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三世代が笑顔で暮らす二世帯住宅リフォーム
S様邸 ハウスデータ
築年数 | 50年 |
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構造 | 木造2階建て住宅 |
広さ | 建坪16.3坪(54平米)、延床33.3坪(110平米) |
内容 | 1・2階のスケルトンリフォーム、外部リフォーム |
地域 | 東京都江東区 |
ご主人様が生まれ育った家を、お嬢様ご夫婦と暮らす二世帯住宅に。
築50年になる、ご主人様のご実家のリフォームをご依頼いただきました。
お嬢様ご一家と一緒に暮らす二世帯住宅へとリフォームします。 世帯ごとに階を分け、1階はご両親の親世帯、2階はお嬢様ご夫婦と2人のお孫さんの子世帯のスペースにする計画です。
しっかりとした耐震補強、二世帯住宅ならではの使いやすい間取りなど、細かいところまで行き届いた設計で、ずっと安心して暮らせる家へ。まるで新築同様のお住まいに生まれ変わりました。
S様は、昔ながらの住宅地に建つ築50年ほどの住宅をリフォームしたいとご相談に見えました。 東京都江東区にある私たちの事務所からほど近いところにある建物です。
別々にお暮らしのお嬢様ご夫婦やお孫さんたちと一緒に暮らすため、二世帯住宅にすることをご希望でした。 当初は新築もお考えだったそうですが、セットバックが必要な立地のため、新築にすると広さが60%程度になってしまいます。 二世帯で暮らすのは難しいサイズです。
新築とリフォームのメリット・デメリットをご説明し、ご家族で話し合われた結果、S様はリフォーム工事を選ばれました。
Before
S様ご家族のご要望を詳しくお伺いして、親世帯と子世帯それぞれに合わせた柔軟な間取りをご提案します。
1階の親世帯には、ご主人様と奥様が2人でお暮らしになります。 お二人でお店を経営されているため、生活のサイクルが少し違っているそうで、このようなご要望をいただきました。
そこでご提案したのが、こちらの間取りです。
生活ゾーンを分けて、ご夫婦それぞれが快適な間取り
1階 Before
1階 After
リフォーム前の1階は、片隅に浴室があり、大部分が車庫になっていました。 車1台分の駐車スペースを残して、ご主人様と奥様それぞれのお部屋と共用スペース、水まわりをコンパクトにまとめます。
ご主人様と奥様はお休みになる時間が違うとのことで、寝室となる2つの和室は、襖で仕切れるようになっています。
共用スペースとして計画したダイニングキッチンは、キッチン部分をうまく分けて、小さなテーブルを置くスペースを確保しました。 キッチンの背面にはお持ちの収納棚を設置できるようにして、使い勝手の良いスペースになります。
新設する水まわりは、1箇所にコンパクトにまとめます。
実際の使用イメージです。和室の襖を開けて、一体のスペースとして使うこともできます。
2階の子世帯でお暮らしになるのは、お嬢様ご夫妻と小学生のお子様2人の4人です。 2階の間取りについては、こんなご要望をいただきました。
そこでご提案したのが、こちらの間取りです。
お子様の成長に合わせて、柔軟に変えられる間取り
1階 Before
1階 After
リフォーム前の2階は、5つの小さなお部屋に分かれていました。 水まわり設備も1つずつしかありませんでしたが、2階にも新設して二世帯住宅仕様に。 LDKと個室の使い方を柔軟に変えられるフレキシブルな間取りにします。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
お嬢様ご夫妻は、2人のお子様それぞれに個室を造っておきたいとご希望でした。 しかし、まだお子様たちが小さいので、しばらくの間はご家族一緒に過ごしたいとのこと。
そこで、仕切り壁を立てるのではなく、引戸でお部屋を区切れるように提案しました。 当初は引戸を開けてLDK+寝室として使い、いずれは引戸を閉めて個室にすることができます。
ご家族の生活スタイルに合わせて、自由に変えられる空間となります。
お子様が小さいうちは、個室を分けず家族全員の寝室に。LDKも広々使います。
お子様が大きくなったら、個室を2つに分けて、LDKの一部をご両親の寝室に。
お住まいになる方が安心して安全に暮らせるように、良質な自然素材を厳選して使い、身体にやさしいお住まいをご提案します。
まず、木造住宅で一番重要な構造部分には、国産の柱材を採用します。 国産材は品質が高く、伐採から製品化までの過程がはっきりしている安全な木材です。 完成したら見えなくなる部分だからこそ、安心・安全な素材を使用します。
また、内装にも良質な自然素材を採用して、夏はさらっと気持ちよく、冬はほのかに暖かい、居心地のいい家に仕上げます。
2階の子世帯では、小さなお子様たちが床に座ってお食事される予定のため、特に床の素材は良いものをご提案しました。 サンプルをご覧いただいた結果、無垢フローリングとコルクタイルを採用されることになりました。
二世帯住宅の1階、2階それぞれにキッチンを設けるため、スペースは限られてしまいます。 そこでご提案したのが、サンウェーブ(現LIXIL)のキッチン「ピット」です。
ピットなら、キッチン周りのこまごましたものをスッキリ収納できて、機能性はピカイチです。 S様をショールームにご案内して、じっくりご検討いただきました。
収納スペースも不足しないように工夫しました。
1階は無駄なスペースを作らず、思い通りの収納ができるように計画しました。 実際に収納する物を想定して、ハンガーパイプの本数や高さを決め、オリジナル仕様の収納を造作します。
2階は、お子様が成長して荷物が増えても十分しまえるように、たっぷりした天井裏収納を計画しました。
ご主人様から強くご要望いただいていたのが、「強い家にすること」でした。 ご主人様は、築50年になる家のため、あちこち傷んでいるだろうと予想していたそうです。 お打ち合わせ中にも、「強い家」と何度も口にされていました。
S様邸は以前運送業を営まれていたそうで、その名残りで1階部分のほとんどが車庫になっていました。 ここを居室とするために、構造から見直して基礎を造り直し、耐力壁をバランス良く配置することで、耐震性を上げます。
リフォーム完成後は、構造部分が見えなくなってしまうため、耐震工事中はS様に要所要所をご確認いただき、透明性の高い工事を行います。
ご主人様からは、「夏は暑くて、冬は寒いのが悩み。何としても改善したい」というご要望もいただいていました。 今回のリフォームでしっかり断熱性を上げて、一年中ずっと快適に過ごせる住まいにします。冷暖房効率も良くなりますよ。
壁には高性能でエコロジーな断熱材パーフェクトバリアを。床にも断熱材を敷き詰め、床下から上がってくる冷気を防ぎます。夏場の暑さ対策として、屋根も断熱します。
また、特に重要な窓の断熱も行います。 窓からの熱の出入りは意外と多いもの。 冬は暖めた空気が逃げるのを防ぎ、夏は冷やした空気が温まらないようにするため、気密性の高い窓サッシに交換します。
ガラスは空気層を持つペアガラスに。断熱性をアップしながら、結露を低減させることができます。
1階が車庫、2階が住居になっているS様邸を、現代の暮らしに合う二世帯住宅へ。 リフォーム工事の様子を詳しくご紹介します。
施工責任者
一級建築士
塩谷 敏雄
S様邸は築50年の木造住宅です。 大切に手を入れながらお住まいになっていたので、外観から大きな問題は見受けられませんでした。
しかし、昭和30年代の建築で、1階部分が車庫になっているピロティ構造の建物のため、構造からしっかり改善する必要がありました。 見た目をきれいにするだけのリフォームではなく、見えない部分に特に力を入れて工事を進めます。
また、S様邸は敷地目一杯に建っているため、配管などが隣へ越境しないよう、いつも以上に気を使いました。 難しい工事となりましたが、その分、やりがいを感じる仕事でした。
S様邸をスケルトンリフォームするため、内装や建具、設備などをすべて撤去し、柱や梁などの骨組みだけの状態に解体します。
一昔前の東京の下町では、屋根の上にバルコニーを乗せ、階段室として塔屋が造られている家が多く見られました。 住宅密集地で限られたスペースを有効活用する工夫です。
S様邸の屋根にも同様のバルコニーと塔屋がありましたが、鉄製で重く、老朽化も進んでいたため、撤去することになりました。
かなりの重量があるため、細心の注意を払って少しずつカットしながら撤去しました。
Before
1階駐車場のベタ基礎のコンクリートは、建築された年代を考えると、鉄筋が入っていない無筋基礎の可能性がありました。 無筋基礎では、2階の荷重を支えるのに不安があるため、基礎をいったん撤去して新設することにしました。
専門業者が厚さ15センチほどの基礎を3日かけて解体したところ、やはり無筋基礎だったことがわかりました。 しっかりした基礎を新設して、耐震性を高めます。
築年数の長い戸建住宅では、必ずと言っていいほど、解体後に問題点が見つかります。 残念ながら、S様邸でも問題が見つかってしまいました。
S様邸は、昭和30年当時としては標準的な施工方法だったと思いますが、現在の施工方法とは大きく異なります。
まず材木のサイズが小さく、使用量も極端に少なくなっていました。 耐震設計も現在とは比べ物にならないくらい脆弱なものでした。
現在の耐震基準に合わせた木造住宅にするため、耐震補強の方法を検討する必要がありました。
水道の配管も、解体してみないとわからないものの1つです。 S様邸では、昔ながらの土管が使われていたため、すべて新しいものに交換することになりました。
電気とガスも建築当時のままでしたが、特に電気の使用量は昔と今で大きく違うので、現代の生活に対応できるように配線を新しくしました。
施工責任者
一級建築士
塩谷 敏雄
工事の前に現地調査を行い、お客様にも詳しく伺った上で、建物の状態を予測してリフォーム計画を立てていますが、解体してみないとわからないことが多々あります。事前の調査は非破壊で行うため、仕方のないところです。
耐震性を高め、安心・安全な家にするために、この問題点をどのように解決するかを検討します。 現場の状況に合わせて柔軟に対応し、最善の対策を考えることが大切だと考えています。
計画の変更や追加が発生する場合は、お客様に現状をお見せして、ご納得いただいた上で工事を進めています。
S様邸では以前、運送業を営まれていたことから、1階はほぼ全面がトラックの車庫になっていました。 車庫のように柱のない空間を持つピロティ構造の建物は、耐震面で不安があります。
基礎は建物を支えるために最も重要な部分です。いくら耐震性の高い建物でも、基礎がしっかりしていなければ、倒壊の恐れがあります。 今回のリフォームで、基礎を信頼できるものに造り直して、地震に強い建物にします。
Before
元の基礎は無筋基礎だったため、コンクリートを撤去して地盤を改良し、鉄筋の入った丈夫な基礎を造ることとなりました。
駐車場部分は打ち直し、外周部は打ち増しして、より強固な基礎に。内部の増築部分には、新しく基礎を造ります。 これで新築並みに地震に耐えることができる基礎になります。
既存の基礎を撤去すると、割栗石もない土間になっていました。ここに新しい基礎を造ります。
転圧機を使って土間に割栗石を敷き込み、頑丈な基礎にします。割栗石は12~15cmほどの砕石です。
防湿シートを敷いて、床下の湿気が室内に入るのを防ぎます。
凸凹のある13mmの異形鉄筋を、200mm間隔で配筋します。立ち上がりは300mmと、標準的な仕様です。
鉄筋の上からコンクリートを流し込み、新しいベタ基礎ができあがりました。
ベタ基礎が固まったら、立ち上がり部分の型枠を設置します。
アンカーボルトが取り付けられた型枠にコンクリートを流し込み、固まったら基礎の完成です!
いつもお世話になっているアルファ基興さんのご協力で、見るからに頑丈そうな基礎が完成しました。 信頼のおけるベテラン職人さんのおかげです。ありがとうございます。
ガランとした1階部分に、新しく居室を造っていきます。 土台を設置して、柱を立てて梁を架ける様子は、ここだけ新築工事のようですね。
リフォームが完成したらほとんど目に触れない部分ですが、見えなくなるからこそしっかりと施工していきます。
耐震計画に基づいて、耐力壁をバランス良く配置し、斜めの筋交いを取り付けます。
既存の壁にも筋交いを取り付け、強度を上げます。
柱と土台、梁の接合部分には耐震金物を取り付け、地震で柱が抜けるのを防ぎます。
天井と壁に断熱材を施工し、S様が悩まれていた夏の暑さと冬の寒さを解消します。
床にも断熱材を施工します。防音性能にも優れた断熱材で、生活音のストレスも軽減します。
構造材として使ったのは、和歌山の山長商店さんの木材です。 土台はヒノキ、柱は紀州産のスギ、間柱や筋交いにも国産材を使用しました。
国産材は品質が高く、出所がはっきりしているため安心です。 木材は製品となるまでに長期間の乾燥が必要ですが、輸入木材では製品化の過程がはっきりわかりません。 家の要となる構造部分に使う木材は、安心できる国産材を使用しています。
写真は今回使用したヒノキ材です。 強度を示すEは150です。標準は70~90のため、耐久性があることがわかります。 水分量を%で表すSDは15です。乾燥が不十分な木材は狂いが出てくることがありますが、水分量が15%なら安心です。
水道管は地中に埋め込まれているため、どのような状態かは解体しないとわかりません。 S様邸の水道管は、昔ながらの土管が使われていました。 経年して傷みも激しく、水漏れしていたため、新しい水道管に交換することになりました。
水道管を交換する工事はかなり大がかりなものです。 予想外の追加工事となりましたが、S様に現場をご確認いただいた上で、対応方法を詳しくご説明してから工事を進めました。
かなり大がかりな工事が必要になりました。
完成後の水道管です。
2階も耐震・断熱工事を行い、住まいの性能を大幅にアップします。 1階と同じように、見えなくなる部分こそ、力を入れて施工していきます。
現代の耐震基準に合わせるため、大幅に補強をかけます。
耐震計画に合わせて、筋交いもすべて新しいものを取り付けました。
S様邸は二世帯住宅のため、水まわりの設備も倍になります。事前に計算して配管計画を作りました。
配管が露出にならないようパイプスペースを取り、エアコンや排水などの配管もきれいに納めました。
夏の暑さ対策として、2階の屋根にも断熱材をたっぷり施工しました。
美観と耐久性を高めるため、外壁の工事も行います。 S様邸の外壁はモルタル塗装でしたが、左面と背面の2方向は隣家がギリギリに接しているため、セメント防火板のままになっていました。 そこで、モルタル塗装の面とセメント防火板の面を、それぞれ別の方法でリフォームすることにしました。
モルタル塗装の面はかなり劣化していて、触っただけでポロポロ剥がれるほどでした。 古い塗装を丁寧に剥がし、改めてモルタルで塗装します。
セメント防火板の面は、目地に変形シリコンを注入し、外装仕上げ材のセラミクリーンで仕上げます。
Before
下地にラスカットパネルを施工します。耐震性・防火性・防水性に優れたモルタル下地材です。
ラスカットパネルの上にモルタルを上塗りします。
モルタルを2度塗りして、きれいに仕上がりました。
セメント防火板の面は、優れた耐久性と防水性を持つセラミクリーンで仕上げました。
室内の仕上げ工事を行い、
3ヶ月半のリフォーム工事が無事に完了しました!
工事中のご協力、ありがとうございます。
1階はS様ご夫婦の親世帯、2階はお嬢様ご夫婦の子世帯。ライフスタイルの異なる二世帯が、どちらも快適に過ごせるお住まいとなったS様邸の様子を、じっくりご紹介します。
▲1階 お忙しいご夫婦がゆっくり休めるプライベートスペース。
▲2階 お子様の成長に合わせて個室も作れる柔軟性のある間取り。
1階の大部分を占めていた車庫が、半分ほどの大きさになりました。 外壁もきれいに仕上がって、スッキリした外観になっています。
Before
親世帯と子世帯で共有する玄関と玄関ホールです。 ご家族みなさんで使えるよう、ゆったり広くなっています。
Before
車庫の中に玄関がありました。
S様ご夫妻が年齢を重ねた時に備えて、バリアフリー仕様になっています。 玄関にはL型の手すりを取り付けて、上り下りの動作もしやすくなりました。
また、玄関正面の扉の中には共用の洗濯機が隠れています。 扉を閉めるとクローゼットのように見えて、洗濯機があることがわかりません。
1階 Before
1階 After
車庫だった空間が、スケルトンリフォームで素敵な居住スペースに大変身です。
リビングダイニングはそれほど広くはありませんが、S様ご夫妻が心地良くお過ごしいただけるようにプランニングしました。 実際にお部屋に置く家具やインテリアを想定したイメージスケッチの通りに出来上がっています。
床には、明るい色合いが人気のカバザクラ無垢フローリングを採用しました。 無垢フローリングは蓄熱性が高いため、暖房効率が良くなり、冬でも暖かく過ごせます。
※詳しくは無垢フローリング~カバザクラをご覧ください。
リビングダイニングのイメージスケッチです。
Before
以前は車庫でした。
玄関へ続く建具は、半透明の窓がついた引戸を採用しました。 リビングダイニングの光が廊下に届いて明るく、圧迫感が和らいで空間を広く感じます。
玄関を入って2階へ上がるご家族の気配が感じられるのも良いですね。
リビングダイニングの隣にある和室との間は、引戸で間仕切りされています。 来客時など、広さが欲しい時は、引戸を開けて和室とひとつづきの空間にすれば、広々と使うことができます。
キッチンは壁付けにして、背面収納を設置して使われます。 欲しいものに手が届きやすいので、調理中は移動が少なくて済みますね。 使い勝手の良いキッチンスペースになりました。
キッチンはサンウェーブ(現LIXIL)の「ピット」です。 収納力が自慢のキッチンで、コンパクトなキッチンスペースをすっきりきれいに保てます。 奥様の選ばれたミントグリーン色がさわやかな雰囲気です。
リビングダイニングの引戸を開けると洗面室。そこから左がトイレ、右が浴室になっています。
浴室もリフォーム前とは大きく変わり、スペースを無駄なく使って十分な広さを確保しました。 動線もスムーズで使いやすい水まわりです。
Before
水まわりのこまごました物をしまえるよう、洗面台の横には天井までの棚を造作しました。 トイレの奥には階段下スペースを利用した収納を設け、扉代わりにウォッシャブルタイプのロールスクリーンを設置しました。
洗面室とトイレの床は、水に強いコルクタイルを採用。 冬は暖かく、夏はサラッと気持ちいい自然素材の床材です。
※詳しくはコルクタイルのメリットをご覧ください。
手すりも付いて安心なトイレです。
奥の収納にはロールスクリーンを設置しました。
お店を経営されているS様ご夫妻は、お休みになる時間が異なるため、お互いにゆっくりできるように、それぞれ個室を設けました。 2つの落ち着く和室で、ご主人様と奥様が、それぞれ自由に疲れを癒やすことができます。
どちらの和室にも大きめの収納を設けました。 収納は、S様ご夫妻がお持ちのお洋服に合わせて、オリジナルで造作しています。 長い丈のお洋服は少なめとのことで、ハンガーパイプを2本設置しました。
2階 Before
2階 After
古い家によくある、直線的で急勾配の階段が、ゆるやかな傾斜の安全な階段になりました。 手すりも設置したので、1階に住むS様ご夫妻も、2階に住む小さなお子様も、安心して上り下りできます。
Before
廊下を抜けると、広~いリビングダイニングです。 これは、引戸を開放して、洋室とつなげたスタイル。 お子様が小さなうちは、常にお子様に目を配れるように、こうしてオープンなスペースとして使われます。
お子様が大きくなったら、引戸を閉じて、洋室をご両親の寝室として使われる予定です。
Before
2階のご家族は床座でお食事されると伺って、コルクタイルの床をおすすめしました。
コルクタイルは空気を多く含むため、保温性と弾力性に優れ、お子様たちが寝そべっても安心です。 水にも強く、キッチンまわりにも最適です。
また、入り口のそばの壁はマグネットクロスになっています。 磁石がくっつくので、お子様の学校のプリントなどを貼るのに便利です。
小さなお子様に画鋲は危険なので、マグネットクロスが重宝します。
※詳しくは磁石のくっつく壁 マグネットクロスをご覧ください。
2階のキッチンも1階と同じ、サンウェーブ(現LIXIL)の「ピット」です。 こちらはL字型のキッチンで、作業動線が短く、使いやすいスタイルになっています。 収納がたっぷりあるので、キッチンまわりのものが効率良く収納できるのもポイント。
お嬢様が選ばれた木目調のデザインは、床のコルクタイルにもぴったり。暖かみのある空間となりました。
Before
リビングダイニングの天井に、入り口のようなものが...。こちらは、天井裏収納です! ハシゴを下ろして使えるようになっています。 お子様たちにとっては、まるでアスレチックのようですね。
普段はあまり使わない季節の物などを収納しておくのに便利です。
窓際の明るい2つの洋室は、将来はお子様の個室となる予定です。 お子様が大きくなるまでは、1部屋をご家族の寝室に、1部屋を自由に使えるフリースペースに使われます。 引戸で簡単に仕切れるので、フレキシブルに使えます。
右手の洋室には大きめの収納も設けました。 お子様の成長につれて荷物も増えていくことと思います。思い出もたくさん詰め込めますね。
間仕切りの引戸を開けたところ。
引戸を閉めると2つの個室に。
大きな収納もあります。
お子様たちが大きくなったら個室に早変わり!
二世帯住宅なので、2階にも水まわり設備を完備しました。
洗面室の床はコルクタイルです。お風呂に入る際は裸足になるので、素足に気持ちいいソフトなコルクタイルはうれしいですね。 洗面台の横には隙間収納をオリジナルで造作しました。普段使いのタオルなどをしまえます。
2階のトイレは、階段を上がってすぐの位置にあります。 トイレの床にもコルクタイルを採用しました。
リフォーム前と比べると、ずいぶんゆったりしたスペースになりましたね。
Before
リフォーム前は、屋根の上の小さなベランダで洗濯物を干していたそうですが、今回のリフォームで撤去したため、2階にベランダを設けることにしました。 これならより安全ですね。
リビングダイニングから洋室まで一直線なので、扉と窓を開け放つと、風が爽やかに通り抜けます。 通風にも役立つベランダです。
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝
S様邸は二世帯住宅のため、間取りや設備などを決めるのも2回ずつとなり、お手数をおかけしたことと思います。 私たちをご信頼くださって、いつも「まかせるよ」と言っていただいたのがとても嬉しかったです。 深く感謝申し上げます。
小さなお嬢ちゃんは、春からピカピカの一年生。 リフォームした新しい空間で、S様ご夫妻とお嬢様ご夫妻、お孫さんの三世代が、賑やかにお暮らしになることを思うと、私たちまで幸せな気持ちです。
この度は素晴らしいご縁をいただき、ありがとうございました。 今後ともよろしくお願いいたします。
S様、ありがとうございました!
末永くお幸せにお暮らしください。
(お引渡し時の記念撮影です)
リフォームアドバイザー
塩谷 理枝