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ハウスデータ

築年数 77年(1937年建築)
住宅仕様 2階建て木造住宅
広さ 建坪7.5坪、延床面積48㎡
リフォーム内容 ・1階スケルトンリフォーム
・2階内装リフォーム
・外装、屋根の葺き替え
地域 東京都中央区

戦前に建築された「長屋」のお宅です

年々開発が進む銀座エリアと、築地エリアなど昔ながらの佇まいを残す住宅地も多い中央区。

K様邸は、そんな、昔ながらの地域に建つ二棟長屋のうちの一棟です。

戦争中の空襲も潜り抜けた、今となってはとても貴重な、80年前の雰囲気を色濃く残す建物です。

風情はありましたが、実際に暮らしているとやはりお悩みが...

しかし、77年という年数を考えると、地震の際に耐えられるのかということは、とても心配です。

暮らしやすさ、といった点でも、80年近く前と現代のライフスタイルでは、大きく変化していますから、昔のままのお住まいでは、お困りの事も多かったそうです。

近年では当たり前になってきた、バリアフリーという概念も、77年前にはありませんでした。
※リフォーム前の1階間取りと、お悩みだったポイント

とはいえ、簡単に建て替えができない建物です


長屋の為、お隣と接しています。80年ほど前の下町の住宅地では、このように何軒か繋がっている構造の住宅は珍しくありませんでした。

K様ご一家は、このお家に長く住まわれており、立地も便利なことから、ここでずっと暮らしたいとお考えです。

80年近くの年月が経過している家であれば、取り壊して建替えをされる家主さんも沢山いらっしゃいますが、K様邸は長屋の為、お隣と接しています。

長屋で建替えをするとなると、繋がったお隣さんの建物にも影響が出てしまいますので、簡単にできるものではありません。

また、もし出来たとしても、こちらのエリアは昔ながらの路地がそのまま残っているので、道幅が狭く、建替えとなると、道路を広く開けるため家を小さくしなければなりません。

K様邸は、現在の建坪が7.5坪ほどなので、それも、あまり現実的な話ではありませんでした。

そこで、リフォームを選択!

そこで、選択されたのが、スケルトンリフォーム!
インターネットで、K様のような昔ながらのお住まいを手がける業者さんを探され、弊社にお声がけをいただきました。


ご相談いただき、早速お伺いいたしました

地震対策ができる建物になるような構造の見直しは勿論、 今まで暮らしてきて「こうなったらいいな」とご希望だったことを盛り込みます!

ご家族が安心して、ずっと快適に住める家に生まれ変わることになります。
まずは、耐震診断から行いました
K様が一番、重要視されていたのは、安心して暮らせる耐震補強をしたいということです。
東京都内でも大きな地震の可能性が指摘されておりますが、建て替えが難しい場合には、今の建物をしっかりと補強し、備えるしかありません。

まずは耐震補強を行い、建物の状態をチェックすることにしました。 リフォームの計画を具体的に作成する上でも、耐震診断は絶対に必要なものです。

耐震診断をベースに、構造の改善を計画し、その上で、新しい間取りを考えなくてはならないからです。

小屋裏のチェック。こちらはお隣のお家と一体になっています。 部屋の間仕切壁の下地の状態も確認いたします。

柱の傾きが無いかチェックしています。

床組のチェックです。 経年により朽ちている箇所があります。

実際に、建物状態をよく拝見し、詳細な評点を出したところ、 K様邸では0.13という数字が出ました。

これは「倒壊する可能性が高い」ということですから、 早急に改善しなければならないようです。

K様がお住まいの中央区が行っている、耐震補強工事の助成金も利用することになりました。

そして、K様邸のリフォーム計画が出来上がりました。

大きく変わる1階は...

K様のお宅は、建坪7.5坪。1階だけですと、25㎡の面積です。

都心の便利な立地の場合、住宅が密集しておりますので、K様邸くらいの広さのお宅は珍しくはありません。

しかし、やはりスペースが限られますので、動線や収納の配置には、知恵と工夫が必要になります。時間をかけて検討し、計画を練りました。

隣家とくっついている側は窓が無く、その反対側もお隣との隙間が50センチ程度なので、窓があっても採光するのは難しく、風も通りづらいです。

そこで、玄関側から出来るだけ奥まで光が入るようにしたり、玄関側からキッチン側まで風が通りやすいようにする配慮もされた設計になります。

長屋の建物の条件や特性を十分に理解したうえでの計画が求められます。


★ヒザに優しい「掘りごたつ」はK様たってのご希望です。
愛用のこたつをセッティングしてお使いになられるご予定です。

2階は...


耐震性を高めるために、既存の壁を耐力壁に補強します。
1階の間取り変更に合わせ、階段の位置が変わります。
1階と同じく断熱を行い、サッシも取り替えて内装を綺麗に整えます。

外部は...


耐震補強を行う関係で、外壁も新しくする必要があります。 以前の姿ではなくなりますが、和風のモダンな印象に仕上げます。
屋根も葺き替えとなります。

インテリアは、自然素材を使ったナチュラル空間に

毎日、目に入るもの、手に触れるものになる素材の選択も、快適な住まいにするにはとても大事なポイント。

私どもがお客様にいつもおすすめしている、無垢のフローリングや建具を贅沢に使い、天然木がもつ風合いに癒される空間になります。

天然の素材はアレルゲンが少なく体に優しいことに加え、すぐれた調湿作用を持っているのも嬉しいところです。

耐震補強について

耐震診断では、0.13という数字が出たK様邸。気になる耐震補強は以下のように行います。
新しく柱を設置。

の箇所は耐力壁となります。構造用合板で補強し、端部は耐震金物で固定。

の箇所は、新しい梁です。構造用の丈夫な梁を設置します。

そして、屋根も葺き替えいたします。

この補強で、構造評点は1.22まで上がる計画です。

自治体の「耐震助成金」も使える事に!

K様邸の耐震診断や耐震計画の資料を、お住まいの自治体である中央区に提出し、昭和56年以前の木造住宅の耐震改修に対する耐震助成金、300万円を使う事ができることになりました。

※耐震助成金を使う場合の注意点※
各自治体の耐震助成金は嬉しい制度ではありますが、注意点もあります。
自治体へ耐震助成金の申請を出し、承認をいただいてからでなければ、工事の契約、着工まで進める事ができないのです。

実際、K様邸でも、最初にお問い合わせをいただいてからリフォームの契約まで、5ヶ月以上の間隔が空きました。

このように、助成金を使う場合、どの自治体であっても「待ちの期間」が必ず発生しますので、早めの計画をおすすめいたします。

いよいよ!リフォームの時期が決定し、お客様は仮住まいへ。
プランが固まり、正式にご契約となりました。ありがとうございます。

さて、K様邸のようなスケルトンリフォームを行う場合、工事の間はお客様がお住まいになることはできません。 2ヵ月半ほどの工事の間は、弊社所有の仮住まい用マンションへ移られることになりました。

※「エコリフォームの仮住まい」はご提供を終了しました。

しばらくご不便をおかけしますが、よろしくお願い致します。
2ヶ月に渡った、実際の工事の様子をご紹介!

お正月が開けた真冬のキーンとした空気の中、いよいよK様邸のリフォーム工事が着工いたします!

着工前日、解体前の姿を撮影を行いました。お客様は既に、工事中の仮住まいにお引越しされておりますので、すっかり片付けてくださっていました。ありがとうございました。

77年前の面影を残す貴重な建物ですが、今回、大きくスタイルが変わりますので、最後の姿となります・・・。

解体前には、お清めを行います。
リフォームでお清めまで行うことはまれですが、K様邸のような大規模のリフォームの場合は、建物に大がかりに手をかけさせていただくため、弊社では必ずお清めを行っています。

解体の様子

解体が始まりました。内装壁がどんどん壊されてゆきます。

昔の家は、小舞壁と言って、竹を編んだ上から土壁を塗る工法を用いています。
非常に丈夫になる伝統工法ですが、現代の家のように、ボードをバリッと剥がすだけでは済まないので、解体はとても大変です。

床も撤去したところ。長年の地盤の変化でしょうか。 沓石が埋まり、木の土台が直接、土に付いてしまっている箇所もありました。
このような状態になっていますと、土台が傷みやすくなりますので要注意です。

70年が経過しておりますので、やはり、いくつかシロアリ被害も見られました。
構造材が食い荒らされ、スカスカになってしまうと、強度が著しく低下します。 このような傷みのある個所は全て交換となります。

上を見上げてみると、円筒型の器具を使って、配線がされているのがわかります。 この器具は陶器で出来た「碍子」という電気配線に使う絶縁体で、昔はこれを使って、家の中の必要な箇所へ電気を通していたのです。

現在は、このような昔ながらの碍子は使用されていませんので、ちょっと貴重です。 骨董市で売っていたりするんですよ。

基礎工事の様子

まずは足元を支える工事から。 「ベタ基礎」とも言われる、「耐圧盤」を施工します。 耐圧盤は、建物の荷重を地盤に伝える為に必要なものです。 この後施工される土台や柱と繋がり、建物を足元で支えます。

まず、土台につくほどに被ってしまっていた土を撤去します。

そして、割栗石を敷き詰め、転圧機でしっかり締め固めます。大きな窪みは、掘りごたつが入る箇所です。

更に、床下からの湿気を防ぐ防湿シートと、鉄筋も入ってきました。窪み部分には、堀りごたつの型枠が取り付けられました。

こちらは、立ち上がり部分の為の型枠です。決められた間隔で鉄筋が入っており、こちらにコンクリを流し込む事で、構造と繋がった強い基礎が出来上がります。

コンクリを送るポンプ車が登場です!が、K様邸は細い路地に建っているため、家の前には大型車両が入れません。
そこで、車両はここで止めさせていただき・・・・

コンクリを流すホースをK様邸まで引き込みます。これは、ご近隣の皆様のご協力が無ければ出来ない事です。ありがとうございました。

コンクリが流し込まれました。
こちら、まる一日ほどで乾きます。

立ち上がり部分の型枠も取れました。
耐圧版から出ている鉄筋が、この後、柱や土台とつながります。

屋根工事の様子

屋根は、瓦から、軽量の屋根へ葺き替えを行います。
昔ながらの焼き物の瓦は、断熱に優れ、長持ちもする優秀な素材ですが、 耐震補強を考えると重いのが難点。
頭を軽くすることで地震の際に揺れにくい建物になり、屋根の葺き替えだけでも、耐震の評点が上がるんですよ。

下地の上から、防水シートが張られます。

K様邸は長屋の為、お隣の屋根と続きになっています。
凸になった箇所がお隣との境目で、ここは雨漏りが生じる危険性が高い箇所になりますので、入念に防水と下地の処理を行います。

更にこちら「タイベックシルバー」というシートをはり、遮熱性・透湿性・防水性を高めます。

新しい屋根材「アスファルトシングル」です。 軽量ですが丈夫な屋根で、近年はこちらに葺き替えるお宅が多いんですよ。

お隣との境目には「丸瓦」を施工しました。

こちらで施工しているのは「破風」です。 破風は、屋根の下や内部に吹き込む風を防止してくれる、大事なパーツです。

こちら少し工事が進んでからの破風の写真です。 外壁に使用したサイディングと同じものが化粧として張られ、綺麗に仕上がりました!

構造の工事の様子

新しく出来た耐圧版の上に、土台や柱が施工され始めました。

拡大すると...この、間に挟まれている黒いものは「防振ゴム基礎パッキン」です。
土台と基礎をしっかり緊結させてくれ、地震や突風など外力からくる構造体へのひずみや亀裂を軽減したりと、小さいけれど、正しい箇所に正しく施工する事で大きな力を発揮してくれる大事なエレメントなんです。

こちらにも防振ゴム基礎パッキンが入っていますね!

>>防振ゴム基礎パッキンについて詳しく

色が黒い材は、今後も使用する箇所です。
構造材に使われるような、しっかりした木材は、色こそ経年で濃く変わるものの、シロアリの被害等が無ければ大変長持ちするものなのです。
※強度不足の場合はその限りではありません。

上を通る梁も補強されました。

結合部分が抜けてしまうのを防ぐ耐震金物です。
場所によって適した金物は違いますので、いろいろな形の金物が施工されていますね。

>>耐震金物について詳しく

こちらは、柱と土台の接合金物です。

尚、時折、写真に工事の内容を記載した黒板が登場していますが、K様邸は、区の助成金を使う為、区に提出する工事報告資料の為なんです。
このような写真が残ると、お客様としても安心ですよね!

こちら、外から見た写真ですが、玄関がある壁面に張られているのは「構造用合板」です。
構造用合板は強固な面で支えることで「耐力壁」としての効果を発揮してくれるものです。
近年では木造軸組み工法の建物の耐震補強においても、耐力壁にしたい箇所には、筋交いの代わりに、構造用合板が使われることが多くなりました。

こちらも、構造用合板を使った耐力壁。
構造用合板は、厳しいJAS基準をクリアしたものでなければなりません。

また、ただ張れば良いというだけではなく、建築基準法で定められた数量のビスを打つ事によって力を発揮します。
大工さんが丁寧にビスを打ち込んでいる様子です。

耐震診断に基づく計画通りに、各所に構造用合板が張られてゆきます。
こちらは2階。表通りに面した壁面に張られました。

断熱工事の様子

70年以上経過している木造住宅ですと、断熱という点は重視されていません。

真冬は床下からの冷気が上がって来て、窓周りも冷えやすく、夏の時期も、屋外の暑さの影響を受けやすい環境になってしまいます。

新しい窓サッシです。
窓は、一昔前のものよりも飛躍的に良いものが登場しています。 2枚のガラスを合わせて1枚のサッシにするのが主流で、断熱性が大きく上がります。

窓は外気の影響を受けやすいため、サッシの性能を上げると大きな効果を得ることができます。

床下断熱材施工中です。 床断熱は、床下の冷気が上がってくる1階には特に必須です。

使用したのは、フクフォームエコという、紙とコーンスターチの再生で造られたもので、人体に害がないのは勿論、大変長持ちする素材です。

>>フクフォームエコについて詳しく

壁の断熱材です。フワフワの綿布団のような「パーフェクトバリア」。

ペットボトルの再生で作られたもので、人体に害が無く高性能な断熱材なので、弊社のリフォームでは毎回お馴染みです。

>>パーフェクトバリアについて詳しく

天井にも「パーフェクトバリア」。
1階と2階の間には入れない施工業者さんもいますが、あると、お互いの階のエアコン効率が更に上がりますし、足音など伝わりづらくなって、ご家族によって就寝時間が違うお宅では、おすすめですよ。

こちらは2階の様子。
1階と同じく、窓が断熱性能の高いものになり、壁や天井に断熱材が入りました。

こちらも断熱のために施工した素材ですが、綿のような素材ではありません。 「ラミパック」という、本来は遮熱の為に使われる素材です。

>>ラミパックについて詳しく

K様邸は、長屋という建物の事情の為、お隣と接する側の壁面には通常の断熱材を入れるだけの厚みを取る事ができません。
そこで、代わりにラミパックを施工しています。勿論、充分に効果を発揮してくれます。

このように、住宅は、形式、建てられた時代、建てた大工さんや工務店によって、様々な異なる事情がありますので、リフォームの際には柔軟なアレンジが必要になってくるんです。

内部工事の様子

構造→断熱の工事に続き、内部を作ってゆく工事に入っています。

無垢フローリング施工の様子です。
まず床材を貼って床を仕上げてから、造作家具などを造っていきます。

無垢は、微妙な隙間を開けながら張る必要があるので、写真のように板と板の間に紙を挟みながら施工します。
というのも無垢は、湿気の多い梅雨~夏の時期は、板が湿気を吸って少しだけ膨張する為、せり上がって膨らんだり割れたりすることがあるのです。

夏の時期に張るのか、冬の時期に張るのか?で、隙間の加減も違ってきますので、プロでなければ難しい作業です。

収納部分や窓枠、建具枠などを、大工さんが造りこんでいきます。
どこもピッタリに収めないといけませんので、丁寧で繊細な技術が必要な作業です。

解体~ある程度工事が進むまでは、しばらく梯子で上り下りしていた2階ですが、新しい階段が作られました。
位置が変わり、以前よりもゆるやかになりました。

キッチンが入り、作りつけの収納棚もどんどん出来てきます!

外壁工事の様子

まずは構造用合板が張られていた外壁。 その上に張られた白いシートは水気防止のためのものです。 こちら、雨の影響を受ける外壁では必須です。

その上から、下地シートを張ります。

更にその上から、網状の「ラス網」を張ります。
こちら、この後、施工する塗り壁が剥がれてしまわないようにする為に必要なものです。

下地塗りです!左官屋さんがムラ無くツルツル塗り上げてくれます。この下地がボコボコしていると、最後の仕上がりに大きな差が出るので、この工程はすごく大事なところです。

二度の下地塗りで、美しくマットに仕上がりました。

この日は雪かきも行いました。K様邸の工事、2014年の冬に行われましたので、2月に記録的な大雪が降ったのです。工事中のK様お家の前の道路にも、雪が沢山積もりましたよ。

仕上げに使用するのは「ジョリパッド」という外壁材。
塗り壁の様々な意匠を楽しめて、経年しても傷みづらく、汚れにくいという新素材です。

まずは左官屋さんが、パターンを試し塗り。こんな感じでどうでしょう?

パターンが決まり、一気に塗り上げました。とっても上品な仕上がりです。

2階には1階と同じく、オフホワイトのサイディングを使用しました。 破風も同じく白サイディングで合わせています。

同時進行で玄関も出来上がってきています。今回のリフォーム、玄関の位置が変わりますので、新しいものを造作です。 まずはコンクリで形を作って・・・

落ち着いた色合いのタイルが張られました!

目隠し機能とデザイン性を兼ねた、横格子が取り付けられ、ほぼ完成間近です!

完成しました!

現代的でありながら、和の雰囲気も感じる落ち着いた外観に仕上がりました。

内部はすっかり生まれ変わっています!
真ん中の窪みは、掘りごたつとなります。ゆっくり座って寛げるリビングです。

お引渡しの日、施主検査の様子です。

着工からおよそ1ヶ月と3週間を経て、K様邸のリフォームが完成しました!

最後は細かい箇所までお客様の目でもチェックしていただき、お引渡しとなりました。

工事中は二度の大雪に見舞われたりもしましたが、滞りなく進めることが出来ましたのは、お客様、そして、協力いただいた職人さんが力を合わせてくれたからこそです。

お客様は勿論、関わってくださった全ての皆様に感謝いたします。ありがとうございました。


生まれ変わった1階

既存の良さを活かし、機能を上げた2階

K様邸:リフォーム前の様子
築77年!ということで、耐震性を上げる事はもちろん、今後も長く住まれるにあたって、居住性を上げ、大きくリニューアルしたいとお考えだったK様。

1階は、スケルトンリフォームで、以前とは全く違う形に。
2階は一部の補強と断熱、内装のリフォームを行いました。 外観も生まれ変わりました!

スケルトンリフォームで大きく姿を変えた1階の様子からご紹介します!

1階:リフォーム前の間取りは


リフォーム前も、昔ながらの間取りを上手くアレンジしてお住まいでしたが、 お風呂や洗濯機置き場など、建築された時代には無かったものを後から配置していたことで、動線にちょっと無理がある個所がありました。

全体的に見直し、このような間取りに!!


リフォーム前の間取りから大きく変わったのがおわかりいただけるかと思います!
  • 耐震性を上げながらも屋内で家族が行き来しやすい動線
  • 左右に窓を設けられない長屋でも、上手く採光や通風が出来る住まい
  • 物がしまいたい所にしまえる収納を効率的に配し、スッキリ暮らせる住まい
  • 間仕切りには、デッドスペースを作らない引き戸や折れ戸を使い、空間を100%有効に使用!
  • 床の段差が無くなり、各所に手すり設置、階段はゆるやかになり、バリアフリーな住まい
全体的にとても明るくて安全、使いやすい空間に生まれ変わりました!

使用する素材は、人に優しい自然のものに

インテリアには

  • 床には無垢フローリング
  • 無垢の建具
  • 天然の木を使った造作収納
自然の温かみを感じるナチュラルな空間に。

合板やラミネートのものでは、木に似た色合いのものを使ったとしても、本物の木が持つ柔らかい雰囲気を実現することはできません。

また、天然の木には優れた調湿性があり、屋内の空気を快適に保ってくれる、という点も、大きなメリットです。


▼それでは各お部屋ごとに、詳細を紹介していきます!▼
玄関&玄関ホール
無垢フローリングを始めとした自然素材の優しい雰囲気と、半透明の屋内窓が、明るく柔らかい印象を与えてくれる、玄関スペースです! 外から帰宅して玄関を開けた時に、思わず心がホッとしてしまいそうです。
以前は、スペースを広く取った玄関、そして玄関横に2畳ほどの小さな部屋がありました。

昔ながらのお家ならではの形ですが、今の暮らしのスタイルを考えると、ちょっとスペースを広く取りすぎているようでした。

耐震性の面でも、大きな玄関引き戸と大きな窓が並び、耐力壁になる箇所が無い、というのも心配なところでした。
前の道を通る人からお家の中が見えやすい事も気になってしまっていたそうです。

リフォーム前。外から見たところです。

この度、耐震性を上げる為に玄関側の面に壁を立てることになり、玄関の位置自体も変更です。

リフォーム後に外から見たところ。耐力壁が出来ました。

スペースは、以前の玄関+小部屋よりも縮めて、丁度良い広さの玄関&玄関ホールになりました。
▼ 長屋だからこそ!アイディア屋内窓のある玄関スペースなんです ▼

光が沢山入る玄関スペースに設置された大きな半透明の壁

奥の部屋まで光が届きます。

プライバシーと寒さ対策のため、奥のリビングとの間には半透明の間仕切り壁を設置しました。

K様邸は向かって左側がお隣と繋がっている長屋です。右側も、お隣との間に隙間はあるものの、採光が見込めるほどではありません。
となると、日当たりの良い玄関の面から採光するしかない為、光ができるだけリビングまで届くようにという工夫なんです。

壁だけの役割ではもったいないので、飾り棚としてもお使いいただけるよう、さらに一工夫!
横に通している板に、お花や季節の小物を可愛く飾っていただけば、カフェのような雰囲気に出来るのではと思います。

可愛く飾ってみました!

▼ 玄関から奥の部屋まで、風が爽やかに通る窓 ▼

左:上げ下げの窓から爽やかに風が通ります。
右:外からみたところ。防犯、プライバシーも安心です。

玄関のある面は、耐震補強として耐力壁を立てるのが必要だった為、以前のような大きな窓には出来ませんでしたが、縦の上げ下げの窓を採用しました。 開けると、気持の良い風が入ってきます。

この窓から入った風は、屋内の建具を全部開ければ、反対側のキッチンの窓から抜けてゆきます。

左右からの通風があまり望めなくても、空気の入れ替えができるように考えられているのです。

外に横格子を設置していますので、防犯、人の目も気になりません。

▼ バリアフリーに ▼
リフォーム前は、かなり高さのある上がり框になっていました。こちらも、昔ながらの家ならではの特徴です。

新しい上がり框は、かなり低めになりました。
玄関の上り下りは、必ず毎日行う動作ですから、ここが低くなるだけでかなり楽になります。手すりも付いて、更に安全に!
▼ 二箇所に取り付けられた便利収納 ▼
玄関タタキ部分には、天井までの収納を。 既製品ではなく、K様ご家族の使い方に合わせ造作したオリジナルです。
右下のハンガーパイプの付いている部分には、傘を。女性用ブーツを仕舞う為の高さのあるスペースも設けています。

天然木「シナ」の風合いも素敵で、味がありますね。
玄関ホール側にも収納が。 こちらには、日用品やお掃除道具を仕舞う為に計画したものです。

開閉部分には、ちょっと可愛らしい四角い取っ手を取り付けましたよ。

リビング


リフォーム前の様子
玄関ホールの間仕切りを開けますと、ご家族のリビングダイニングです。

リフォーム前もこのスペースは同じ用途でお使いでしたが、玄関が少し狭まりましたので以前よりスペースが広がり、雰囲気も明るく!

収納もとても使いやすくなっていますよ!(詳しくは後述)


K様邸リビング、家具を入れた使用イメージをパースにしたもの。軽快な印象のお部屋に!

▼ 実際よりも明るさ&広さを感じられる空間です ▼
ご家族が団欒し、一番長く時間を過ごされるリビングが、とっても明るく、広く感じられるようになりました!

でも実はこのお部屋、玄関側から向かって右側に窓があるのですが、お隣さんのお家との間の隙間がほとんど無い為、採光ができません。

そこで、前述の(>>こちら)玄関からの採光、インテリアを軽快な雰囲気で統一することで明るさを感じられるようにしています。

明るい色合いの無垢フローリング

K様邸で使っている無垢フローリングは、無垢の中でも特に明るく軽快な印象のある「樺桜」を使用しています。少しピンクがかった優しい色合いで、人気の高い樹種です。

リビングは、皆様直に座って寛がれる場所なので、肌触りの良いオイル塗装仕上げです。

>>無垢フローリングについて詳しく
>>無垢の塗装仕上げについて詳しく

明るさ、広さを演出する建具


上から吊るす「吊戸」になっている間仕切り引き戸。
玄関とキッチンの間に設置された、2枚の間仕切り建具もポイントです。

引き戸なので、開き扉のように無駄なスペースが出来ないのは勿論、 ガラスが入っているタイプですから、隣のスペースとのつながりを感じる事が出来、広さを感じる効果があります。

また、上から吊るす「吊戸」の引き戸にしましたので、床にレールをつける必要がありません。結果、無垢フローリングを繋げて張る事ができました。

おかげで、写真のように、戸を開けると床に仕切りがありません。それも視覚的な広さを感じさせてくれる要因です。

▼ 足に優しい堀りごたつ ▼

椅子みたいに座れるから足に優しい♪
真ん中の窪みは掘りごたつ用のものです。 以前からお使いの座卓を使って、足に優しい掘りごたつにしたい、というご希望でしたので、ぴったりサイズに造作です。

床に座るってリラックスできますけど、椅子よりもひざに負担がかかってしまいます。 でも、掘りごたつにすれば、床に座りながらも足に負担はかかりませんから嬉しいですね。

内部は気持よくお手入れが簡単なコルクを張り、コンセントプレートも付いてます。

K様お持ちの座卓はスタンダードサイズなので、今後、買い換えてもこの掘りごたつは使用できますよ。

▼ リビング内に移動した階段 ▼
リフォーム前は、奥に階段の上がり口がありましたが、手前に移動。
リフォーム前とは階段の位置が変わり、リビングから上がっていける形になっています。図面の通り、以前は奥の廊下から階段が伸びていましたが、そうなると水周りが狭くなってしまうため、こちらに移動したのです。

階段がリビング内になると、寒くなってしまうのでは?と思ってしまいますが、各部屋ごとではなく、建物全体でしっかり断熱しているため、家の中での温度差が少なく、冬でも寒さが気になることはありません。

断熱工事の様子です。
▼ バリアフリー階段です ▼
また、以前の階段に比べ、傾斜がぐっとゆるやかになり、手すりも設置。

昔の住宅では、バリアフリーという概念はありませんでしたが、それを特に顕著に感じるのが、階段です。

急勾配で、1段1段の段板の幅も随分と狭い、昔ながらの階段にお悩みの方からのご相談、近年では大変増えております。


リフォーム前の階段。昔は、階段のスペースより、居住のスペースの広さが重視され、結果、急勾配の階段になっていたのです。

K様邸の階段も、今回の架け替えを機に、安全性が大きく上がりました。
階段の架け替えは建物の構造に関わってきてしまうので、要望をいただいても不可能な場合もあるのですが、この度のK様邸リフォームのようなスケルトンリフォームであれば、思い切って見直す事出来ます。
▼ 階段アイディア収納! ▼
いっぱいに引き出すと、結構大きな引き出しです。

新しくなった階段は、1段目を引き出しとしてお使いいただけるようにしています!
結構奥行きのある引き出しなので、沢山入りますよ。
▼ オリジナルのウォークインクローゼット ▼

階段の下になるスペースに、かなり余裕のあるウォークインクローゼットを造作しています。


リフォーム前の様子
こちらは、以前は押入れになっていました。

こまごまと色々なものを収納して便利に出し入れしたい場合は、奥行きが深く、棚板が真ん中に1本のみの押入れは、ちょっと使いづらいですね。

ということで、ウォークインクローゼット収納にスタイルチェンジです!
プランニングの時点でご提案した収納計画がこちら。
実際にもこんな風にお使いいただいているようです。

K様とよく相談し、実際に何を仕舞われるか計画した上で、中の棚やハンガーパイプの配置を決めたオリジナル収納です。

コートなどもこちらに収納し、手軽に出し入れできるようになっています。
▼ 耐力壁で出来た凹みを利用した収納も ▼
こちらの壁面は、耐力壁や新しい柱を施工する関係で、窪みができます。 そこでその窪みを利用し、天井までの収納を造りつけしました。

リビングで使用する日用品や、電話などをこちらに便利に収納できます。
高さを微調整できる金物も使っています。


ゆったり、使いやすくなった、水周りスペース

キッチンスペース

お風呂&トイレ&洗濯機置き場


リフォーム前のキッチン

リフォーム前のお風呂
こちらの水周りは、30年ほど前に一度、改修をされていらっしゃいます。
その際、建築時には無かった(当時、東京の住宅では、お風呂が有る家のほうが稀でした)お風呂を設置、水周りの器具も交換されていました。

ただ、スペースの都合上、お風呂が奥の真ん中に配置されており、他のスペースが圧迫され、動線に無理が生じてしまっていました。

特に、お風呂を通り抜けて行かなければならないトイレへの動線、洗濯機を置いていたことで、狭くなってしまっていた廊下は、何とかしたいところでした。

今回、水周り付近にあった階段の上がり口をリビング側に移動させたことで、全体的に水周りのスペースを広げることが出来、動線がとてもスムーズになり、使いやすくなりました!
プランニングの際、実際の様子をイメージしていただけるようにご用意したパースです。 各スペースへの移動が無駄なくスムーズな動線となり、効率のよいスッキリとした配置になりました。

▼ キッチンスペース ▼


リフォーム前のL字形キッチン
以前は、細長いスペース活かす為に、角の部分にL字型のキッチンを設置されており、長い間、その形でとても上手にお使いでしたが、今回はせっかくのリフォームです。大きくリニューアルさせていただきました!


リフォーム後のキッチンスペースは、お風呂の位置が変わった事で、随分ゆったり使えるようになり、キッチンの形は、I型に変更です。

キッチンだけ見ると、以前より作業する場所が狭くなったのでは?と思われるかもしれませんが、 スペース自体が広くなり、収納能力が大きく上がる為、以前よりスッキリ使えるようになっているのです。
▼ 収納家具も余裕を持って設置できるようになりました ▼
こちらのイラストが、実際の使用イメージです。
キッチンの後ろも、以前よりゆったりとスペースが取れるようになり、お客様が購入された家具が背面に無理なく置けるようになります。

キッチン横にある窓の下の壁の厚みを利用した、小さな収納棚が便利です! 調理で使う調味料やスパイスなどこちらに置くようにすれば、作業スペースがスッキリして使いやすくなります。
▼ 自由なサイズ調整ができるキッチンは、お手入れし易く、安全性もUP ▼
キッチン本体は、エコリフォームではお馴染み、タカラスタンダードのホーローキッチン!

ホーローはお掃除がしやすく、キレイが長持ちします。勿論、キャビネットの中までホーローですよ。

コンロは、火が出ない安全性という所にポイントを置き、IHとなりました。
それだけではなく、換気能力、水栓の節水能力など、各パーツの機能も、大きく向上しました。

▼ ゆったり、あったかくなった、お風呂! ▼
新しいお風呂は、タカラスタンダード製のユニットバスです。
浴室全体に保温材を使用した「パーフェクト保温」で、暖かく、お湯も冷めにくい!

ユニットバスの断熱性能は、年々良くなってきており、最新のものだと、本当に違いがはっきりわかりますよ。


リフォーム前
リフォーム前に比べると、明るく、浴槽もゆったりしましたね!

以前あった大きな管は、ガス湯沸しの換気ダクトです。 給湯の設備も新しくなりましたので、こういったダクトも無くなり、スッキリです。

▼ 出入りしやすく、バリアフリーになったトイレ&洗濯機置き場 ▼

明るく清潔な印象。上の棚が便利です。

他スペースとの段差ゼロで出入りしやすい

隣接している洗濯機置き場。


リフォーム前のトイレ
以前は、お風呂を通り抜けて入っていたトイレですが、配置が変わり使いやすく! 隣接しているお風呂、洗濯機置き場との間の段差も無く、とっても安全です。
以前は扉だったトイレ入り口は引き戸になり、デッドスペースを作りません。 また、他の引き戸と同じく、上から吊るタイプの建具なので、床にレールが無く、見た目もとてもスッキリ見えます。

トイレの横には洗濯機置き場を。
スペースの余裕ができたおかげで、無理なく設置できました。 上に収納棚も設けて、洗剤などの消耗品をスッキリと便利に置く事ができます。

▼ 全体で断熱して「空気のバリアフリー」を実現 ▼
見た目が大きく変わった1階ですが、それだけではなく、壁や床、天井の裏側など、完成すると見えなくなる箇所には、しっかりと断熱材が入り、窓も、複層ガラスのものに交換。
冬の寒さや夏の暑さへの耐性が大きく向上しています。

建物全体で断熱しておりますので、玄関、リビング、水周りと、家の中で気温差が生じないお住まいとなりました。

空気がバリアフリーになった、ということです。

気温差が無い家!

気温差が無いということは、冬の寒い時期、お風呂やトイレで起こりがちな「ヒートショック」の事故を防ぐという効果もあり、住みやすい家にする上で、とっても大事なポイントなんですよ。

>>断熱工事の様子はこちら
和の面影を残した、2階の様子もご紹介します


リフォーム前の様子

ご家族の寝室としてお使いの2階は、耐震補強と断熱施工を行い、間取りは階段の位置変更以外は大きく変更せず、内装を綺麗にさせていただきました。

1階は以前の印象が残らないくらいに変わりましたが、2階は元の面影を残しながらも明るい印象の仕上がりになっています。

▼ レトロ感の残る、味わいのある和室 ▼
建具の枠や、和室ならではの、柱をあえて見せる「真壁」の柱など、色の濃い部分は建築当時の材です。
木は年数が経つと、少しづつ深い色に変わってゆき、味わいが出てきます。

新しくなった内装の中で、この深い濃い色がアクセントになって活きています。こういった良さは、リフォームならではですね。

▼ 2階も、素材にこだわっています ▼

安心!国産天然い草のエコ畳

畳は、表替えではなく、畳床から新しくしており、今後また長く使用できます。

国産(九州)の減農薬い草を使い、生産された方の名前も明らかな、安心素材の「エコ畳」です。 最近は中国産い草を使った安い畳が出回っておりますが、外国産のものは表面が傷みやすく、農薬も心配なところです。
長い目で見れば、やはり国産のものがオススメです。

>>国産い草と外国産の違いについて詳しくはこちら

天然木のオリジナル建具


リフォーム前
建具は、以前の襖は傷んでいたので交換、ガラスの嵌っていた建具は、階段の位置を変える関係で再利用が出来ず、新しくリニューアルです。


でも、せっかくの和の空間ですから、最近よくある、表面をラミネート加工した建具では雰囲気が合いません。

そこで、枠サイズに合わせ、天然木のシナの突き板でオリジナル造作した建具を取り入れました。シナ材は木目が大人しく、家具や建具に良く使われる素材なんですよ。

木の素材は経年しても劣化が少なく、味わい深い風合いになっていくのが嬉しいところです。

仕上げ塗装は天然オイルを使い、よりナチュラルに。


▼ ベランダとの出入りがラクラクになり、明るさもUPした窓です ▼
耐震補強のため、表側に面した窓は一部、耐力壁にする為に塞ぐ事となりました。
リフォーム前の様子。赤い部分は耐力壁にするために塞ぎました。

ただ、残した窓の縦サイズは広げています。
というのも、リフォーム前は、写真のように、窓の下の部分をまたいでベランダに出ていたのを、スムーズにするため、またぎ部分を無くして窓を縦に拡張したのです。
ベランダとの出入りがスムーズにできるようになったのは勿論、窓が広がった事で採光もしやすくなっております。

内装も明るくなりましたので、窓を一部塞いでも、以前よりも、ずっと明るい印象になっております。

新しいベランダは、丈夫で軽量なアルミのものを設置です。 ベランダの面積も以前より少し広げることができました!

※尚、ベランダとの入り口の場合は、完全にフラットにしてしまいますと、暴風雨の時に水が入ってきやすくなってしまいますので、少しの段差は付ける必要があります。

▼ 2階も断熱しっかり。冬の寒さ、夏の寒さへの耐性向上です ▼

複層ガラスは、2枚合わせたガラスとガラスの間に空気層を持つことで断熱性を高めるものです。近年の住宅ではこちらが主流となっており、K様邸でも今回、全て交換しました!

2階も、窓、天井、壁と断熱され、過ごしやすくなりました。窓は、表側と裏側の二箇所にある、大きな窓が断熱性のある複層ガラスに!

冬の時期に、窓の近くに座っていて、窓からの冷気で寒く感じたことはありませんか?

昔ながらの建物によくあることですが、昔の1枚ガラスの窓サッシは、冬の時期には、屋内を暖房で暖めても、50%の熱が窓から外へ逃げてしまうのだそうです。

でも今後は、窓周りの寒さは大きく解消されることと思います!
※窓サッシ交換の注意点※

以前のシングルガラスのサッシと、近年主流の複層ガラスのサッシだと、「厚み」が全く違います。
そのため、サッシごとの交換を希望する場合は、外壁を壊す必要が出てきます。

K様邸のようにスケルトンリフォームをされるのであれば、すんなり交換ができますが、窓だけの交換となると、注意が必要です。

モダンに仕上がった外観

リフォーム前
最後に、モダンな印象に生まれ変わった外観です!

以前は、戦前の雰囲気を思わせるレトロな佇まいでした。 貴重なものではありましたが、77年の年月で傷みが進んでおりました。

また、耐震補強を兼ねた大掛かりな間取り変更で、窓や玄関の位置も変える必要があった為、外壁は全て新しくすることになりました。
明るく清潔感があって、それでいて和の印象のある、赴きのある「家の顔」が出来上がりました。
特に目に入る1階の外壁はちょっとこだわって、塗り壁仕上げとなっています。 塗り壁の独特のテクスチャが雰囲気ありますね。

公道からの目隠しと、屋内の通風のために設置された、モダンな木製の横格子が目を引きます。
既製品ではなく、大工さんがピッタリサイズで造作したものです。

エクステリア用の耐水性のあるオイルで仕上げています。
以前、大きな植木があった個所には、玄関ポーチが造られ、すっきりとした印象に。
玄関ドアのレールや幕板、ポスト、玄関照明、2階ベランダにはシルバーカラーのものを使用。 和風の印象の外観と金属は、相性が良いのです。