁の裏側となる、Hのお部屋側の壁。
廊下側の壁とこちらの壁の間に、少しだけ空洞が生じることになりましたので、それを利用して、装飾的なポイントを新しく造作いたします。

なんと、壁に丸い穴があきました!
丸い形は、実はとても難しく手間がかかる作業です。
綺麗な正円にするために、曲げベニヤという特殊な素材を使っているんですよ。大工さん頑張ってくれました!

この空洞部は、廊下側に新しく造った壁と、今回丸い開口を開けたお部屋側の間の空間です。ここには、間接照明を仕込みますので、電気屋さんが作業を行います。

そして、壁下地。丸窓部分は、下地塗を2回に分けて行いました。

仕上げの京壁塗りです。こちら、丸窓の内枠部分のような細かい箇所にムラ無く塗るのは難しいものですが、プロの職人さんは馴れた手つきで美しく塗り上げてくれます。

全体の京壁左官工事が終わりました。写真は、冬に扇風機?という感じですが、こちら、塗装後の乾燥をさせているところです。乾燥したら、完成です!

畳を戻し、クリーニングを行って、完成したG&H部屋です。 補強前の雰囲気と違わない仕上がりになりました。

こちらの丸窓は新しく造作した箇所なのに、昔からのこのお部屋としっくり馴染みながらも、モダンな印象になっています。
内部に壷を置いて、ちょっとだけ見える感じがおしゃれ!
江知勝店主様も、こちらはたいそうお気に入りのポイントだそうですよ。

丸窓から隙間を覗き込むと、このようになっています。
天井に使っているのは、数寄屋の素材で「サツマヨシ」という天井材です。照明は斜め上から光が来るような位置になっております。

そして、この小さなスペースの床になる部分には、ケヤキを使いました。小さいけれどおしゃれに装飾され、隠れたこだわりスペースですね。

2014年11月前半~11月末 西側「M」補強~完成の様子

南側にあります、図面上では「M」と記載された小ぶりのお部屋です。

補強を行うのは、こちらの開口部になります。

こちらの「ダイライト耐震かべ 真壁タイプ」を使用して補強します。

新設した「面皮柱(めんかわはしら)」に、骨組みが取り付けられた状態がこちら。

「ダイライト」が貼られました。こちら、裏側が構造用合板になっていて非常に丈夫な壁材で、耐力壁の役割を果たします。

左右に新しい耐力壁が出来ました。

こちら床の間の面の壁にも構造用合板が貼られ、その上からプラスターボードが取り付けられます。このボードが内装の下地になります。

そしてこちらのお部屋も、補強で新しく加えた柱が、経年した木材の中では浮いてしまわないように、「古式塗料」塗装をかけます。職人さんは、私どもの現場ではいつもお馴染みの「松永塗装工業」の内田さんです。ムラ無く、素早く塗っていく手さばきはさすが!

全く違和感無く仕上がりました。

壁面は左官工事が行われています。まずは下塗り。

そして、上塗りの京壁を塗ります。

あとは畳を敷きなおして完成です。補強の為に壁を壊し、内装をやり直したとは思えない雰囲気!味わい深いお部屋が再現できました。

お庭に面した廊下の床には紀州材の桧を張りました。仕上げ塗装は、米ぬかで作られた自然塗料「キヌカ」です。

2014年11月前半~11月末 玄関とその周辺の補強~完成の様子

お店の入り口である玄関、そしてスタッフさんの更衣室の耐震補強とその後の復旧工事の様子です。

素晴らしく風情のある江知勝様の玄関!こちらも、補強を行う事になりました。

この下駄箱の裏側にある壁が、耐力壁になります。

造り付けだった下駄箱が撤去され裏側の壁面が現れました。

新しく土台が設置され、大工さんが金物を取り付けているところです。。

上は、新しい梁です。こちらも、金物設置中です。

こちらが金物です。見ての通り、しっかりと結合されております。

構造用合板が張られています。

上まできっちりと構造用合板が張られ、耐力壁になりました!

足元は「J耐震開口フレーム」の為の基礎を形成します。まずはコンクリ打設のための仮枠を。

基礎も出来上がりました。

そして、新しく造作された下駄箱も設置されました。こちら、非常に立派な杉板を使ったもので、新しいものではあるのですが、歴史を感じるこの空間に設置されても違和感を感じません。

こちらは、玄関脇から入る下足室。こちらも補強の為に一度取り壊しをしましたので、再度下足棚が造作されました。更に、元々の雰囲気に近づける為に、古色塗装&柿渋塗装を行っているところです。

下の玄関タイルも新しく張り替えられ、下足室、完成しました!一度取り壊したとは思えない雰囲気に仕上がりましたでしょう?

そして、さきほど玄関を補強した箇所の逆側にも、このように基礎を作ります。これはこの後設置される「J耐震開口フレーム」のためのものです。

仮枠が外されました。玄関の左右両側に造ったこの基礎と繋げる形で、この後「J耐震開口フレーム」が設置されることになります。

こちらは、下足入れの裏側に位置する、スタッフさんの更衣室です。こちらも補強の為に一度壁を壊し、構造用合板が張られました。

こちらは客室ではありませんので、スタッフさん方の使い勝手を考慮した内装にいたしました。鏡やクローゼットが設置され、床には温かみがあり柔らかい、コルクの床を張りました。

皆さんが便利に使えるように、棚も設置されました。

2014年11月末 屋根の補修

こちら、耐震工事とは別に、メンテナンス工事を依頼された屋根です。2階の屋根で一部雨漏りがありお困りだったそうです。

原因と思われる、屋根笠木の下地交換や・・・・

痛んでいた屋根のスレートを交換し、防水処置も行いました。

2014年12月/江知勝様・2014年内の補強工事が、無事終了しました!

この度、耐震工事を行った1階のお部屋は、既にお客様をお通しできる状態になりました!

この後、12月~1月前半の忘年会&新年会の時期は、江知勝様にとって1年で最も多忙なシーズンとなります。その時期に工事がかかってしまわないように、11月いっぱいで、2014年内に予定していた1階の工事は、予定通り終了することができました。

江知勝店主様、また、協力いただきました多くの職人さんと業者さん方に感謝いたします。

2015年に入りましたら、再び工事が再開し、2階の補強工事と1階玄関の耐震フレーム取り付けが行われる予定となっております その様子は、またこちらにてご紹介させていただきます!

2015年

江知勝様の耐震リフォーム工事の様子を引き続きご紹介いたします。
年末年始の繁忙期を避けるため、2014年11月末でいったん工事をお休みし、2015年に再開しました。
2015年は、玄関工事の続きから始まり、主に2階の工事を行います。

2015年1月 玄関・耐震フレーム施工

昨年中に出来る範囲の補強と、耐震フレーム施工のための基礎造りまで終わっていた玄関、年が明けて、残りの補強工事を行います。

>>2014年内に行った玄関の補強工事の様子はこちらから

今回、江知勝様の玄関の補強に用いる「J-耐震フレーム」。

こちら、木造軸組み工法の建物における、店舗の入り口や車庫といった大型の開口部を補強する為に開発された門型フレームです。開口部が広すぎると建物の強度が落ちてしまうのですが、このフレームを設置することで、開口部はそのままに、耐震性を高める事ができます。

江知勝様では、J-耐震フレームを正面玄関に設置いたします、 そして、設置したフレームはそのままむき出しという訳にはいきませんので、この数奇屋の建物に馴染むような化粧を施します。

工事の様子をご覧ください。

こちら、昨年中に設置されていたJ耐震フレーム用の基礎です。
こちらに繋げる形でフレームが設置されます。

年が明けて、いよいよフレームの設置工事が始まりました。開口部に門型に取り付けられます。

専用のボルトでしっかりと既存の構造部と接合されます。

既存の梁にもしっかりと固定されています。
このフレーム、角の緑の部分は、アラミド繊維シートが接着されています。

アラミド繊維は、住宅の基礎や、鉄筋コンクリートの補強に使用される、非常に強固な素材です。角の部分は、地震の揺れの際には大きな力がかかる個所ですが、このアラミド繊維が上手くその力を分散させてくれます。

基礎との結合部はといいますと、このようになっています。

当然ですが、ビクともしません!

とても優秀なフレームですが、数奇屋建築の中でむきだしでは非常に目立ちますので、上から紀州産の杉の化粧板を張ります。

品のある木目が美しい紀州杉の化粧板。柱部分にも張られました。

そして、天然オイル塗装で仕上げます。

塗装をすると、こっくりとした印象になってより味わい深いです。

江知勝様の顔になる玄関ですから、細かい意匠まで凝りました。こちらの部分、 J耐震フレーム補強の為に一部、切除しなければならなかったのですが・・・

このように造作して、素敵に仕上がりました!上に張っているのは、「代萩」という昔ながらの素材です。
足元の基礎の部分にも 装飾的なタイルが張られ、補強の為の基礎には見えなくなりました!

そして玄関天井。こちら、この度の耐震補強の前には、数寄屋特有の網代天井がありました。

しかし、この度、天井フレームを目立たせすぎないようにする為、天井の高さを少し下げることになりました。
既存の網代天井の少し下に、新しい天井下地を作ります。

下地ボードまで張られたところ。既存の天井と新しい天井の間に出来た隙間を利用して、照明が設置されました。この趣のある照明は、以前、こちらの客間で使われていたものを再利用しました。

そして、新しい天井板が設置されます!せっかくの雰囲気をリフォーム後も壊さない為、新しい天井も、ヘギ板を使った網代天井にいたします。

長野県の「小林ヘギ板店」の熟練職人さんが丁寧に手で編んでいる非常に貴重な素材です。現在、ヘギ板を作ることができる職人さんは、2名しかいらっしゃらないそうです。

天井完成!違和感の無い、味わい深い雰囲気に仕上がりました。

リフォーム前と後の比較です。耐震フレームが入ったのが目立たず、違和感無く馴染んでくれました。

2015年1月 2階「C」「D」部屋の耐震補強

2階の耐震補強も始まりました。まずは図面北西の、C・Dと記載されている続き部屋の客室の工事の様子です。

こちらの耐震補強になります。このお部屋は図面で「C」と記載されているところです。

この床の間の部分は左右に耐力壁が立てられます。

この壁面も一度剥がし、耐力壁になる壁を造り直します。

こちらは「C」のお隣になります「D」と記載されたお部屋。照明が非常に美しいですね。こちらも壁面の一部を耐力壁にする補強を行う事になります。

解体の前に、養生作業です。江知勝様の補強工事は、今あるものはほとんどそのまま活かしますので、意匠にキズ等を付けてしまったりしないように、丁寧に覆いを掛けます。

耐力壁にする個所を剥がすところから始まりました。

下がり壁に使われている「落とし掛け」という化粧材を取り外しています。

こちら、新しく搬入された木材は・・・・

この左右に壁を立てる床の間の柱になりました。

柱の上部分です。ぴったり加工して、天井裏を通っている梁に結合されています。

さきほど取り外した「落とし掛け」です。これは今後も再利用いたしますので、大工さんがちょっとサイズを加工です。

壁の下地が入りました。「落とし掛け」も再度取り付けられていますね。

構造用合板を張り、耐力を持った壁に!

最初に既存の壁が剥がされた個所も、耐力壁になりました。

こちらは、二つのお部屋の間にある小さな廊下です。この突き当たり部分も耐力壁になりますので、このように既存の壁を剥がし・・・

構造用合板を張って耐力壁に。

構造用合板の上から仕上げのための下地ボードを張ります。

古色が塗られ始めています。新しい柱はまだ白いので、経年して色合いが濃く変化した既存の柱の中だと浮いてしまうため、そのカムフラージュの為のものです。

塗料は「久米蔵」を使用。古民家の改修によく使用される、天然素材を使った古色用塗料です。

そして左官屋さん登場です。 まずは既存の京壁を落とすところから。
まだらになっている箇所が、京壁が落とされた状態の壁です。

壁の塗り替えは、今回、補強を行わなかった個所も含め全体で行います。何故なら、 新しく塗り替えた個所と既存の個所があるとやはりどうしても違いがわかり、目立ってしまうからです。
こちらも、壁の補強は行っていない箇所ですが、京壁だけは塗り替えられます。

そして、下塗り→仕上げ塗りの順で、新しく京壁が塗りなおされます。

塗りあがった後に早く乾燥させる為の送風を行っています。
プロの左官屋さんの仕事は流石です。非常に美しい仕上がりとなりました!

ほぼ完成の室内。一度取り外されていた畳が再び入りました。


2015年1月 2階階段・吹き抜け部分の耐震補強

2階階段スペース、吹き抜け部分の壁面を補強いたします。

写真の「千客万来」という壁掛けのある面とその左右が補強箇所です。

まずは、階段や、工事をしない壁にキズを付けない様に養生を行い・・・

このように、工事の為の足場を造ります。

既存の壁が剥がされます。

構造用合板を補強する3面の壁の、上から下までぴっちり取り付けします。

下地ボード→京壁の下塗りを行います。

仕上げの京壁が塗られました。写真はまだ乾燥していない状態です。

完全に乾いたら、調度品を元の位置に戻し、以前の状態に戻りました。

2015年1月~2月 2階「A」「B」部屋の耐震補強
続きまして図面南側、A・Bと記載されている続き部屋の客室の工事の様子です。
普段は真ん中がパーテーションで仕切られていますが、団体様がお越しの際にはこちらを取り払って、大広間として使用できるようになっているそうです。

こちらは「A」の方のお部屋。写真正面、床の間の部分の壁を一度壊して補強いたします。

こちら、「B」のお部屋。この開口部の左右に新たな耐力壁を立てます。

解体が始まりました。こちらも、建物を大事に残しながらの補強工事なので、壊す箇所以外は養生してから、必要な箇所のみ丁寧に解体します。

「A」のお部屋ではこちらの床の間の壁を一面、耐力壁にしますので、もともとの壁が取り外されました。

そして、耐力壁にする為の構造用合板を張ります。この後、内装の下地ボードを張り、じゅらく壁を塗ってゆくこととなります。
>>構造用合板について

こちらは「B」のお部屋です。こちらでは、壁一面が障子になっている箇所の左右に、耐力壁を立てる補強を行いますので、一旦、建具を取り外します。

柱を立てて・・・

構造用合板が嵌めまれた耐力壁が左右に新設されました。

こちら、欄間障子がある箇所です。
左右に耐力壁を立てるのに合わせ、上の欄間障子も形を変える必要があります。
一度、全て取り外して、同じ場所に再度、嵌め込む為の枠を造作しました。

こちらは、「A」「B」のお部屋に隣接する廊下です。 なにやら設置していますが・・・

A,Bの境目に立つ柱と結合する形で補強された、新しい梁です! 左右の金物が、左右の柱と梁をしっかり繋いでくれています。

補強が終わりましたら、他のお部屋と同じく、京壁で仕上げます。まずは下塗り。

仕上げ塗りです。今回、壁を壊さなかった箇所も、京壁は塗りなおしをします。
新しく塗った箇所と以前から塗られていた箇所では色に差が出てしまうからです。

もちろんこの梁も、上に下地ボード→京壁下塗り→京壁の順で仕上げます。

壁塗り後、再び、建具が設置されました。
左右の壁は今回新しく立てたものですが、古色塗装がされ、とても新設には見えないくらい周囲に溶け込みました。

さきほど枠を造作しなおしていた欄間障子もはめ込まれました。 以前は開閉ができるようになっていた障子なのですが、 左右が壁になった為、嵌め殺しの形になりました。

下の畳も、今回を機に新しいものに交換されました。最高級国産い草を使った畳です。
こちら、AとBの二間続きで使った場合と、各お部屋仕切った場合で、掘りごたつにしたり、塞いで通常の畳にしたり、自由に調整できるようになっている、特注のものです。

ほりごたつで、お客様が足を入れる部分には、新たにカーペットフロアを張りました。

養生が撤去され、A、Bの耐震補強、完成です!

2015年1月~2月 2階「E」「F」部屋の耐震補強
こちら、図面でE、Fと記載された東側の二間続きのお部屋です。 Eのお部屋の一部壁の補強と、隣接した廊下で補強を行います。

Eのお部屋では、こちらの壁を耐力壁にします。

丁寧に解体いたしました。

耐力壁にする為の、構造用合板です。
この写真では既に、構造用合板の上に内装の下地ボードが張られ始めているところです。

こちらは補強を行う壁ではありませんが、京壁の塗り替えを行いますので、既存のものを落とす作業を行っています。

二部屋に隣接した廊下です。こちらも一部壁を補強し、床の張替えを行いますので、必要な箇所のみ解体を行いました。

写真の廊下奥、補強を行った壁です。 こちら建物の角に当たる箇所なので、補強必須でした。
この写真では既に、京壁塗装まで終わったところになります。

床は、紀州のヒノキ材の無垢板で張替えです。節の無い、大変貴重な材を使わせていただきました。

無垢材には必ず仕上げの塗料が必要です。(何も塗らないと板が反ったり割れたりします)ここでは、キヌカという、米ぬかを原料とした仕上げオイルを使用。 品のあるツヤが出て、美しい仕上がりです。

お部屋の床です、下地や掘りごたつの枠を補強しました。

畳が入りました。以前のものは経年で痛んできていましたので、新しいものに交換です。

調度品を元に戻し、E&F部屋の補強、完了です。

2015年2月 2階トイレの内装

こちらは補強をする箇所ではないのですが、この度の工事に合わせ、上記のように内装を整えることにいたしました。

リフォーム前の様子です。
床は板の間風のクッションフロアになっていましたが、江知勝様のこの建物の中では、 ビニールの素材感がちょっと浮いてしまいます。

そこを改善するのに合わせ、建具の交換や、洗面台ニッチの造作を行う事になりました。

【リフォーム後は・・・】
こんな感じで変わりました! この建物の雰囲気に合った、落ち着いた仕上がりです。

床は、高級感のある大判のタイルに張替えられました。 見た目が良くなるだけで無く、お掃除もしやすくなりますよ。

洗面台には、木の板で、使いやすいニッチを。こちらには生花など飾る事ができるようになりました。

ちょっと見えずらいですが、扉もこちら、建具職人さんにオーダーで造っていただいたものに変更です。
アガチス材の付き板で、小さな小窓が可愛らしいです。

2015年2月後半~3月初旬 外部、門の内側に自転車置き場を造作

数寄屋ならではの入り口である、凝った造作の「数寄屋門」。

この門を入った内側の脇に、従業員さんやオーナ様が自転車を置くスペースの造作依頼をいただきました。

こちらはお客様が出入りする場所です。極力、目立たず、違和感の無いものにする必要があります。

まずは、足元の基礎工事から。

使用する材料が搬入されました。この材を使って、料亭のような雰囲気に溶け込む、木造の風流なスペースを造作いたします!

柱や梁、屋根が手早く組まれてゆきます。

どうでしょう!ちょっとした四阿(あずまや)のような雰囲気のスペースとなりました。

表面に桧皮を使った仕切りが、自転車を目隠ししてくれます。

こちらは屋根です。まずは防水の為のシートを敷き・・・

仕上げは、寺社建築でよく使用される、銅葺きの屋根です。

元々の入り口の屋根の色と差がありますが、こちらも同じ銅葺きなんです。
銅は、経年で緑青色に変化し、味わいが出ます。 この自転車置き場の屋根も、いずれは同じような緑青色に変わってゆきます。

2015年3月・江知勝様改修工事、終了いたしました!

2014年10月から始まった江知勝様の耐震工事ですが、2015年3月にてついに完了いたしました。

私どもにとっては今までの経験の集大成とも言えるような、貴重なお仕事となりました。大切な建物をお任せくださった店主様には、深く感謝申し上げます。

5ヶ月弱にわたる工事の間、お店は通常営業をなさっており、店主様とスタッフ様はいつもと違う環境でご苦労があったかと思います。 その中でも、多大なご協力いただきました。重ねて感謝申し上げます。

江知勝様はこの建物のみならず、すき焼きも本当に美味しく、店員さんも皆さん気持のいい方々ばかりでいらっしゃいます!

これからも沢山の方々が、江知勝様のお店で素敵な時間を過ごすことができますよう、いちファンとして祈念しております。

この度はありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました!